| 星月夜には… 95/04/07制作
キラキラ輝く星が集まる 晴れた夜の空
それを見れば きっと何か思う
未来に託す自分の夢を
星に話しかけてごらん
星空に祈りを
流れ星じゃなくてもいいから
一途に思い続ければ
願いはかなえられるから
ユラユラ揺らめく星が煌く 晴れた夜の空
月を見れば きっと心の中に
遠くに過ぎた自分の夢を
すぐあきらめてはいけない
月影に祈りを
本当の自分の夢のこと
一途に思い続ければ
願いはかなえられるから
◆ In the moonlight 95/04/21制作
The moon is shining bright
語りつがれるだろう 神秘の詞(うた)
眠りの色した天幕で
夜空を見上げたジプシーの少女
時と幻の境界線
大きな瞳に映したのは
魔法でできた 夢のかけら
満ちたるものと欠けたるものが
ぽっかり浮かぶ三日月に
分け隔てなく 全てを愛する
Cresent moon
The moon is waxing day by day
街の舞踏会では 神秘の小夜
詩人が奏でる琴の音を
テラスで聞くのは美しき王女
幻想につなぐ光の橋
優しい瞳に映したのは
アルテミスとの 愛の鏡
満ちたる恋と欠けたる恋が
彩られた絵画のよう
見つめるあなた 何を思うのか
Half moon
◆ 窓の月 君の星 95/09/16制作 ⇒Postface
灰色に汚れた 現代の空でも
夜の美しさは変わらない
吹きつける夜寒が 訪れを教えて
眠る前に 去年の今ごろを思い出した
時の流れから 取り残された君は
二度と目覚めなかった
窓に映る月 君のような星
綾なされるのは 清らかな夜の宴
忘れたつもりのあの日は
まだ涙できるぐらい 悲しいことだった…
アルバムに隠した あの時の真実
きっと明日にでも見直すよ
心まで染み入る 鴇色の秋冷
些細なこと ためらう自分からやらないと
過去の出来事が 胸で重なる僕は
夜とオーバーラップ
窓を差した月 君が眠る星
なぜだか思える 双生の宇宙(そら)の調べ
もうかなり前のあの日は
僕には忘れられない 溶けない雪のよう…
◆ ファンタジーは夜明け前に 95/10/27制作
誰もが寝静まった時間に
時計の針の音 永遠に続くよう
自分が普通じゃなく思える
止まった街の色 動き出すのは明日
闇に描かれた 星たちの絵巻物
聞こえてくるのは
詩人が唄う 神々の戯れと
天使の羽舞うささやき
戻っておいでよ 夜が明ける前には
昼間は着飾っていたけれど
無意味な装飾は 美しさ隠すだけ
調和のとれた夜空のように
どこかでこの世界 折り合いつけないと
今は静けさが 子守唄変わりでも
いつの日か気づく
とても大事な 細工物だったのに
あまりに知らなさすぎてた
帰っておいでよ 夜が明ける前には
恋を待ち望み 時々は悲しみを
慰めてくれる
夢見ておいでよ 夜が明ける前には
不思議な何かがあるから
◆ STRANGE-NESS 96/08/10制作
夜を踊る 黒い魔女たち
魔法使って飛んでいる
楽しそうに
スナイパーは 狙い定めて
今か今かと待っている
時計の針が ピタリ 止まる瞬間(とき)
黒のクレヨンで 星と月 塗りつぶしちゃう
私はそう 支配者なの
この世界を 操られる支配者
狂いだした ライブステージ
狂気の音が夜を舞う
うれしそうに
眠る人は 迷惑なのか
耳をふさいで待っている
全てが終わる 朝の 訪れよ
目覚めの時間が 近づけば もう用済みね
私はそう 道化師なの
この世界に 操られる道化師
◆ 眠りのない国 96/12/02制作
光に埋まる夜の街
そこは 眠りのない国
セカセカ歩く 忙しい人の群れ
大通りを進んだパレード
ビルから眺める イルミネーション
逢いびきしていた恋人同士が
密かに語れる 静かな場所も
明かりが差して アルテミスが困ってる
小声が集う夜の街
そこに 眠りのない街
ヒソヒソ話す 愛し合う人の声
子守唄が恋しい揺りかご
淋しく泣いてる 中の赤ちゃん
早く早く帰って来てよと
約束したのに もうすぐ明日に
ひとりっきりで 幼い子は眠れない
絵本のページをめくるたび
次の朝が近づいてく
フィルムに写る夜の街
そこが 眠りのない国
ドンドン増える 街角の人の数
疲れを知らぬ夜の街
そこが 眠りのない国
パラパラだけど あくびする人もいて
そろそろ眠りなさい 起きてても仕方ない!
◆ ほうき星が泣く不思議 97/02/13制作
なりたい 魔女になりたい
何度も流れ星にお願いした
「魔女になれますように」
黒のワンピース 古ぼけたほうき
風になびく髪 相棒の仔猫
なりたい 魔女になりたい
夜空で舞い踊ればおすまし顔
「魔女になれますように」
月が隠れてる 雲に覆われて
やけに暗いのは どなたの希望?
ほうき星に 嫌われた空だけど…
なりたい 魔女になりたい
夜空で星のように煌くから
「魔女になれますように」
なりたい 魔女になりたい
瞳に流れ星を映したくて
だから…ね!
◆ かわいさ探しに夜想曲 98/05/08制作
弧を描く 銀色の弓矢
それを追う 欲張りな少女
台無しの綺麗な夜
天使たち おやすみの唄を
悪魔たち お目覚めの唄を
諍いの始まる夜
人間(ひと)ってば
静かすぎるのは 少し怖かったり
うるさすぎるのも ちょっと嫌だったり
やがて一つずつ 明かり消える
シャワー後の 一杯のワイン
こっそりと 毒を盛る仔猫
企みの隠れる夜
闇に咲く たくさんのお星
枯らしちゃう 麗しの女神
嫉妬心もたらす夜
どこか変
醜い野心が 空をよどましたり
お化粧した街 雨に汚されたり
けれどそんなのも 微笑ましい
◆ 盗まれた小夜の音/静謐の夜 98/09/12制作
数える ことなど できません
瞳は 一面 星だらけ
こんなに たくさん あるのなら
お一つ 下さい 女神サマ
夢にでてくる 光景よりステキな小夜を
どんどん壊す小言の群れ
音は邪魔なの 美しさを台無しにする
そこらの莫迦じゃわかんないか
奇跡を 叶える 流れ星
お知らせ よろしく ゼッタイね
ホントに ワザとじゃ ないんだよ
まばたき したこと 謝るわ
小夜に静謐 断らずに勝手に呼んだ
犯人実はアタクシなの
だってアタシは この世界の支配者だもの
ワガママくらい当然でしょ?
だってアタシは この世界の支配者だもの
ワガママくらい当然でしょ?
◆ 天体たちはユウウツ 98/10/12制作
ベランダに出てみなよ 今夜だけ特別に
最後の風に包まれるため
強がりの泣き虫が 拒絶した太陽は
残った月へ別れを告げる
「さよなら」なんて 聞きたくないけど
聞けなかったら 後悔するかも
天使より悪魔を選んだ アタシたちは
絶望を彷徨う可愛い 迷子になる
迷子になる
少しずつ落ちてゆく いくつもの光屑
星座をつなぐ糸が切られて
臆病なウソつきは 自分の家(じぶんち)に閉じこもり
無慈悲な闇の悪口を言う
疲れたんでしょ? 子守りをするのに
自分勝手で 欲深きヒトの
大いなる理想を求める アナタたちは
天体が育てた世界を ひとりじめね
ひとりじめね
(ベランダに出てみなよ 今夜だけ特別に
最後の風に包まれるため)
◆ 開け放しの宇宙窓 99/01/22制作
お願いごとが 叶ってしまって
もしも毎日 雨ばっかりなら
逆さま照る照る坊主
寝るまえ作らずにすむ
光を放つ 遥か遠くから
ピンポイントで この部屋目がけて
地球はイヤがらせから
私を守るべきでしょ
文句 言いに 行きたい
窓に 映る 宇宙へ
お誕生日に 欲しいプレゼント
とても大きな 真っ黒カーテン
夜明けが来れないように
宇宙に細工したいの
夢の中では うまくいったのに
従順じゃない 現実世界は
主の思う通りに
するのが当たり前でしょ
別の 色に 染めよう
窓に 映る 宇宙を
窓に 映る 宇宙は
なぜか 割と 冷たい
◆ 星夜通りもの悲しさ交差点 99/07/12制作
宇宙を隔てた向こう側
待ち人来ずの 私と同じように
鏡映しで そっくりさんがいるよ
ガクガク膝震わせ
今にも泣きだしそう
わかるんだよ あなたの気持ち
助けてあげたいのは
やまやまなんだけれど
こっちだって 待ち合わせ中
赤い満月には要注意
無数に煌く星々に
手持ちぶさたで 私と同じような
独りぼっちの もの悲しさがあるよ
名前を呼ぶことさえ
虚しいから止めたの
みんな一緒 ここにいる人
誰もが不安そうに
ただただ恋焦がれる
明日こそは 邂逅(かいこう)させて
次の流れ星はわたせない
◆ 月への使者 99/10/11制作
部屋から今日も 出られなかった
あーあ ヤになっちゃう
ベットの上に 物思いたち
あーあ どうしよっか?
もしも あそこ 夜空 浮かぶ 月が
見ていてくれるのならね
多分 今に 少し くらい ボクを
助ける気になったんじゃ?
(Is the moon either a girl or boy?)
(If you are a girl, I take my good friend of NO.1!)
部屋の隅には 山積みの本
あーん 読みたいけど
いつになっても 重たい瞼
あーん 眠たいよう
いつも 向こう 雲を 連れる 月を
揺りかごがわりにしたら
割と すぐに 素直 ちゃんな ボクは
夢路に誘(いざな)われそう
(Is the moon either a girl or boy?)
(If you are a boy, it want to take my second lover!)
◆ 天球そのもっと上 00/01/31制作
冗談めかした あの日の約束
指切りくらいしておけばよかった
確か曇り空 隠れた星たち
誰しも見つけない待ちぼうけ人
手の平転がる天球儀
幾千回 ボクを見つめ続けてる
色褪せつつある天球儀
幾千回 ボクを騙し続けてる
独りでいるのが 恥ずかしくなって
急いで繕った偽の微笑み
今も曇り空 出会えぬ星たち
案外夜ってば酷い奴かも
ポケット潜ます天球儀
幾千回 ボクに優しさをくれる
星座の欠けてる天球儀
幾千回 ボクに冷たさをくれる
◆ 星型満月 00/03/15制作 ⇒Postface
ある物語で知った事実
ずっと昔の満月は真ん丸だったと
今天窓から覗く月は
手で触れると痛そうな五角形なのに
欠けたるものは 満ちたるものに
理由ない魅力を感じる
今の形はむしろ ボクの好みぢゃない
足りないかけらは
見つけてあげるよ
広い世界も空を 飛べば探せるんだ
腕を切り落とし
生やした翼で
「この物語はフィクションです」
注意書きが背表紙に小さくあるけど
ちゃんと見なかったことにしよう
自分の目で真実を映せばいいんだ
遥か昔に 犯した罪を
解き明かす秘密の入り口
ちょうど月明かりから 見離された場所で
ひっそりこっそり
あった探しもの
光は失われず 白く煌いてる
早くあの月へ
お届けしなくちゃ
けれどか弱いボクは金属アレルギーで
月ロケットには
乗船できない
あの月まで自分の 翼で運ぼうにも
腕のないボクは
どう持てばいいの?
ある物語で知った事実
ずっと昔の満月は真ん丸だったと
今天窓から覗く月は
手で触れると痛そうな五角形なのに
◆ 天との境目 02/08/07制作
真っ赤に燃えたり ほんのり明かり灯したり
落ち着きない浮気な空
星たちが去って 寂しいかもしれないけど
そんなに構って欲しいの?
知らない人が 悲しみすぎた時
流す涙は品切れしたのに
恥ずかしくって 隠している思い
君だけ打ちあけるなんて酷い
なんちゃって寂しがり屋はズルイ
誰が相手でも 不幸さコンテストしたら
今ならいい勝負しそう
居心地悪い 朝と昼は夢に逃げて
ほんのり優しい夜空へ
夢の中では 最寄りの星座まで
一羽ばたきで招かざる客に
輝くことを 忘れたがっていた
君たち本当のこと言ってよ
そろそろ意地を張るのは止めなよ
◆ ウサギ座 02/10/23制作 ⇒Postface
誰にも見向きもされぬ場所
銀河の果ての 隅の端っこの方
儚く象るウサギ座は
寂しがり屋で 独りでいるのが好き
遠い地上を想う 絶え間なき時間に
瞳大で溢れこぼれる
雫型の光の粒は
星になるより前に 燃えて尽きてしまう
ウサギ座生まれは それを待つだけ
あまりに泣き虫さんだから
いじめっ子にも 相手にされなかった
ほのかに消えゆくウサギ座は
みんな怖くて 人知れず閉じこもる
何も語らず噤む 終わりなき綺羅星
膨れ上がる加害意識が
いじらしくも考えさせる
せめて綺麗でいれば 嫌われずに済むと
ウサギ座生まれは それが哀しい
◆ とっておきのおはよう 04/04/13制作
夢のシナリオが尽きるまで
睡眠上手な私は ひたすらずっと起きはしない
明けのお日様をやりすごし
ようやく目覚めた頃には 当然そこに君はいない
強気な素振りで立つ寝癖を
直さず向かったキッチンには
飲み人知らずのコーヒーと 新聞紙と 食事のあと
また今日も「おはよう」 言いそびれちゃったね
せめてもって洗い物 しながら少し 舌を出す
夜の誘惑に弱すぎて
いつも先に寝る私が 君より遅く起きる不思議
きっと君からの「おはよう」は
私の知らない誰かに 横取りされているのでしょう
毎日「おやすみ」言えてるのに
どうして朝のは無理なのかな
ベッドに残した温もりが 消える前に 追いかけたい
また今日も「おはよう」 言いそこねちゃったね
明日こそと思いつつ 私は今日も また早寝
◆ 花火を見てられない 05/10/29制作 ⇒Diary
怖がり屋さんを驚かすのは
悪趣味で 嫌だから 止めて欲しいのに
私がどんなにお願いしても
悲しくも 誰一人 聞いてはくれない
時計をかざす 人々に急かされて
今日の夕陽は 早々に逃げてゆく
そろそろだね…
(花火で 夜空を 汚さないで)
最初の声は 言葉にもならなかった
どうして みんなは 気づかないの?
ほらあんなにも 星たちが脅えている
大人びた真似で諭そうにも
笑われて おしまいに されるだけだけど
私が無理やり背伸びしてでも
言わないと いけないと 密かに思った
天気予報は 珍しく大当たり
今日に限って 夕立も降らなくて
もう手遅れ…
「花火で 夜空を 汚さないで」
小さな声は 騒音に掻き消された
頼りの 風にも 見捨てられ
今すぐにでも 雲たちは泣き出しそう
これ見よがしに 連発で打ち上がる
今日の出し物は 特別に派手みたい
酷い仕打ち…
「花火で 夜空を 汚さないで!」
叫んだ声は 歓声に混じり込んだ
花火が 夜空を 苛める度
この地上には 幸せが生まれてゆく
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