──2005年──
 
⇒目次 ⇒2004年 ⇒2006年 ⇒表紙
 
  
■1月8日 今年も無理そう。
 
 新年あけましたおめでとうございました。今年も変わらず、華も実も備えたサイトが百花繚乱するワールドワイドウェブの隅っこで細々と更新していきますので、よろしければお付き合い続けて下さい。
 この挨拶、去年と一緒です。手抜きです。
 
 新年の度に「今年こそ箸の持ち方を矯正しよう」と決心する如月さん、毎年決心し直しているのが困りもの。お節や雑煮の期間は拙いながらも実践しているのに、知らぬ内に元に戻ってしまうのです。その普段の持ち方はペンを持つ感じで、二本の箸は指の上で十字を描いて獲物を捕らえます。これは恐らく、箸とペンを同時期に使い始めたのでしょう。
 
 そして今年も変わらず既に挫折、正しい箸の持ち方を修得する日は来るでしょうか。
 
■1月12日 作者急病につき。
 
 新年早々、病に伏せていました。安易に薬を飲んで発熱と頭痛を抑えるのが嫌で、自然治癒力に任せて丸二日。頭に痛みが残るものの、ほとんど快復。瞬間最大発熱は39度強で、もう少しで苦しさが気持ち良さに変化する境目だったのに、惜しい。
 
 ほぼ一日おきで書き続けていた日記が中断し、心配して下さった方がいたらありがたや。
 
■1月14日 魔法少年。
 
 服やらが散らかった6畳程の部屋にある二段ベッドの上に座り、少し離れた窓の外を見ている。自分は天界から地上に派遣された使者であり、この世の人々を幸せに導かなければならない。そんな心持ちで。
 右手には小さなステッキを握っている。これは1日に1度、どんな願いでも叶えられる魔法のステッキらしい。それを自覚していて最初に叶えようとした願い、それは「この世からコウモリ消えろ!」だった。なぜって、窓の向こうにコウモリが見えたから。
 
 今年の初夢。その願いが叶えられたか確かめる前に、目覚めてしまいました。
 
■1月16日 ぐーすかぴー。
 
 体調を崩して一時は復調するも、ぶり返し。ここ数日は食欲が無く、顔がやつれたような。日記を放置しては日課を怠った心境になってしまう為、夕方に取り急いで書きました。それでは、おやすみなさい。
 
■1月18日 震災と共の女性。
 
 先日の早朝に発生した大地震の余波も無く、学校では通常授業が開始。各種報道から得られる現在進行中の惨状と自分の日常が掛け離れているのを思い知りつつ、少しの揺らぎも良しとせぬ生活の中に災害が生じさせた違和感は、すぐに小さくなっていきました。当時の様子は2003年7月17日分に詳しく。
 ただ、完全に元の形を取り戻したはずの日常に、一つだけ変化があって。それはある日を境に、担任教師の姿が見えなくなったこと。
 
 彼女はスポーツ大好きな元気少女がそのまま成長したかのような性格と外見で、当然に担当科目は体育。初めての担任とのことで、クラス運営に意気込みの高い人でした。熟語で例えるなら熱血とまでは言えなくも、青春には届きそう。
 最後に姿を見たのがいつか、記憶は定かでありません。地震当日には確かに出勤していた反面、知らない内に毎朝のホームルームに来るのが副担任になっていました。それをおかしいと感じる間も無く短い三学期は終了、そして終業式の日に1枚の紙が配られます。
 
 そこには、担任は一身上の都合で退職、副担任が代行となる旨が。そのような連絡をするにしては今更過ぎましたし、あんなに教職に燃える心意気で取り組んでいた彼女が、無言で皆の前から消えてゆく──特別な感情を抱いたりはせずとも、釈然としません。あの大地震と、この出来事。関連があったのかは不明でも、2つの記憶は一緒になって思い出されます。
 
 それはもう、10年も昔のお話なんです。
 
■1月20日 昔とかわらぬ肉丸くん。
 
 前回の文末に用いた「それは〜」は、細野不二彦『さすがの猿飛』第4巻から拝借。今回の題名はそのタイトルです。幼少期に読んで以来、自分も使ってみたいフレーズでした。あの出来事も前から書きたくも纏められなかったもので、複数の懸案を一度に解決した心地良さを感じます。
 
■1月22日 ジオログを触ってみて。
 
 自分用更新ツールにジャンプし、そこのテキストフォームに本文を入力して内容をコピー。次にファイルマネージャーにログインして、所定の位置にペースト及び保存。トップページの日付と題名を最新に変え、過去ログの目次ページにリンクを追加。あと、月が変わり古くなったファイルはディレクトリィの奥深くに移動させるので、それに応じてリンク先を修正。
 
 以上、日記を更新するの手順でした。流石は「ホームページは作れません」と発売元が公式に回答し続けていたドリームキャスト、一つ一つを手作業で行わなければならないので実に面倒です。
 でも、最初のブラウザはコピー&ペーストすら不可能で、更新用ツールみたいなヘルパーもおらず、オフラインで作業が出来ないのに常時接続が非現実的だった時代を思い返せば、今を嘆けません。生活圏が自転車で事足りる人に、自動車の便利さがわかりにくいのと同じ。狭い道が通り抜けられなかったり、駐車する場所に困ったり、燃料代が掛かったりで、むしろ不便さが目立つのです。
 
 上記の手間を省けそうなウェブログも、昔と比べて楽だと喜んでいる如月さんにとっては、無用の長物。
 
■1月24日 突発イベント成功。
 
 ホンマえー加減にせい、もう勘弁ならん、ふざけとったらアカンで、そう思とる訳で。そやないねん、怒りたくて怒とるんやないねん、しゃーないねん。わかってーや。何がゆーてね、またなんよこれ
 
 はい、あのお酒屋さん。そこのセブンイレブンを真っ直ぐ行ったらすぐですよ。いえいえ〜、そんなそんな〜、とんでもないです。
 
■1月26日 忘れられずじまい。
 
 約1ヶ月、非常に嫌な夢を見ました。視覚が真っ暗で、幻聴のように「2月22日にお前にとって悪いことが起きる」とただただ言われていました。まるでお告げのようで、目覚めても耳に残る重たくもしゃがれた声質が怖かったです。内容も内容だし。
 でも、夢はノートに書かなければいつも忘れているし、絶対に2ヶ月も先まで覚えていないから大丈夫──と余裕かましていたら、未だに忘れていません。こんな時に限って良くなる記憶力。
 
 2月22日は全力を尽くし、平和に暮らします。
 
■1月28日 皮膚感覚に苛まれる。
 
 首から胸元の辺りの素肌、弱点です。敏感なんでしょうか、ここに服が接する際のムズムズに意識が向けば耐えようにも耐えられず、外出中に多発します。タートルネックなんて絶対に着られないでしょうね。靴の中に小石が入ったとか、歯の隙間に何か挟まったとか、そのくらい我慢ならん感覚に苛まれますから。
 弱点から常に服が浮かび上がってるはずもなく、日常では接している時間の方が長そうだし、自覚しなければ大丈夫なんでしょうけど。気付いた者の負けなのか、一度生まれたムズムズの解消には相当な気分転換が必要です。
 
 大本の原因である上半身の服さえ一思いに脱いでしまえば、完璧な解決策になりますが。解決と同時に別の問題を引き起こしそうなので、実行は遠慮します。
 
■1月30日 変わるべき箇所。
 
 年始に高熱を発して以来、味覚が少し変わりました。朝食は即席麺を何年も継続してきたのに、これが食べられなくなりました。舌の上に大嫌いなマヨネーズの味が広がるんです、なぜかあと、冬でもアイスばかり飲んでいたのに、今は温かくないと口に出来ません。冷たいと体が拒否します。逆猫舌もしくは犬舌。
 
 残念ながら、お子様味覚は変わってくれませんでした。漬物や納豆が遂にとか、あってもいいのに。
 
■2月1日 見るまでもないもの。
 
 テレビの電源がオンになっている気配がわかるのって、特殊能力なのでしょうか。電源を消し忘れたまま正反対にある学習机に向かっても、背中で感じられます。普通と思いきや、違うみたい。
 自分としては電源オンのテレビから発している得体の知れないもの──例えば静電気やらを、触覚が敏感に察知していると思いきや。どうやら真実は聴覚で、テレビから出力させてミニディスクに録音した音源を聞くと必ず例の気配がしますから。
 
 この能力の活用方法、誰か教えて下さい。
 
■2月3日 言語を持たざる心。
 
 あいつらって、何を考えているんだろう。道端で犬や猫に出会ったり、動物もののドキュメント番組を見ていたら、思い浮かぶ疑問。
 今は寒い、お腹減った、眠たい、多分こんな感じ。でも「今は寒い」「お腹減った」「眠たい」とは、決して考えられないんです。だって、彼らは日本語が話せないし、そもそも言語を持たないから。所詮は「ワンワン」や「ニャーニャー」みたく、どう組み立てても単純な意味にしかならない鳴き声だけ。
 
 人間は大抵、己の感情を無意識に心中で言語化して自覚に至ります。どんなに楽しい状況でも「楽しい」と心が言語化して初めてそんな自分を認識し、どんなに悲しい状況でも「悲しい」と、以下略。入浴や歯磨き等、日常生活の動作でも同じですね。予め「お風呂に入ろう」「歯磨きをしよう」と声に出さずとも、心で呟いてから行動に取り掛かりいます。
 だとすれば、言葉が失われたらどうなるのか。笑みが止まらないのに「楽しい」と思えず、涙を流しているのに「悲しい」と思えない──感情と直結した言葉が浮かばない心とは、雲を掴むような話です。
 
 犬猫たちはどのように、言語を持たずして自分の思考を認識しているのか。個人的には、喜怒哀楽が色と同調するんじゃないかと想像。赤が広がったら楽しみで、青色なら悲しみと、割り当てられた色彩が複雑に混ざり合い、色々な感情を表現出来るとか…って、犬も猫も色盲とのこと。一瞬で理論崩壊です。
 色が駄目なら、温度はどうでしょう。心が温かくなったら楽しみで、逆に冷たくなったら悲しみ。うん、喜怒哀楽すら表現しきれませんね。
 
 動物たちの知能が発達したら直接訊けるので、早く進化してと言いたい。でも、人間様みたく「本当の私はどこ?」「宇宙はなぜある?」「人生とはなんぞや?」なんて、生きてゆく上で不必要な考え事に捉われてしまう心配の無い分、現状こそが生物として優れているのかもしれません。
 
 
 余談。この疑問の根本は、小学生の頃に見た報道番組。ほとんど教育を受けられなかったことから他者と会話を一切成立させられず、耳も聞こえない一人の老人=言語を持たない者が、窃盗の容疑で逮捕されて引き起こされた社会問題を追っていました。
 有罪を下された被告に控訴期限について説明するよう裁判官から促された際の再現で、手話通訳士曰く「駄目です、伝わりません」が強く印象に残っています。この言葉の重さを理解し、言語を授からなかった人間の心中はどんな風なのだろうと、不思議になったのが最初です。
 
 あれから長い年月が経過し、その間に幾度か続報は見掛けましたが、解決したのでしょうか。
 
■2月5日 感謝して謝罪して。
 
 前回は長かったです。でも、本来はもっと長くて。余計な部分を削ったのではなく、完成間際でうっかり全消去。非常事態に普段は穏やかな如月さんも怒り心頭、振り上げた拳で手当たり次第にしゃがみ強パンチ。矛先となったのは、まくらやマクラや枕でした。
 
 元が記憶にほとんど残っていなくて腹立ちつつも、一から書き直せば意外と手早い仕上がり。しかも、前のより簡素に纏められていて、まさに怪我の功名。枕は叩かれ損でした。
 
■2月7日 陰暦採用中。
 
 2月に入って一週間も経過したにも拘らず、未だにトップページに新年の挨拶を載せ続けているような、おとそ気分がいつまでも抜けない人がいます。全く呆れたものです。どんな神経をしているのかと疑ってしまいます。それが誰だったかなーと思い出してみると、残念なことに自分なのです。どうもすみません。
 このネタ運び、乙一『失踪HOLIDAY』あとがきのパクリです。更にすみません。
 
 何かしらコンテンツを更新すれば挨拶も消せるんですけど、今年は日記にしか手が付けられなくて。本も数冊は読んだけど、感想を書く程でもない実用書が多くて。いつになればトップページから新年が去ってくれるのか、如月さんのしどけなさに乞うご期待。
 
■2月9日 キキよりジジ派。
 
▼「魔女の宅急便」リメーク ディズニー、実写で準備
 
 『魔女の宅急便』が大好きで、ディズニー作品が好きになれない者にとって、微妙に嫌な話題です。初観賞は映画館ではなくテレビでしたが、いつの頃でしょう。少なくとも13歳のキキはまだ、自分にとってお姉さんでした。年齢を徒に重ねてしまう前に当作品に触れられたのは、結構な幸せだと思います。
 エンディング曲が鳴り止んで全てが幕を閉じた後も、物語に没頭していた心は向こう側に置き去りにされ、しばらく経っても現実が取り戻せないことに動揺。それを抑える為に、書店に走って関連本を探していました。当時は原作の存在を知らなかったんですね。あと、その原作こそ初めてインターネットから注文した書籍で、利用したサービスはクロネコブックサービスでした。よく出来た話です。
 
 最初にディズニーは好きじゃない発言をした如月さん、本棚にはシンデレラの食玩やバンビのプライズを飾り、テレビの上にはくまのプーさんの時計が置いてあります。言行不一致甚だしい。
 
■2月11日 妖精潜む心の中。
 
 いくら空想癖の抜けないお子様の如月さんとて、この世に妖精が存在するなんて夢物語を信じたりはしません。ここでの妖精とは、体が小さくて羽が生えていて魔法が使える、ピクシーの類です。もしそこらの花畑で舞い踊っていたなら可愛さ爆発でしょうけど、本当にいるのならばその姿を直に見せて欲しいものです。そしたら手の平返して信じてあげるのに。
 
 そんな普段は冷遇扱いの妖精も、たまに手厚く待遇されます。それは、今すぐ必要な物が部屋のあるべき場所に無い時。筆記具や耳かきは消えるのが特に上手で、本気で探してもなかなか見付けられません。
 これは絶対に妖精の仕業、だって妖精は悪戯好きと相場が決まっています。他に思い当たる容疑者はいませんし、疑う余地はどこにもありません。だから、そんな時は慌てず騒がず「妖精さん、お願いなので返して」と、心の中でささやくようにしています。妖精は宝探しゲームの感覚で隠したはずなので、さっさと降参するのが重要。そしたら大抵すぐに現れます、それもちゃんと探したはずの場所から。
 
 この経験則が繰り返された結果、部屋から物がなくなる原因は妖精の悪戯だと確信に至りました。もし良かったら、騙されたと思って試してみて下さい。
 
■2月13日 陳腐さ判定。
 
 小説の帯の「泣けます」や「感動」等と読者に感情の強要を迫る文字。映画やTVゲームの悲劇的な場面で耳障りに流れるBGM。CFで一般人へのインタビューの体裁で隠そうともしない演技っぽさ。商用サイトや紙媒体の広告で「新発売!」や「お買い得!」と連発される感嘆符。特定の音楽ジャンルの紹介で用いられる意図不明なカタカナ語。お笑い番組であらゆるボケに被さらんとするスタッフの大袈裟な笑い声。
 
 どれも陳腐に感じますが、絶滅の気配はありません。つまり、少数派の意見なのでしょうか。
 
■2月15日 チョコレイトの思い出。
 
 2月14日に限ってチョコレートに「甘くて美味しいお菓子」以外の意味が含まれるとは全然知らなくて、単に貰ったものを有り難く食べただけで自分の中では終わっていました。もちろん、3月14日にお礼を返す儀式があるなんてのも、知ったこっちゃありません。そんなだからある日「ウチがあげた物の意味わかってる?」と呆れ口調で言われてしまっても、そりゃ仕方もないよねと今になって自己反省。
 
 幼稚園頃の曖昧な思い出でした。
 
■2月17日 ブラウザ弱者生存競争。
 
 先日、利用中の米ジオシティーズ米ヤフーのログイン画面がリニューアルされました。この手の変化にはドキドキさせられる如月さん、リニューアルで推奨ブラウザを引き上げる場合が多く、愛用のドリームキャストで利用不可能になる恐れがありますから。
 こうやって日記に記しているのだから、心配は杞憂でした。ところが、ファイルマネージャにログアウト状態で直接ジャンプしたら、なぜかホスト先が見付からないトラブルが続いてます。別の場所でログインしてからだと大丈夫とは言え、いつ改悪されるやわかりません。ブラウザ弱者に非常に厳しい時勢には、憤りを通り越して諦め顔です。
 
 いい加減にパソコンを買え、は正論ですね。
 
■2月21日 役目を終えぬカレンダー。
 
 数日前にトップページから新年の挨拶を消した如月さん、実生活は更にものぐさ。まだ今年のカレンダーを買っておらず、机には去年12月で月日を止めた月齢カレンダーが、所在無げに放置されています。
 何度か売り場には攻め入っているものの、お目当てを見付けては安くなってからにしようと退却しの繰り返し。この調子では2004年のカレンダーのまま2006年を迎える危険まであり、2005年は空白の一年になってしまうかも。
 
 でも、大丈夫。壁に貼ったチャッピーの巨大カレンダーは2000年だし、本棚に飾った『魔女の宅急便』の卓上カレンダーに至っては1990年だしで、2004年が増えたてもどうってことありません。
 
■2月23日 ミルクレモンティー。
 
 コップに八分目まで注いだレモンティーにミルクを適量入れてかき混ぜれば、ミルクレモンティーの出来上がり…って、これは市民を得ているのでしょうか。我が価値観におけるマヨネーズご飯や餡子トーストみたく、下手物寄りなら困ります。甘過ぎず酸っぱ過ぎず薄過ぎず濃過ぎずで、上品な美味さなのに。逆さの作り方でレモンミルクティーにするのは、なぜか違う感じがします。絶対にメインはレモンティーで、ミルクの付加でまろやかさを出すのが良いのかも。
 
 実に2003年4月8日分以来となる、きさのとっておきスウィーツ日記の第2回をお送りしました。元ネタはモデルのはなさんのお菓子レシピ本とは言え、この表題の恥ずかしさたるや。
 
■2月25日 過ぎ去りし日。
 
 気付かぬ内に2月22日が過ぎていました。それがどんな意味の日だったかと言えば、1月26日分に。何一つ変わったことは無く、いつもと同じ日常でした。結局、忘却に成功したんですね。脳の記憶消去機能が頑張ってくれて、偉い偉い。
 
■2月27日 私は狐。
 
 ここでは口を酸っぱくして書いていますが改めて言いますと、如月さんのインターネット接続端末はパソコンではなくてドリームキャストです。古のゲーム機です。セガの遺産です。セガにとっては財産ではなく大借金となったのですが、それはまた別のお話。
 販売不振から2001年に生産中止となり、その年の夏に配布されたブラウザが最新で今に至ります。たかがゲーム機のそんな昔のブラウザが今に通用するはずも…と多くの方は思われるでしょうが、もしそうだったらとっくにパソコンに移行するかインターネットから足を洗っている訳で。受け入れるべき不都合さえ受け入れれば大して困らなくて、意外な健闘を見せるドリームキャストに感謝の毎日です。ちょっと本当。
 
 1つだけ難点を挙げれば、ユニコードが読めないこと。ここ数年のウェブログの急増と共に一気に普及しちゃって、今まで閲覧出来ていたサイトが突然に、もしくは検索なりで興味を持った内容にジャンプしたら、画面が文字化けに襲われます。これも文字コードを変換させて出力するようなツール──翻訳やケータイ向け変換を噛ませれば読めますが、面倒がりな如月さんはその一手間が惜しい。
 だから、そんな時は「このページは読んでも時間の無駄になるに違いない」と、前向きに振る舞うのが大切でしょう。自分の恵まれない環境を卑下したり、相手の他者への配慮無き姿勢を非難したりせずに。これは酸っぱい葡萄じゃありません。絶対に違います。
 
 口を酸っぱくで始めて、酸っぱい葡萄で締める。あら上手。
 
 
  
■3月1日 田原俊彦・山本淳一。
 
 誕生日が2月28日だから「如月 弥生」です。誕生日を共有する有名人の代表格は今でこそ菊川怜を挙げられますが、数年前まではジャニーズ事務所に関連の芸能人でした。しかも2人。
 
 これを『BIRTHDAY BOOK 2月28日』で知った時、個人的にあまりな面子で切なくなりました。
 
■3月3日 配色主義者。
 
 白色に嫌悪感のある自分に気付いて。と言っても、当サイトの配色にいっぱい使っていますけど。服装だと嫌みたいです、なぜか。街中で白のダウンジャケットを見ると生じる感情を、最近に自覚出来ました。それに纏わる不憫な過去は特に無いはずなのに、なぜ。
 
 そこから生まれた、配色主義者です。
 
■3月5日 耳コピDreams Dreams.
 
 見たいページが企業サイト内であったのに、デッドリンクでした。出生が1996年では当然かもしれませんけど、他のページが生きているので諦められません。よし、捜索開始。
 Googleのキャッシュを確認→中身が空っぽ→Internet Archiveには該当無し→Googleで同内容のミラーを発見→ジャンプしたら404→そのURLをInternet Archiveに入力で、遂に到着出来ました。
 
 そのページとは、1996年発売のセガサターン用ソフト『NiGHTS into dreams...』のエンディングテーマ、『Dreams Dreams』の耳コピです。
 
■3月7日 F1世界選手権、閉幕。
 
 レギュレーションが大幅に変更され、少なからずの有力ドライバーがチームを移籍し、B・A・Rホンダと佐藤琢磨が真価を問われる──そんな見所だらけなF1世界選手権2005年シーズンが開幕し、心が舞い踊るったらありません。日曜日のお昼、開幕戦決勝の放送を見る為にテレビと対面、そして2時間経過。
 複数の理由で戸惑ったと、世界中の人々が同意してくれそう。去年までも内容が面白い訳ではなくて、惰性で楽しい振りをしていたのは確かです。しかし、原則禁止になったタイヤ交換が特に痛く、4本のタイヤをピットクルーが数秒で交換する様は絵になり、グリップ力の保たれたタイヤはコース上での戦いを誘うしで、その魅力が同時に失われたF1は想像を超えて悪い方向に。シーズン途中でレギュレーションが改善される期待も出来ず、我の今シーズンは開幕戦をもって最終戦と致します。
 
 去年も同じようなことを書いていました。
 
■3月9日 漸次的移行。
 
 昨日の麗らかな陽気に驚かされた如月さん、暑さ嫌い寒さ好きな自分の住むべき季節が既に過ぎ去ってしまったのを実感します。これから半年間、気温への憂鬱を少しずつ積み重ねていかなければなりません。20回以上も経験すれば慣れっこになって然るべきなのに、そんな傾向は少しも持ち合わせていないのです。
 げに恐るべしは、徐々にしか変化しない季節。グラデーションと言うか、フェードアウト&フェードインと言うか、クレッシェンド&デクレッシェンドと言うか、段階的移行で変わり身をこっそりと果たします。これは自分みたいに特定の季節へ嫌悪感を抱く奴を欺く為、四季が用意した策略でしょう。敵ながら天晴。
 
 天晴ならば仕方ありません、今年も嫌々ながら春や夏と付き合います。
 
■3月11日 私は狐、後日談。
 
 ドリームキャストユーザーなる弱小ブラウザ難民の嘆きを綴った2月27日分に、残酷な続きが。Googleから飛んだページが文字化けしてもキャッシュなら読めていたのに、今では同じく文字化けします。3月5日には問題無いので、最近の変更でしょうか…と問うたところで、本件に反応可能な人は少数しかインターネット上に生存していませんけど。
 
 キャッシュごとき使えなくても全然困りません、酸っぱい葡萄ではなく本当に。コンコン。
 
■3月13日 私は狐の後日談の後日談。
 
 ドリームキャストユーザーと以下略な「私は狐」シリーズ。2月27日の第一部3月11日の第二部、今回で第三部です。えっと、Googleのキャッシュが文字化けしなくなっています。少なくとも今は読めるようで、明日には元に戻ってしまうのかもしれませんけど、独りで取り乱してしまいました。
 
■3月15日 黒い綿棒。
 
 如月さんは耳かきが大好きで、その情熱は2003年8月1日分に綴りました。所属派閥は、他人には興味無い自分専門派。初掃除から約15年間も取り憑かれたまま、なのに飽きる気配がありません。
 梵天付の普通の耳かき・金属製の短い耳かき・芯の硬い綿棒、以上が耳かきにおける三種の神器。どれが欠けても完璧な耳かきは成立しませんし、綿棒は芯が柔らかいと耳の側壁の圧力に負けて役に立ちません。どうぞ気を付けて。
 
 ところで、綿棒は決まり決まって白色なのが不満で、真っ黒の綿棒を欲しています。なぜって、白は保護色になって耳垢の収穫量がわかりにくいから。耳かきの魅力は行為の気持ち良さと掃除の戦果を確認する両面にあり、綿棒の使用後には爪で削ぎ落としますが、最初から黒なら一目瞭然。うん、ビジネスチャンスの予感がします。企業への企画の売り込みか、はたまた実用新案出願か、夢は膨らむば…?
 
 どうやら世間様は一枚も二枚も上手だった様子。
 
■3月17日 眩しがりの災難。
 
 くすぐったがり、恥ずかしがり、面倒がり、眠たがり、等々。子供の頃から色々な「がり」が維持されているけど、中でも重症なのが「眩しがり」です。
 日差しへの抵抗力が凄く弱いんです。少しでも日光に直接照らされると目を細めないといけないし、信号待ちの時に思わず手で覆い隠すことも。特に困ったのが春先に機会が多い記念撮影で、毎年のように大変な苦痛を味わってきました。太陽の明るさに負けないように、シャッターの瞬間まで瞼を開けていようとするんですけど、無理無茶無駄。涙が出てきます。
 
 青空の下で変な表情の人を見掛けたら、本件をお察し下さい。
 
■3月19日 曲と指揮と拍子のこと。
 
 タクトの代わりにペンみたいな細い棒を片手に、旋律の流れに身を委ねつつ感情も込めて正確に動かす。これは大半の人にとって当然の反射運動で、自室で音楽を聞いていたら誰しも指揮者になります。
 そこで疑問を呈したい、どうして人は曲を聞いたら何拍子かわかるのか。3/4なら自然と3拍子の指揮を始められるし、4/4なら自然と以下略。反対のパターンで、指揮をして初めて何拍子なのか理解する場合も。2/4や12/8みたいに4/4と判別が難しいものを見抜けはしませんけど、何を根拠にどんな理論なのか自覚が無くて不思議です。
 
 そもそも、拍子って何なんでしょ。目で見られず、肌で触れられず、耳で聞こえてるのかも定かでなく、捉えどころのない奴です。
 
■3月21日 曖昧話法。
 
 自分にも相手にも波風の立たない断りの言葉、否定の言葉が欲しい。頼まれごとを断ったり、肯定を求められる質問に否定しないといけないのは、気持ちが重たいのです。特に必要なのは、味覚に関する返答。お子様味覚が酷いせいか、世界には自分の口に合わない食物が多過ぎます。
 そんな小さき悩みに苛まれる者が知恵を絞って抽出した、不味い食べ物に対して感想を問われた際に、最も無難な言葉。それは「もっと味が薄い方が好み」です。味が薄くなれば不味さは確実に減少するから嘘ではないし、味自体を貶めてもありませんし、万能ではないでしょうか。
 
 尚、先日読んだ『お嬢さまことば速修講座』には様々な言い替え例が挙げられており、嫌いな食べ物には「たくさんはいただけません」が提示されています。如月さんもお嬢様だったならこれを使えたのに。
 
■3月23日 音符と音節と発音のこと。
 
 再び音楽の疑問を。歌詞が日本語だと音符1つに発音1つが割り当てられるのに、異国語だと音符1つに音節1つが割り当てられるのはなぜでしょう。
 何か例はあるかなと、CD置き場を眺めていたら見付けました。カヒミカリィ『Tiny King Kong』と、Coba featuring カヒミカリィ『tiny monster』の関係が、説明にぴったり。前者の英詞を後者は日本語に直訳しつつ同じ曲・リズムで唄っており、Aメロの一部を引用して比較します。
 
 
・Tiny King Kong
In my mind's eye there is a microscope.
That shows the tiny world that I live in.

 
・tiny monster
目をとじて おちてく
わたしのなかの マイクロスコープ

 
 
 英語を日本語に変換したら、歌詞の情報量が大幅に減少しています。音節1つを発音1つに置き換えるのだから当然、と言われればぐうの音も出ませんけど。
 
■3月25日 じゃリン子キサ。
 
 1つ目。最近の朝食は毎日が卵かけご飯で、今日も冷蔵庫から卵を1つ取り出そうとしたら…ぐしゃ。卵のお尻がパックに貼り付いていて、指から圧力を一身に受けて割れやがったらしい。
 
 2つ目。パックに漂う黄身と白身を茶碗に盛った白米に流し込み、醤油を加えてひたすらに混ぜて、いざ食べんと姿勢を正したら。膝に乗せていた布団がふわりと空中を舞い、茶碗の上へ。布団はべとべとに汚れてしまい、己の不注意を罵りながら拭きました。
 
 3つ目。年間の回数制限から解き放たれ、4ヶ月振りに献血をしようと毎週木曜日に献血車が来るはずの場所に赴くも、無人。
 
 4つ目。急な大雨にも慌てず騒がず、鞄に常備している折り畳み傘を…って、今日に限って置いてきた。びしょ濡れ。
 
 
 ウチは日本一不幸な少女や。「少」でもなければ「女」でもないけど。
 
■3月27日 書いたのは誰か。
 
 現在の自分から、過去の自分に文句があります。それは、未来の自分を買い被り過ぎなことです。
 いつも解読不能で困らされます、貴方の筆跡に。忘れない為のメモなのに、書いた本人すら読めなくて本末転倒。急ぎ過ぎて文字の糸クズ化が明らかなのに、未来の自分を信じた振りして現在の自分の手間を惜しむ癖を止めてくれませんか。
 
 未来の貴方は今の貴方が思っている程、偉くありません。糸クズを文字に変換する特殊能力は持ち合わせていないので、肝に命じておくように。
 
■3月29日 ♂rib◇◇bon♀
 
 きっかけはリボンに関する書籍『マドモワゼル・リボン』より、ボーイズファッションに合わせた女性のポートレートから。昭和61年発行の古さ相応な状態ながら、新古書店の隅に隠れていたのを購入しました。美しく可愛い写真が収録された書籍って、本棚に並べるだけで幸せになれるので。
 
 題名に埋もれさした2つの記号でリボンを表現したつもりの、♂rib◇◇bon♀です。
 
■3月31日 声に出して読みたい台詞。
 
 待望の「ウチは日本一不幸な少女や」を使えて、とても満足です。他にも使ってみたい台詞は残っていますが、なかなか機会に恵まれなくて欲求不満が募っており、もう発表してお茶を濁します。
 
・知らんかっとってんちんとんしゃん
・いらんことしいの知らんこと言い
・僕、かりんとう
 
 出典を全部ご存じの方がいたら凄い。
 
■4月2日 早速活躍扇風機。
 
 訪れたばかりの春に負けを喫し、早くも扇風機を使いました。出すの早過ぎと言われるかもしれませんが、適度な寒さを愛する如月さんは真冬でも使う時があり、そもそも片付けないんです。
 普段以上に寝付きが悪いと首から下を布団と毛布に包まりつつ頭と顔だけに風を当てて、頭寒足熱の状態にします。体に熱がこもり易い体質なのでしょうね、でなければ冬の扇風機なんて拷問なはず。
 
 ただ、この安眠方法は血行に悪いのか、目覚めと共に最高潮の体の怠さを生じます。寝付きの悪い如月さんにとって、睡眠と倦怠感はトレードオフなのです。
 
■4月4日 知らされない権利侵害。
 
 F1中継を地上波で観る者にとって、放送前・放送中に他局にチャンネルを合わせるのは自殺行為。これは一部の例外を除いて録画となる為、スポーツニュース等で結果を知る恐れがあるから。F1はフジテレビの独占放送で他局は基本的に扱いませんが、一時期の日本テレビが露骨に嫌がらせをしていました。
 これはF1に限らず、リアルタイムで追えないけど結果を事前に知りたくない場合、防衛策として如何なる情報媒体にも触れないようにする人は多いでしょう。即時性の強いインターネットは天敵で、如月さんもF1の決勝が開催される日は絶対に接続しません。
 
 自分の楽しみを潰さないように尽力した上で、テレビ観戦しているのに。昨日放送の第3戦バーレーンGPでは、2位で快走中のシューマッハのリタイヤがテロップでネタバレされてしまう、前代未聞の珍事が。時差の関係で撮って出し状態だったのでしょうけど、視聴者の努力を無に帰する大失態に激怒中です。
 
■4月6日 アクセス数のインフレ。
 
 約15年前に発売のマイナーなゲームハードのマイナーなゲームソフトを1本扱ったサイトを作ると、宣伝しなくても1日平均50ヒット。こちらは1日10ヒットなので、恐れ多い数字です。発売されたばかりのメジャーなゲームハードのメジャーなゲームソフトを複数扱ったサイトを作り、精力的に宣伝したらどうなるのでしょう。瞬く間に加算されてゆくカウンター見て、耳から鼻血出しちゃうかもしれません。
 ところで近年、個人サイトのアクセス数にインフレが発生してやいませんか。以前は1日100ヒットもあれば大手と評価されていたと記憶しているのに、今は4桁でも中堅でしょう。もちろん、ジャンルによって基準が変わってくるので、漠然とした感覚ですが。
 
 インターネットの利用人口の増加とか、ウェブログみたく横の繋がりを密にする仕組みとか、幾つか要因があるんでしょうけど。何よりやっぱり、個人サイトの質が高くなったからでしょうね。
 
■4月8日 AMマジック。
 
 プリクラマジック。誰が言い出したのか知らずとも、聞けば意味が伝わる言葉。検索で使用例が見付かる為、市民権は獲得済でしょう。プリント倶楽部の写真の小ささと解像度の低さが万人にもたらす奇跡で、奇跡なのに悲喜交々なのが不可思議です。
 これと似た意味で、AMラジオで流れていて気に入った曲を購入したら意外とハズレな体験を、AMマジックと個人的に言っていました。AMの悪い音質が楽曲にもたらす恩恵として使用していたら、この度の全国調査の結果、市民権を全然得られていないと発覚。驚きの余り即座に別の検索ワードも試すも、更に驚愕。世が世なら独占禁止法違反で如月さん、神妙にお縄を頂戴されていたかもしれません。
 
 以上、昨今の世間を賑わしているらしいマジックの話を、流行への疎さでは誰にも負けない自信のある如月さんが時流に乗って語りました。
 
■4月10日 根拠の喪失。
 
 清音だけで歌詞を書けないか、と想像します。出来そうな予感に突き動かさせて挑戦もしましたが、一文字とて進まずに諦めました。主題の持ち合わせが無かったので仕方ありません。文字を目で追うだけで自然と心地良くさせるような雰囲気になりそうなので、いつかは完成させたい。
 あと、歌詞を使わずに作詞をする、なんて数年前にノートの余白に書いています。これは例えるなら、声を出さずに唄うとか食材を使わずに料理するとか、無茶な思惑ですね。
 
■4月12日 教えてBBS向け私信。
 
 現実でもありますよね。生鮮食料品は半額でしか買わないとか、洋服はバーゲン品しか買わないとか、ゲームは中古品しか買わないとか。酷いと、化粧品は試供品で済ますとか、エステは無料お試しコースの梯子とか、有料コンテンツは無料期間のみで解約とか。どれも正規の値段を支払っている人がいて成り立つから、せめて感謝くらいしないと。
 そこで自分を省みると、98年末にインターネットに初接続しましたけど、無料で提供されているサービスの屋台骨を支えている広告をクリックしたのって、今まで皆無かも。これもクリックしている人がいるからこそですね。
 
 セガ伝言板のツリーの返信用に書くも、話題が掲示板の趣旨から脱線し過ぎに感じ、日記に再利用。
 
■4月14日 ぐびぐびごくごく。
 
 飲み物を飲み干すのが早いです。歌詞を書いたり本を読んだり日記を更新したりの際に用意しても、目的に取り掛かるより先にコップの底が露になります。台所から自室に戻るまでに半分減るのが問題で、我が家が大豪邸なのが主要因。嘘である。
 以前から漠然とは認識していたものの、完全な自覚は第三者の指摘がきっかけ。それも初対面の人からで、印象に残るくらいよっぽど早いのでしょう。
 
 飲み物を飲み干す早さに関しては他の追随を許さない如月さんですが、大人のお酒だと飲めないのは相変わらず。カルーアミルクの何が悪いんですか?
 
■4月16日 新しいドラえもん。
 
 15日の放送から『ドラえもん』の声優が新しくなると聞き、録画予約して興味津々で見ました。
 
 原作もアニメも映画も好きだけど、馴れ親しんだ声が変わるからと言って不安を抱く程に思い入れが維持されてもいないせいか、違和感無し。耳障りな高音がありましたが、回を重ねれば洗練されるでしょう。
 あと、内容そのものに花丸を。旧声優陣の最後の出演となった放送を少し見たら、如何にもデジタルで塗った彩色とか、アメリカンコメディみたいなオーバーアクションとか、原作を改悪した展開とか、自分が視聴していた頃と比べてセンスが随分と低くて。色使いは柔らかいし、ドラえもんとのび太の掛け合いは笑えたし、原作に準じてテンポ良いしで、今回は退屈しませんでした。
 
 世間の評判──特に世代を問わず、アニメを見続けていた人はどう感じたのか。今後が見物です。
 
■4月18日 つぶ苺ポッキーとの関係。
 
 お子様味覚の第一人者として名を馳せる如月さんですから、お菓子のポッキーは大好きに決まってます。コーティングされたチョコレートを丁寧に剥してプリッツに変身させる荒業もお手の物、世が世ならポッキー王国のポッキー大臣に就任していたでしょう。
 しかし、苺ポッキーはいやらしい甘さがあまり好きではなかったり。更につぶ苺ポッキーともなれば、ちょっと遠慮願いたい。味より先に外見、苺果肉の赤い粒々が「ぶつぶつ」に見えて、酷い寒気します。
 
 果肉の付け方を疎らな立体ではなく、全面に薄くコーティングしてくれたら大丈夫そうなので、グリコは試作してみて下さい。関西圏での売上が3ヶ月に1個は伸びます。
 
■4月20日 良心に基づき働く悪事。
 
 犯罪の被害者が原状回復に努める際、最も辛いのは加害者を許すことでしょう。この時、世間一般では被害者の心情を慮り、加害者から反省の弁が聞かれるを良しとします。これに異論を唱えたい。
 そもそも、真に許せるはずがない。それは心の表面で現実の受け入れを選んだ諦めであり、この段階で加害者が反省を発した場合に怖いのが、非難の矛先が被害者に向けられてしまう危険性で、悪意の権化となった一部の人々に付け込まれる口実にされそう。加害者が一切謝罪しない人非人なら、被害者は許す必要を迫られず、犯罪への怒りを維持しても責められる隙が出来ず、更に量刑も重くなります。
 
 真摯に贖罪したい加害者が実践すべきは、良心に基づいて悪事を働くことなのかもしれません。
 
■4月22日 ちゃいますやん。
 
 銀行は国の機関で、利子は国民へのお小遣い。
 
 保険は互助精神で成り立つ、言わば募金活動。
 
 宝くじの胴元は大損をしている。
 
 この世で一番小さい国はナウル共和国。
 
 江戸時代は1000年くらい昔。
 
 各々の国家の総理大臣や大統領の上に、地球上で一番偉い地位の人がいる。
 
 胎児と母胎はヘソとヘソとで繋がっている。
 
 
 小さい頃の勘違いや思い込みの一例でした。尚、最後のは結構大きくなるまで思い込んでいたとか。
 
■4月24日 辛いが辛くなくて辛い。
 
 まだ春も中盤を迎えたばかりなのに、もう夏かととぼけたいくらい、肌が乱れ始めました。今から半年続く季節の先行きに、憂鬱だったり不安だったり腹立たしかったり。何とかなりませんか、この体質。
 
 でもどうせ、そんな変化を終えた自分の肌の調子に、すぐに慣れてしまうんでしょうけど。辛いはずのことを辛く感じられないのは、それはそれで辛い。
 
■4月26日 備えないと患いあり。
 
 如月さんは時間には非常に厳しいです。誰でも守ろうと心掛ければ簡単に守れますから、遅刻の常習者なんて人間失格の犯罪者と同列と言っても過言ではありません。斯くなる上は市中引きずり回しの上、くすぐりの刑に処すべき。こちょこちょ。
 故に、自分の寝坊には極度の不安を覚えるようになり、対策として目覚まし時計・携帯電話のアラーム・テレビのオンタイマーによる、三重の防護を築かないと落ち着いて眠れません。そんな努力が幸いして未だに寝坊による遅刻の経験は皆無です、記憶の限りでは。そもそも、眠り浅き人なので大抵は起床すべき時間より前に目覚めています。
 
 やがて響き出す音を止める為に定刻を待っていると、こんなに万全を期する必要性に疑問が。
 
■4月28日 現場からお送りします。
 
 机の奥に放置された1ヶ月前の葉書。転居を知らせる貼り紙を無視して投函され続けていた郵便物。勤務中のパチンコ通い。理由不明の連続欠勤で顔を合わせる日の方が少なかった職員。交通費支給のザルさ。
 10年も前になりますが、如月さんがアルバイトしていた郵便局の内の1つはこんな惨状だった為、色々と問題が生じるにしろ民営化賛成なのは無理ありません。公務員って一体…なんて、うら若き如月さんは憤らなかったとか、やっぱり憤らなかったとか。そんなもんか、と達観しておりました。
 
 こんな偉そうな口を利く本人も、簡易書留を郵便受けに入れた失態あり。後に気付いて現場に戻ると、幸いにも鍵の無いタイプだったのですぐに回収、何食わぬ顔で配達し直したので大事には至りませんでした。
 
■4月30日 献血ルームには行かない。
 
 昨日、最寄りの献血ルームに初めて行きました。今までの4回の内の3回が献血車で、たまには河岸を変えたくて。車よりルームの方が素敵なお土産が貰えるに違いない、なんて邪心に突き動かされて最寄りと言いつつ1時間以上も歩いて赴いたのではありません。尚、前回の戦利品は「なっちゃんピーチ・くちどけ雪アポロ・歯ブラシ・生茶パンダのキーホルダー」でした。期待は膨らむばかりです。
 備え付けのテレビに映るザ・プラン9のコントや麒麟の漫才に耳を傾けつつ血を抜かれてゆく如月さん、まだ見ぬお土産を想像して思わずにやにや…もとい、自らの善行に慢心せず凛々しい表情にて終了。約10分後。名前が呼ばれ、胸の高鳴りは最高潮に。献血カードの返還と共に手渡されたのは、各種案内の書類。次に、ハーブの種。えっと、以上ですか。
 
 本当は成分献血を初体験したかったのに、「いつも通り400でよろしいですか?」と訊かれて「はい」と返してしまった時から、嫌な予感はしてました。
 
 
  
■5月2日 全部読まなきゃ。
 
 その昔。趣味関連で好きになったものには、全部に触れないと気が済みませんでした。小説家やアーティストなら発売済の作品は全部購入し、ラジオのパーソナリティーなら放送中の番組を全部聞く、等々。この感情は意外と厄介で、自分が好き好んでやっているはずなのに、どこか面倒だったりも。例えるなら、綺麗好きな人が掃除好きとは限らないみたく。足枷を増やさない為に、好きの感受性を希薄にするように心掛けていた程でした。
 インターネットにデビューした時、これが最大の不安がでした。既に数多存在する情報の網は新参者を迷路に惑わし、読むよりも情報の増加速度が圧倒的に上回る世界に、全部に触れないと気が済まない奴が船出して大丈夫なのかって。
 
 もちろん、杞憂でした。それどころかすぐ、読みたい情報の乏しさを残念がっていました。
 
■5月4日 偽る者を見抜く。
 
 トランプの大富豪で遊ぼうとすれば、ルールで初っ端に揉めるはず。転落・連番・地方ルールの扱いで様々な意見が交わされますが、どれもが一長一短で収拾は困難。しかし、これは立場の違いはあれど「1番面白いルールで遊ぼう」とした結果であり、時が進むに連れて共通認識が築ける可能性が高まってゆく、有意義な口論です。
 ただ、その場に1人でも「大富豪で遊びたくない」と考える者が潜んでいたら。そやつは誰にとっても萎えるルールを提唱し、決して譲歩しないでしょう。皆が大富豪で遊ぶのを諦めさせようとして。
 
 トランプであれば、他愛無い話です。
 
■5月6日 煌く夕陽。
 
 夢の中で初めて聞いた曲は誰が作曲したものなのか不思議であり、夢の中で初めて読んだ物語は誰が綴ったものなのか不思議であるように、夢の中で初めて見た絵画は誰が描いたものなのか不思議に思うのです。
 先日の睡眠中に見た絵画は、胸を打つ強烈な美しさ。そして、普段なら「美しい絵画を夢の中で見た」と記憶のみを現実に持ち帰るのに、あまりの衝撃で夢の中の光景をそのままに目を覚ましました。今も脳裏に焼き付いた内容を説明するつもりでしたが、陳腐な表現になってしまいそうなので止めておきます。
 
 美しさを創造出来ない絵心皆無な者とて、美しさの想像は可能なようです。
 
■5月8日 酷い仕打ちF1界。
 
 今日はF1第5戦スペインGP決勝の開催日なので、土曜日に予選の1回目が行われています。F1はネタバレ回避の為に情報媒体から遠ざかるのが基本ですが、悲しいかな関西地方では予選のテレビ放送は稀にしか無い為、帰宅早々にインターネットで結果を調べました。佐藤琢磨は何位なのか、ここ2戦で調子を上げてきただけに期待大です。
 
⇒公式予選1回目結果
 
 どこにも名前が載っていません。もしや緊急事態でも起きたのかと、不安を胸に記事を遡ってゆくと。
 
⇒F1=FIA、BARホンダに2大会出場停止の処分
 
 スペインに出られず、モナコも出られず、前戦のポイント剥奪と、踏んだり蹴ったり。琢磨は第2戦も病気欠場しており、第6戦終了時点で半数にしか出場しないなんて…。
 
■5月10日 ご飯に降り注ぐ殻。
 
 今年の初めに高熱を発して以来、即席麺を数年来貫いてきた朝食が卵かけご飯に変化しました。詳しくは1月12日分1月30日分に。1日1個、3日で3個。人生で最も多くの卵を割る機会に恵まれて毎朝、懸命に挑戦しています。それは、片手での卵割り。
 しかし、不器用さでは他の追随を許さない如月さん、そんな高等技術を持つはずがありません。たまに弾みで成功した時には非常に嬉しくも、翌日には再び失敗します。成功率は2割くらいでしょうか。
 
 独力で頑張らなくても、検索すれば良いのに──ふと気付きました、と言うかどうして気付かなかったのか。どんな単語で検索すべきか悩みつつも一発で目的地に到達、これで怖いもの無しです。でも半年前のように、悪しき前例があるので油断は禁物。幾つかのページを読み比べ、握力強化用ボールによる仮想訓練も実施し、実戦でも慎重に慎重に試しました。
 
 ちゃんと出来たのか、やっぱり出来なかったのか、それはまた別のお話。
 
■5月12日 高熱にうなされる大辞泉。
 
 慣用句「情けは人の為ならず」は正確な意味について、テレビ番組や新聞で頻繁に取り上げられます。人助けへの戒めだと混同されがちである旨、今となっては誰もが聞き飽きたのではないでしょうか。
 同様に「熱にうなされる」は誤りで、正しくは「熱に浮かされる」だともよく目に耳にしました。手元の書籍を探れば、2003年発行の日本常識力検定協会監修『常識力@検定.com』に出題されており、表紙を飾ってもいます。それだけ世間で誤用が多いのでしょうし、自分も当書籍で初めて知りました。
 
 それを前提に、辞書の「高熱」をご覧下さい。前回分の更新の最中に偶然見掛けて、もう何が何だか。
 
■5月14日 ウルスラにはなれない。
 
 絵が、下手。凄く、下手。
 
 どんなに意識しても二次元になる=デッサンが全然出来ません。見たままを描くだけなのに、どうして三次元にならないのか。そんな長年の悩みに最近、仮説を導きました。その二次元の世界こそ、自分の瞳に映る光景なのかも。
 物体を立体で認識するには両目が必要ですが、左目に比べて右目の視力が非常に悪く、小学生の頃の片目で見る癖が今も残っている=デッサンが二次元になってしまう。うん、我ながら理屈が通っています。
 
 よし、素直に諦めましょう。
 
■5月16日 誰にも教えない。
 
 写真だったり、置き物だったり、ぬいぐるみだったり、他にも数えきれないくらい色々。自分が好きな物は、普段から目に留まる場所に出しておきたいのが、普通の心理。被ったほこりを払う手間も、うっかり落として壊す危険も、日々増してゆく汚れも、好きに囲まれる喜びによって許容して。
 そして、物に対する好きの度合いが極めて高くなると、心理が一転するのも普通。今度は自分の手すら簡単には届かないような、物理的に奥の深い場所に厳重に保管するようになる。絶対に守りたい、大切に扱いたい気持ちが、好きに囲まれる喜びを上回るから。
 
 物でなくて、言葉でも一緒。自分が本当に好きな言葉とは、誰にも教えたくないのです。
 
■5月18日 最低限想像したいこと。
 
 目前にあるご馳走を少しも食べない人が隣りにいたら多分、配慮と言う名の想像が広がってゆく。
 お腹がいっぱいなのか、凄い小食なのか、嫌いなメニューなのか。ダイエット中も有り得るし、もしや食事制限や食物アレルギーかも。考えを深めてゆくと信仰上の理由等々、自分には思いもよらぬ事情なのかもしれず、無理に勧めずに事情も聞かないのが礼儀だ。
 
 これは本音を伝わりやすいように矮小化した一例。自らの利益に直結する行動を抑制している人は、事情や理由を抱えているから敢えて行わないか行えない場合が大半だと、どうぞ思いやって下さい。理解の範疇を超えるような場合は、特に。
 
■5月20日 面食いは贅沢。
 
 面食い。傾向に千差万別あるにせよ、程度に多かれ少なかれあるにせよ、いざ自らに突き付けられると十人中十人が否定しきれない。なのに見透かされたり公言したりすると、世間一般から非難を受ける言葉。
 
 面食いなのを周囲が責める理由。それは人は外見ではなく内面の美しさが大事と言う教えですが、突き詰めれば「贅沢者」の一言で表せるでしょう。夢幻のような財産や地位を追い求める気持ちを戒めてやりたい時と同じく、身の丈に合わない妄想は慎んで大切な真実だけを瞳に映しなさいと。
 しかし、内面より外見を優先する面食いとは、本当に贅沢者なのか。外見とは、様々なまやかしで良い方向に欺ける、思惑次第でどうとでも操作可能な容姿。内面とは、一日二日ならともかく偽り続けるのは困難で、一朝一夕に矯正するのも不可能な人間性。以上の事実から、容姿のみを備えた人物と人間性のみを備えた人物の比率は、前者が高いと予想されます。入手難度の低い多きを求めるのは、贅沢とは逆方向です。
 
 容姿と人間性を天秤に掛けた際、前者を選ぶ方が妥協的で無欲なのかもしれない。正しいのか間違いなのかはともかく、こんな考え方もあると思ったのです。
 
■5月22日 可愛そうVS可哀相。
 
・痛い→痛そう=いたそう
・美味しい→美味しそう=おいしそう
・眠い→眠そう=ねむそう
・冷たい→冷たそう=つめたそう
 
 日常でも使用頻度が高い形容詞の活用例で、語尾の「い」が「そう」に置き換わります。この活用で悩むのが「可愛い」です。
 
・可愛い→可愛そう→かわいそう
 
 決まり通りに置き換えると形容動詞の「可哀相=かわいそう」と発音が同じで、「可愛そう」は「可哀相」に聞こえてしまいます。多分可愛いであろうと思う気持ちの適切な表現って、一体どうすれば。
 
■5月24日 おっちょこちょい・5。
 
 前回から1年弱続いた沈黙を遂に破る第五段。
 
 1年以上探していたコミックを先日、新古書店で見付けました。本来なら新品で購入したい作品ながら、存在に気付いた時には発売から随分と経過していて書店で見掛けられませんでした。かと言って、本気で探したり通信販売で注文したりする程でもなくて、人様のお下がりで妥協するに異存無く、喜んで購入。
 帰宅してページを開けると、巻末に1枚のディスクが。新古書店ではチェックの甘さや店員の知識不足から付属品は欠品が当然なので、そんな特典があると全然知らなかった当人はほっとしました。竹書房の世界名作劇場文庫なんて、シングルCD付なのを認識していない店舗が多数ですし。
 
 次に、そのディスクを手に取って眺めます。1年前に探し始めた時に1年前に発売されていた──つまり、大昔のものではありませんから十中八九はDVDであり、再生機器を持っていない者には無用の長物…と思いきや、見慣れた「COMPACT DISC」の文字が。家電製品の進化に数年来取り残された如月さんとて、CDなら再生出来ます。スイッチぽっちーん。
 しかし、ヘッドホンからは何の音も流れません。ディスプレイの表示によれば再生は行えており、ヘッドホンを端子から外しても無音。CDラジカセ自体が現在絶不調なので本体側の不具合しか考えなかったのですが、別のCDは普通に再生出来たから、裏面に傷やほこりは窺えないけど原因はディスクで確定。期待させておいて酷い、定価2500円のところを350円で買ったとは言え。
 
 そんな風に腹立たしさを募らす如月さんの瞳が、コミック表紙の右上に書かれた文字列を映し出したのは、数十分もあとでした。CD-ROMですって。
 
■5月26日 ×こども×子供○子ども。
 
 自分の文章には統一感を持たせたいと思っており、漢字の使い方は決めています。例えば「こども」は「子供」ではなく「子ども」と必ず書くように。
 複数の候補から選んだ理由は、高校時代に同級生が書いていたのを見て気に入ったからで、つまり真似っこです。「こども」は随分と幼い印象だし、「子供」は雰囲気が硬いし、幅広い対象を指す言葉として「子ども」はぴったりだと思いました。
 
 ただこの書き方、差別表現云々により一部で推奨されたらしく、当の同級生も教師に教えられたのがきっかけとのこと。字面が気に入っただけなのに誤解されたら嫌だなと、今も困りつつ使い続けています。
 
■5月28日 おばあちゃんもしかして。
 
 最近はAMラジオでNHK第2を流す機会が多く、昨日は初めて『みんなのうた』を聞きました。第2は各種講座や気象通報と相場が決まっていたので意外に思いつつ耳を傾けると、奇妙な曲が流れてきます。
 題名は『おばあちゃん もしかして』で、奇妙の源は歌詞。ほとんどが「もしかして」「おばあちゃん」「ありがとう」で構成され、それを何度も繰り返し、特に展開せずに終わり。この手の「創作者の意図が掴めない不可思議な要素」が苦手で、緩やかな曲調と唄声も相俟って、死後の世界に続く階段をゆっくり上らされてゆくような感覚でした。
 
 公式ページによれば歌い手は白鳥英美子で、問題の歌詞は元々は詩とのこと。ラジオではなくテレビであれば歌詞に関係する映像が付くでしょうから、こんな印象にはならなかったかもしれません。
 
■5月30日 メールフォーム廃棄。
 
 今まで公開していたメールアドレスはお菓子会社が提供する無料転送サービスで、可愛らしいドメインとアカウントが気に入っていたものの、スパム対策で数ヶ月前にサービスが終了。メールアドレスが不通なのを放置し続けるのは如何なものかと重い腰を上げて、別の転送サービスに差し替えようとしたら。この機会を活用し、メールフォームの設置を閃きました。
 フォームを作るのは6年振りで、当時の記憶は忘却の彼方に追いやってしまった為、手元の『HTMLテクニック事典』のお世話に。解説を読んでも理解出来ず、丸写しですけど。普段は無縁の英文字の羅列を入力するのは非常に難しい作業で、たどたどしい指使いを1時間以上続けて完成させました。苦心の末に出来上がったメールフォーム、早速テストしましょう。
 
 このドメインには送信出来ません、ですって。
 
■6月1日 米和ジオシティーズ比較。
 
 米ジオシティーズと和ジオシティーズで1つずつサイトを制作中の経験を生かし、使い勝手を比較しました。パソコンなんて無いさな環境なのでもちろん、ドリームキャストでのそれです。
 
 
・ファイルマネージャ ○米ジオ △和ジオ
 機能差はありませんが、半角文字で構築される米ジオの方が表示がすっきり。和ジオは1行に表示されるべき表が2行になったり、画像表示がオフだとヘルプボタンの画像にサイズ指定が行われていないせいで、ごちゃごちゃします。
 
・FTP ×米ジオ ○和ジオ
 米ジオでは無料会員は利用不可で、転送ツールで画像等を運べません。PCユーザーの協力が得られるか、直リンクを許容するか、もう画像を使わないか、対案か割り切りが必要。和ジオの圧倒的勝利です。
 
・アクセス解析 ○米ジオ △和ジオ
 全ページに自動設置されるアクセス解析は、米ジオの方が記録しておけるリンク元の数が多いです。
 
・転送量制限 ×米ジオ ○和ジオ
 米ジオのみ、明確に存在します。こんな弱小サイトでも何度か引っ掛かっており、基準は厳しそう。
 
・容量 △米ジオ ○和ジオ
 米ジオ15Mバイトに対して、和ジオ50Mバイトと大差です。2つ合わせても3Mバイトに遠く及ばない者には、ちっとも気になりませんけど。
 
・軽さ ×米ジオ ○和ジオ
 個人の環境に左右されますが、現状だと米ジオは和ジオと比べると数倍重たくて、長期間難儀中です。
 
・登録 ×米ジオ ○和ジオ
 米ヤフーの登録時、ドリームキャストのブラウザでは不具合が発生します。致命的ですね。
 
 
 これからサイト制作を始めたいドリームキャストユーザーの参考になれば幸いです。絶対いない。
 
■6月3日 乙一容疑者。
 
 昨日、朝刊を読んでいると見覚えのある男性の顔写真が目に入りました。今年1月にテレビ番組で確認したそのもの、乙一さんでした。著作で変態趣味を公言されており、遂に我慢ならず犯罪に走ってしまいましたか。多作だったのに新刊が出ない昨今を訝しんでいた自分は、予感的中ですね。
 
 よく見ると、現在公開中の映画『ZOO ズー』のインタビューでした。残念無念、いやそうじゃなくて。映画化が前提の小説を執筆中、同時に脚本も手掛ける予定だとか。
 
■6月5日 過去のカルテ。
 
 時折、心臓が少し痛みます。中学生の時には心電図に引っ掛かり、再検査を受けました。それも授業を抜けて所定の場所にタクシーで連行。結局は異常があったのかなかったのか、本人には有耶無耶です。
 余計な不安を生む過去を更に出せば、小学生の時は医者から貧血気味だと言われました。これまた本人には有耶無耶ですが、現在は献血が可能な程に血液が余っているから平気…?
 
■6月7日 来ると来たるの相関関係。
 
 中学1年生の時、国語の試験で「来る○月○日は運動会」の下線の読み問題が出ました。国語こそ唯一の得意科目として死守せねばならなかった如月さん、迅速に「きたる」と回答します。しかし、採点済の答案にはペケが。教師に抗議すると、こんな説明が。
 
・来たる=きたる
・来る=くる
 
 一生徒に反論は出来ませんでした。不当に失った点数の恨みを晴らすべく、ここに辞書の「きたる」を貼り付け、13年前の正当性を主張します。
 
■6月9日 飛火野耀のこと。
 
 昨日読み終えた『もうひとつの夏へ』の著者──飛火野耀は、謎だらけの人物。デビュー作の略歴は「生年、経歴共に不詳。本人は十年前のクリスマス・イヴにこの地上に突然出現したと主張しているが、真偽の程は定かではない」で、1990年代中盤には出版業界から姿を消してしまい、謎だけが残りました。
 
 インターネットに初接続した6年前、彼のことを調べようと閃きました。同じく小説家で行方不明だった人を調べたら、すぐに本人制作のサイトが見付かった経験もあり、必ず何かしらの情報は手に入ると確信。しかし、予想だにしない障害が立ちはだかります。
 当時のドリームキャストのブラウザでは、「耀」が出力不可能でした。変換が出来ず、JISコードに未対応で、コピー&ペーストもなく、大ショック。妥協して「とびひのあきら」で検索したかは定かでなく、彼の名前は禁忌となりました。
 
 今のブラウザならJISコードやコピー&ペーストで出力可能なので、15年越しで読んだ彼の著作をきっかけに6年越しで当時の鬱憤晴らしを。念願叶って現れた検索結果に目を通して理解したのは、未だに謎は謎なままなこと。高度情報化社会が一小説家の前に敗北を喫しています。
 
■6月11日 世論の存在場所。
 
 ニュース番組や新聞から一方通行に情報を与えられる度、嫌な違和感を生じていました。それらの媒体で伝えられる世論なる絶対公平で不可侵な概念が、なぜか自分の理解の及ばない場合が多いからです。
 自身の思考回路だけで導いたならともかく、世間一般の共通認識であろう倫理や常識に照らし合わせての持論なのに。客観的立場から間接的に否定されてしまう現実に、世間が間違いなのか自分が間違いなのか、答が出ないまま長い歳月が経ちます。
 
 一方通行ではない情報媒体に触れられるようになり、疑問は解消されました。間違いは世間でも自分でもなく、他に原因が。危険性や問題点が山積する世界だけど、これ以上に公正な世論が築かれる場所は存在しないでしょう。
 
■6月13日 使い捨てカイロの温め方。
 
 小学校高学年の頃。登校前の寒い朝に、使い捨てカイロを持っていこうとしました。昔のは今のと違い、開封後に振る必要があったり、熱するまでに時間が掛かったりします。この手間を惜しんで策を練っていると、目前に陽炎を発生させている石油ストーブが。
 これで温めよう。そう思ったが早いか、熱源の真上となる金属部分にカイロを乗せました。それはまるでアルミホイルで巻いた焼き芋のごとき扱いでしたが、素晴らしい発想だと感じたので不可抗力。ストーブの炎熱を直接受けたカイロは温まるとか温まらないとかとは違う次元に一瞬で突入し、その包装が金属部分の形通りに溶け落ちていました。よもやの展開に如月さん、日常生活に潜む脅威を痛感したと言います。
 
 火事にならなくて、ヨカッタネ。
 
■6月15日 頭は西に足は東に。
 
 寝相は悪くないとはず。横幅45センチ未満のソファーで眠ってるけど、悪夢にうなされようが地震が発生しようが、落っこちた経験がありませんから。なのに最近、目覚めたら頭と足の位置が逆さまなのはなぜでしょう。
 布団なりベッドなり横幅の広い空間で眠っているのであれば、時計の針のごとく平面的な移動で逆転出来ます。しかし、肩幅程度の狭い寝床で平面的に移動するのは無理なので、立体的な移動が必要です。立体的に移動するのは、寝相が極端に悪い奴でしょう。でも寝相は悪くないはず、と原因を探っている内に最初に戻ってしまいました。こんな身近に永久循環。
 
 就寝中の自分の行動は、自分も知れない領域です。
 
■6月17日 怠惰な梅雨。
 
 今週、近畿地方は梅雨入りしました。なのに、雨が降ってくれません。降るには降っていますけど、時間は短いし量も少ないしで、これで梅雨とかちゃんちゃらおかしいのです。雨の申し子と名高い如月さん、こんな現状は絶対に認めません。
 毎朝毎朝、目覚めと共に雨音。毎晩毎晩、就寝と共に雨音。体の内側に染み渡るごとくの小刻みなリズムが、時にティンパニのように激しく、時にシロフォンのように緩やかに奏でられるのこそ、理想の季節像。体質なのか性格なのか、湿気が気にならないのが幸いしているかもしれません。
 
 不祥事を続ける梅雨に、業務改善命令を出したい。
 
■6月19日 「くっつきのを」の所以。
 
 平仮名の「を」のことを、あ行の「お」と区別して「くっつきのを」と呼ぶ。この知識を得た幼き日の如月さん、素直に納得していました。確かにこっちはくっついてるけど、あっちはくっついてない。
 つまり。2画目と3画目が離れている「お」に対して、2画目と3画目がくっついているから「を」は「くっつきのを」である。発音が同じでややこしい「お」と「を」の区別を見た目のままわかりやすく表現して、上手な命名と思いました。
 
 自分が生み出した誤りの解釈が正されるまでに、数年の期間を要したと言います。如月さんの発想はたまに独創的なのが困りものです。むしろ独走的。
 
■6月21日 F1アメリカGP雑感。
 
 昨日、F1第9戦アメリカGPが開催されました。アメリカ大陸だと時差の関係で地上波でも生中継で見られるし、昨年7月7日分に書いた佐藤琢磨が日本人として14年振りの表彰台を獲得したサーキットですし、午前3時スタートでもめげてられません。仮眠を取り、万全の体制で観戦に挑みました。
 そしたら、開いた口が塞がらないような、あまりに酷いレースが行われました。
 
⇒ フェラーリが今季初優勝! ミシュランに異例の事態
 
 6台のスターティンググリットとか、配分されないポイントがあるとか、ミナルディの画面露出が2002年開幕戦以来の長さとか、初体験が目白押し。新鮮だけど二度と見たくありませんね。
 唯一の喜ばしい点は、竹下アナ・片山右京・脇阪寿一が軽快に間を繋いで、退屈極まりないレースディスタンスが短く感じられたこと。言葉の端々に視聴者への心遣いも有し、普段より何倍も労力を必要とした中継をお疲れ様でした。
 
■6月23日 水中メガネを掛けたら。
 
 グルーヴィジョンズの愛娘として言わずと知られていないチャッピーですが、作詞:松本隆・作曲:草野正宗・編曲:大平太一の豪勢なスタッフが集結して1999年に発売した名曲『水中メガネ』にシングルバージョンとアルバムバージョンがあることも、やっぱり知られていないでしょう。チャッピーマニアな如月さんですらアルバムの購入当時に「再録した?」程度の反応で、歌詞カードの「album version」の文字に気付いたのは、先日だったりします。
 MDステーションから前者を、CDラジカセから後者を再生させ、双方のイヤホンを片耳に入れて聞き比べてみます。うん、後者が僅かにテンポが遅い。最終的には約1秒の差が出ますが、最後の無音で帳尻を合わせており、収録時間は4分22秒で揃います。
 
 今までのチャッピー研究の常識を覆す大発見に、興奮を隠せません。6年間も気付かなかった癖に。
 
■6月25日 知らず知らず親知らず。
 
 如月さんの口の中には右下に1本、親知らずがちょこんと顔を覗かせています。こやつが姿を現したのは二十歳くらいですが、他の3箇所から生えてくる兆候は一向になく、この1本も顔を出して動きを止めたまま。引っ込み思案なんでしょうか。
 長期間放置しているのだから当然、実害はありません。歯磨きが少し面倒ですけど、噂によれば痛みの余り抜歯しなければいけない人も多いらしいですから、宿主を苛めて楽しむような素行の悪い奴が口内に住んでなくて、恵まれていますね。
 
 そんな風に親知らずとは良き付き合いを続けてきたのに、突如として状況が一変。今朝方から、親知らず辺りの歯茎が痛むんです。親知らずと知らず知らずの内に紡いでいた蜜月も、遂に破綻か。
 
■6月27日 知らない振り親知らず。
 
 前回の続き。一時は緊迫度を増し、友好関係の断絶も現実視された如月さんと親知らずも、現在は小康状態に突入。事態の改善なくば強行手段も辞さない覚悟でしたから、極めて平和的に難題を解決出来そうなのを歓迎しています。今の心配は、いつの間にか左下の歯茎の奥の違和感に移りました。下から突き上がってくる異物があるような感じ。
 
 例えるなら、親知らずが生えてくる感覚。
 
■6月29日 F1フランスGP懸念。
 
 今週末はF1第10戦フランスGPが開催。未明の生中継に体内時計を合わせてまで観戦した前戦のアメリカGPが前代未聞の茶番となってしまっただけに、F1界が総出で全世界に向けた汚名返上に尽力してくれる素晴らしいレースが確定でしょう。
 純粋無垢・天衣無縫・人畜無害な如月さんがそう信じ込んでいると、速報がこう飛び込んできました。
 
⇒ミシュラン勢、フランスGPも欠場の可能性?
 
 
  
■7月1日 水無月文月。
 
 始まりました、如月さんを最も陰鬱にする月が。夏が大嫌いなのは言わずもがなですが、6月には梅雨の恵みがありし、8月にはあと一月の我慢で季節が変わってくれる喜びで、まだ許せるんですよね。
 7月、陰暦では文月。2月28日生まれなので「如月 弥生」を名乗っている如月さん、もし6月30日生まれだったら今頃は「水無月 文月」だった訳で。「みなづきふみづき」にしろ「みなづきふづき」にしろ、語呂に難があり、やはり「きさらぎやよい」の人名っぽさは秀逸。
 
 名前=誕生日の発想は、あのTommy february6に先駆けたと自負があります。
 
■7月3日 夢見速記人。
 
 印象深い夢を見ると、携帯電話のメモ機能に単語の羅列で記録して、あとから夢日記用のノートに文章で記します。効率重視主義者なのに二度手間になっていますが、夢の内容で狂いがちな時系列の修正の為、欠かせない手段です。最初から順序立てて書き記せば最良とは言え、そこに躍起になると得てして夢の肝心な部分が抜け落ちてしまいますから。
 
 ただ、メモからノートへ夢を還元させてゆく作業は、非常に億劫。既に記憶が曖昧になっていたり文章力の限界で上手く表現出来なかったりで、心的負担まで感じます。億劫と心的負担を与えられる夢日記の存在は、自分にとって有益なのでしょうか。
 
■7月5日 思い出した故に。
 
 今日も今日とて朝食を卵かけご飯で済ませていると、ふと気付きました。かつては時折、醤油が原因で唇が痒く腫れたこと。大豆アレルギーではないはずなのに、大人になっても治らなかったのに、いつの間にか何年も無縁になっています。
 そんな情報を思い出した途端、唇に異変を来しました。卵かけご飯に混ぜた醤油に反応して、記憶通りに痒く腫れ出したんです。場所が場所なだけに対処の仕様がなく、早朝から途方に暮れてしまいました。
 
 つまりは、忘れるって偉大。
 
■7月7日 DCユーザー三種の神器。
 
 世界の天変地異を非凡な才能で予言するナインティナインの岡村さん、毎週木曜日深夜のラジオ番組では「水・乾パン・ラジオ」を呪文のように繰り返し、リスナーに注意喚起してくれています。数ヶ月前、その本人が乾パンを所持しておらず、どこに売っているのすらわからないと言う、見事なオチまでつけてくれてました。災害への備えを犠牲してでも笑いを追求する、根っからの芸人根性には頭が下がりますね。
 
 三種の神器、如月さんの場合は「table・br・スペース」です。説明すれば、tableは表を作成するタグ、brは改行するタグ、スペースは全角の空白文字。これらはサイト制作において使用しているもので、本来の役割とは別の使い方であるレイアウトの構築に欠かせない存在になります。
 ドリームキャストユーザーが最も悩まされるのは、自分の意図するレイアウトを守りつつパソコンからの閲覧にも耐えられるように作ること。表現に柔軟性を持たせつつ、ブラウザによる差も発生しにくいとあらば、三種の神器を利用しない手はないでしょう。
 
 しかし、この方法は一般論で「やってはいけない」とされており、良い子は真似しないで。
 
■7月9日 ナウル共和国に惹かれて。
 
 フランス共和国とナウル共和国は、小さい頃に好きだった国。
 
 フランスの場合、本で知った世界最速の電車がきっかけ。これは幼児にありがちな鉄道への興味とは無関係で、そのような存在を開発出来る国家が科学的で格好良いと映ったからです。
 
 ナウルの場合、よく見ていた世界地図がきっかけ。それには国旗と国土の大きさが地域毎に記されていて、この国だけ余所と比べて単位が異なる程に小さかったんです。日本ですら狭いみたいなのにちゃんと住めるのかな、なんて思いました。
 ある日、幼稚園で先生が「世界で一番小さい国を知っているかな?」と皆に質問した時、前述の知識があったので自分からナウル共和国を挙げました。引っ込み思案で絶対に手を上げたりしなかった如月さん、これは画期的です。もちろん正解ではなくて、言わなかったら良かったなと後悔しましたけど。後日、どうしてそんな国を知っていたのか不思議だったのか、先生から家に電話があったとか。
 
 インターネットでは嘲笑で消費されるナウル共和国も、自分にとっては記憶の一片を飾る重要な国です。
 
■7月11日 語り草は語り種。
 
 調べ物の最中、辞書の「いいぐさ」を見て如月さん、不安がよぎりました。続けて辞書の「かたりぐさ」を見て如月さん、不安が確信に変わります。だって、ずっと「種」ではなく「草」と思っていたから。
 この言葉は作詞でも、1997年作『ささやき声がする』で使っており、さっさと証拠隠滅したいものの、実は「完成させた作品は内容を修正してはいけない」と言う、どんな意図なのか自分でもよくわかっていない掟があって無理なのです。
 
 以上の事情により、誤字は半永久的維持が決定。普段使わない漢字は辞書で調べるはずなのに、この時に限って怠ったのか、正解だと信じ込んでいたのか。そんな風に1997年の自分を回顧しつつ、傍らに置いて15年近く愛用中の旺文社『標準国語辞典』を、はらりはらりとめくっていると。
 
 
・かたりぐさ【語り草】(名) 話の種。話題。
 
 
 元凶、発見。
 
■7月13日 まっくろくろすけと邂逅。
 
 まっくろくろすけを、見たことある…なんて主張したくても、周囲からの冷たい眼差しが怖くて公言しなかったんですけど、今回は赤裸々に。
 
 時は遡り、中学生の頃。深夜の暗い部屋で机に向かって勉強なんぞしていて、何気なく背後を振り返ったんです。すると、机の蛍光灯の明かりで白く浮かび上がる襖に、真っ黒い球体が映っていました。
 形は本当に真ん丸で、大きさは拳大。その瞬間は空中に静止しており、数秒後に右方向へふわりふわりと揺れながら明かりの届かない位置まで移動し、影と同化してしまいました。それはまるで、人の視線に気付いて慌てて隠れたかのような動き。
 
 その場で手を替え品を替え検証しても再現させられず、まっくろくろすけで結論となりました。
 
■7月15日 如月独裁政権。
 
 世界を変えたい、と誰しも一度は望みます。
 
 いきなり世界を変えるのは難しいから、手始めに日本からだと思い直します。この野望の達成に当たり目指すべき地位を探せば、国政に参与出来る政治家が最適でしょう。それでは衆議院議員を最低目標として、今から騒音公害の巻き散らしに頑張らねば…なんて傍迷惑な決心を抱いたところで、冷静にさせられます。
 そんなに期待しちゃいけない。その頂点の内閣総理大臣になれても、独断では何も出来ないのだから。現状も例外ではなく、数年前から既定路線だった郵政民営化すら頓挫させられそうで、実に夢の無い国だこと。独裁国家は夢がありますね、夢しか無いけど。
 
 如月独裁政権の樹立を遂げる日まで、共に死力を尽くして戦いましょう。
 
■7月17日 プライバシーを犠牲に。
 
 タクシーの車載カメラが、交通事故対策に一役買っているそうで。明白な証拠が記録され真相究明が容易となり、ドライバーの安全運転への意識も高められますから、とても良い傾向でしょうか。交通事故に泣かされる被害者が減るのは確実で、そう遠くない内に全車に搭載が義務化されるかもしれません。
 そこで更に踏み込み、全ての人間の瞳にカメラを内蔵させたい。目的は車と同様に確固たる証拠の保存と犯罪の抑止で、冤罪は皆無となり裁判は短期化され人件費の節減も出来て、結構ずくめ。最低でも1ヶ月は映像を保存させたい人間は、事故の前後十数秒を記録すれば十分な車とは事情が違うでしょうが、科学技術の進歩が解決してくれるでしょう。
 
 プライバシーは社会の安全が高度に守られてこそ価値が生じるので、少しは犠牲にしても文句言っちゃいけません。半分は冗談ですけど、半分は本気。
 
■7月19日 テレビの気配を利用して。
 
 2月1日分で「無意味で無価値」と自嘲した、テレビの気配を感じられる特殊能力。もしや、人混みから特定の人物を見付けたい時、例えば待ち合わせや迷子探しで役に立つのでは。対象に気配を発する送信機を持たせておけば、自動で自分が受信機となって方向や距離を感じ取ってくれますから。
 
 この発信機を携帯電話に搭載すれば、待ち合わせでなかなか会えないカップルから、迷子の防止に悩んでいる親子連れまで、幅広い層から歓迎されそう。能力が特殊ではないのが前提になりますけど。
 
■7月23日 オーダーメイド音楽。
 
 この世に存在する全ての音楽は多分、デジタル信号に変換可能でしょう。つまり、お気に入りの曲のデータベースを解析して、その人物に最も響くであろう旋律を自動出力する仕組みだって、簡単に実現可能なのかも。感情や感性を持たない機械が作る音楽に心を打たれるなんて、受け入れ難いけど。
 そんな機械が実用化されたとして。己のデータベースでオーダーメイドすると、どんな曲が仕上がるのか。想像するに、高らかなホーンセクションと豪華なストリングスが共演し、合いの手やコーラスの充実が欠かせませんね。
 
 そして絶対確実なのは、ヴォーカルは女性。これだけは譲れない。
 
■7月25日 飴と鞭。
 
 お莫迦と自覚しつつも止められないのは、機械への労い。日々使用している電化製品に、感謝の気持ちを捧げます。普段は言葉を掛けたり、ホコリや汚れを拭き取る程度ですが、夏場ともなればかなり発熱している物もあって、うちわで扇いてあげたりも。
 如月さんの部屋にはたくさんの壊れかけの機械があるのに、そのどれもが壊れかけでいつまで経っても壊れません。使う側の心配りが行き届いているから、使われる側も頑張ってくれるのでしょう。
 
 ちゃんと動いてくれない時には手加減無しに叩きますけど、それはまた別のお話。
 
■7月27日 音楽の消える日常。
 
 CDを買わなくなって、1年以上経ちます。パソコンにダウンロードして携帯音楽プレーヤーで聞いているとか、着うたフルのサービスを利用しているとか、見栄張りたくもなりますが。ドリームキャストやMDステーションやカメラ無し携帯電話を絶賛使用中の如月さんは当然、そのようなハイテクとは無縁です。
 どうしてCDを買わなくなったかと言えば、日常生活で音楽を必要としなくなったから。少し前までは何も聞こえてこないと耳が淋しかったのに、今では無音が最高のBGMです。
 
 どうして音楽を必要としなくなったのかと言えば、新しいCDを買わなくなって手元に聞きたい曲が無いから。以下、永久循環。
 
■7月29日 月曜日のSuper Lady.
 
 音楽を聞かなくなったと書いた前回から相反しますが、最近はよく耳にしている楽曲があって。題名は『月曜日のSuper Lady』で初出は1997年、作詞・作曲・歌は高柳知世加とのこと。この曲の歌詞が不明瞭な為、延々と聞いて解読に挑戦しています。
 どのくらい不明なのかは、「高柳知世加」の検索結果「"月曜日のSuper Lady"」の検索結果で、少しは伝わるかと。解読に協力してくれた方のお蔭で大部分の正解を導けたとは言え、どうしてもわからない部分も残っており、もどかしいのです。歌詞の全容、いつの日か知れるのでしょうか。
 
 JASRAC作品検索サービスにおいても、作品名・アーチスト名ともに該当無し。Googleの追跡を避け続け、JASRACの支配すら拒絶する、この曲の隠密さってばお見事。
 
■7月31日 永久の決別。
 
 もう31日とのことで安堵している理由は、1日分に。あとは冬への通り道で、現在は毎日が睡眠不足で活力が失われた如月さんも水を得た魚になるでしょう。魚座ですし。
 随分と早く過ぎた気がするのは、暑さと涼しさが交互に訪れた気候のせいかも。今夏が暑いのか涼しいのか、未だ判断出来ないです。天気予報でも話題になっていないような…?
 
 さよなら7月、もう二度と会いませんように。
 
■8月2日 心地良いと心地好い。
 
 その昔、気持ち良い様を表現した「こころよい」を「心良い」と勘違いしていました。正しくは「快い」とは言え、前者の方が意味合いも字面も正解っぽい。依怙地な如月さんは自分だけでも「心良い」で一生通そうかと画策しつつも、国語のテストで不利を被るので断念したとか。依怙地な割に諦めが早い。
 同様に「ここちよい」を「心地良い」だと、先日まで勘違いしていました。正しくは「心地好い」だそうで、そんな漢字の用い方は反則でしょう。
 
 ドリームキャストのブラウザで「ここちよい」が「心地よい」としか変換されないのは、以上の事情からなのかもしれま…いや、低性能なだけですね。
 
■8月4日 ブラウザ弱者生存競争2。
 
 2月17日分に続き、再び米ジオシティーズ=米ヤフーのログイン画面がリニューアル。壁紙は灰色・テキストは黒・リンクは青・レイアウトはブロック毎に一列縦並びとなり、完全にCSSですね。
 
 今回もログインは出来ましたが、戦々恐々です。
 
■8月6日 時代を先取り。
 
 今日は広島に原子爆弾が投下された日だから8月6日だ…と、そんな独白をして納得に至ったのが、2〜3日前なんです。そして、今から書こうとしている日記の日付も、また8月6日とのこと。
 
 大変、どこかで時空が捻れています。
 
■8月8日 ナウル共和国頑張って。
 
 7月9日分に書いたナウル共和国。近年はやること成すこと裏目に出る茶目っけさで、インターネットでニュースを賑わしていたのに、ここ数年は音沙汰無し。ほんのり淋しく思っていた矢先、その知らせは舞い込みました。本当に久々に、ニュースの見出しに登場したんです。便りが無いのは元気な証拠と言いますし、きっと明るい話題でしょう。
 
⇒財政難続き、給料払えず ナウル閣僚が窮状語る
 
 えっと、余計に酷い。
 
■8月10日 真似っこ和ジオちゃん。
 
 米ジオシティーズ米ヤフーの動きに追随したのか、和ジオシティーズ和ヤフーのログイン画面も改装。目に見える変化は見出しのフォントが大きくなったくらいですが、他にも変更点はありそう。現状を正確に掴めない、掴んでも実感出来ないのが、ドリームキャストの泣きどころ。
 和ジオシティーズは数年遅れで米ジオシティーズを追っており、ログイン画面は本場から既に二世代前だった為、改装は時間の問題でした。ただ、その追随に伴い独自の魅力まで捨て去ってしまうのが、利用者として非常に残念。ユーザーの交流を深めるコミュニティや、極めて柔軟に設定が可能な掲示板作成ツール等、無くすには惜しい価値を持っていたのに。
 
 次の真似は、FTPの有料化と予想します。
 
■8月12日 おっちょこちょい・6。
 
 前回から3ヶ月未満で短期集中連載の、第六弾。
 
 ずっと前から、ディレクトリィやファイルの整理整頓をしています。余計なディレクトリィを消去したり、細か過ぎたファイルを一纏めにしたり、誤字脱字を修正したり。そんな作業を重ねる内、半年前に一度触って放置中のジオログの処遇に悩みました。
 使い心地を試試したら、現状より快適でもないのに自由度が低い等のデメリットが多く、利用予定無し。どこからもリンクさせておらず、もう消去しておこうと思った時、異変に気付きました。コメントを示す数値が、なぜか「1」になっていたんです。
 
 どうして…と戸惑いはしません。ジオログのURLは元サイトから簡単に求められ、直接にジャンプが可能なのです。これはメールアドレスも同様で、まだ実害は無くも心配の種ではありました。
 問題は文面です。悪意のコメントなら悲しみますし、好意のコメントでも長らく無視していたことになります。どっちに転んでも読みたくない、しかし読まなければ事態は展開しない。果たして何が書かれているのか、勇気を出してクリック。
 
 えっと、自分のテスト書き込みでした。
 
■8月14日 お盆ですもの。
 
 夜中に突然、右手首の周辺を掴まれた感覚に襲われる──自転車に乗って近所の決まった場所を走っている時や、壁にもたれて座りつつテレビを見ている時によくした、奇妙な体験。反射的に左手が払い除けようと動いても、問題の箇所に原因が見当たりません。最初は前者で連続発生した為、大きな虫が肌に止まったと解釈したものの、やがて後者でも体験し始めたので理由は考えない方が良いと悟りました。なにせ、当時は祖母が亡くなったばかりで。
 
 約12年前の出来事で以後も稀に同じ感覚に襲われていましたが、ここ2年くらいは御無沙汰。よろしければ去年のもご一緒に。
 
■8月16日 ちょっと待ったを食らう。
 
 『150cmライフ。2』の感想に書いた通り、歩いていると身に付けた紐やコードがどこかに引っ掛かり「ちょっと待った」を食らってしまうことが、内外問わず多くて心配です。カップラーメンやホットコーヒーを持っている時に、引っ掛かった勢いで熱湯が体に降り注いだりしたら…あぁ、考えただけで恐ろしい。だから考えません。
 同種の事例は以前、自転車でありました。前カゴに入れた鞄からイヤホンのコードが垂れ下がり、そうとは知らずにペダルを漕ぎ出して、車輪やチェーンに巻き付いたコードを引き千切ったこと、数回。この失敗の繰り返しで教訓を得た如月さん、外出用のイヤホンは1000円前後の安物しか買わなくなったと言います。
 
 日常生活に潜む危険は、身体のみならず懐にも打撃を与えます。
 
■8月18日 自分の一番古い記憶。
 
 1985年の日航機墜落事故や1984年のグリコ・森永事件が世間を賑わしていたのは覚えているけど、1983年の東京ディズニーランド開園や1982年のホテルニュージャパン火災は全然記憶に無い。つまり、1979年生まれの如月さんは1984年辺りに物心が付いたようです。
 時期が確実かつ鮮明に覚えている最古の記憶は、幼稚園に初めて通う日の朝食前。今日を境界に、毎朝決められた時間に起きて決められた場所に行くように強制され、しかもそれは姿形を変えつつも何十年間と続く事実に気付いていたのです。生きるとはこんなにも辛いのかと、幼いなりに本当に愕然としました。
 
 そんな昔のことを覚えている癖に、昨日の夕食は思い出せないのって。
 
■8月20日 自分の一番古い夢の記憶。
 
 あるバスの中に、理由不明で自分が乗っている。外観よりも酷い状態の車内は、塗装が完全に剥がれて真っ黒。ガラスの無い枠だけの窓から見える景色は、雨雲の下に広がる少し荒れた大海で、どうやら波止場らしき場所に駐車している。立っている人はおらず、多くの乗客が乗り合わせているが、子供は自分だけ。誰もが俯き、車内は嫌な静寂に支配されている。4歳の如月さんは察しました、このバスは目前の海に沈もうとしているんだと。
 
 前回に続き、今度は自分が覚えている最古の夢。近所の住宅街に錆だらけの緑色の廃バスが長期間放置されていて、不思議やら気味悪いわで印象に残って登場したのでしょう。我ながら内容が暗い。
 
■8月22日 F1トルコGP。
 
 ツキに恵まれず流れに見放され、デジタルで打とうがオカルトで打とうが放銃し続け、耐えに耐えてようやくチャンスが巡ってきたら痛恨の大チョンボ。オーラスを控えて飛び寸前になるも、苦しみながら何とか初和了りとなり、もう手遅れに近いけど和了り癖が付けば…と願っていたら、まさかの空行為で千点供託。麻雀に例えるなら、こんな感じ。
 マシンの不出来・病欠・失格・出場停止・本戦放棄と前半戦は勝負にならず、後半戦は自らのミスで台無しに。そんな中で自身にとっても応援する側にとっても念願の初ポイントを遂に獲得して、残り数戦で猛烈な追い込みを見せてくれればと期待していたら、予選でコースアウトした上にペナルティを犯してタイム取り消し。もう、心底呆れました。
 
 最後尾スタートから結果的に不利な作戦を選択した割に9位まで追い上げた昨日のトルコGPにおける佐藤琢磨は、オーラスの親で3人リーチを形式テンパイで凌いだって感じでしょうか。
 
■8月24日 メンタンピンツモは満貫。
 
 麻雀の複雑なルールを一通り覚えたのは、小学4年生の頃。きっかけはTVゲームで、説明書も読まずに真っ白な頭で挑戦している内、天才的に修得しました。そこまでは順調でしたが、TVゲームで麻雀を覚えた者の咎で、点数計算は出来ません。TVゲームなら自動で計算してくれるし、実戦でも4人集まれば1人は点数計算に明るい人が必ずいるから大丈夫だと豪語しています。
 
 しかし、如月さんは単純なので4翻の和了りなら満貫だと信じ込んでおり、メンタンピンツモの安さを受け入れられません。見事な手筋で華麗にツモってたったの5200点なんて、冗談でしょ。
 
■8月26日 夏+台風=反省。
 
 終わりかけの夏ですね。やけに強い台風来てますね。つまり、夏+台風=リアルサウンド。そんな公式を思いついた人がいたのなら、よっぽどのゲーマーさんに違いありません。この出だし、昨年8月31日の使い回しです。
 確かに問題も多いけど、それらを帳消しするくらい心に残った素敵なゲーム…なんて、お気に入り作品だと公言している割に、5つあるエンディングの内の1つを未体験なままなのを反省しなきゃ。
 
 今年もプレイせずに夏も台風も通り過ぎ、来年の夏と台風の到来と共に、また反省するのでしょう。
 
■8月28日 歩き煙草否定論論。
 
 街中で歩き煙草を見掛けたら、怒りや蔑みのような否定的な感情が芽生える人は少なくないでしょう。
 
 ここで問題とされるのは、周囲に多大な迷惑を掛ける副流煙・灰・火の三要素。肉体的にも精神的にも有害な物質を巻き散らしながら、街を汚すゴミを次々に捨て去りつつ、明らかに危険な凶器を生身で持ち歩いている訳で、公序良俗に反した行為に思えます。
 しかし、冷静に考えれば。屋外では副流煙の被害に継続して合う恐れは低く、自分が現場から動けば完全回避も可能。灰は風に吹かれると飛んでゆく程に小さく軽い物で、誰しもが歩く度に知らず知らずの内に落としている髪の毛やホコリと、街を汚す規模は大して変わりません。火の危険性はもっともですが、通行人への脅威としては猛速度で走る自転車や自動車には劣る気がします。つまり、歩き煙草の否定は理屈よりも感情が優位なのです。
 
 不成立な理屈を自己中心的な感情で覆すのも、公序良俗に反するかもしれません。じゃあ、おあいこ。
 
■8月30日 前回の題名について補足。
 
 歩き煙草否定についての意見だったら「歩き煙草否定論」となるでしょうから、歩き煙草否定についての意見についての意見なので「歩き煙草否定論論」としました。前回の題名。
 普段から誤字脱字を大量に生産している奴が言っても、説得力に乏しいのが悲しいところ。先日も別サイトに蔓延っていた誤字脱字を発見し、泣きながら手作業で駆除していました。何度も見直しているのに、もしやサーバーのバグやら管理者の意地悪で自然発生しているのではないかと、疑念を抱きたくもなります。
 
 ドリームキャストのブラウザの漢字変換能力がもっと高ければ、こんな辱めは受けずに済むのかも。
 
 
  
■9月1日 ペンケースの中の熱愛。
 
 年賀状の作成でしか出番が訪れず、一年のほとんどを机の引き出しの奥で過ごす布製のペンケース。珍しくこの季節に中を覗くと、現れたのは見るもおぞましい奇怪な物体。
 中には、鉛筆・色鉛筆・ボールペン・サインペン・カラーペンに、ピンク系のパステルと消しゴムを入れていました。そのパステルの透明保管ケースの先と裸の消しゴムの片側が、溶け合って融合して固まっています。見た目を例えるなら、桃色に染まった水飴。意外に綺麗ですね、文字で表せば。
 
 検索に訊くと、可塑剤とやらが原因。でも、空想癖持ちの如月さんとしては、身分の違いを超えて想いを寄せ合うパステル子さんと消しゴム夫君がペンケースの中で起こした奇跡としておきたい。
 
■9月3日 今夏のまとめ。
 
 夏が終わりました。暑さとは犬猿の仲の如月さんが振り返れば、近年では過ごし易かったかも。でも、実際は西日本の平均気温が史上4位の高さだったそうで、自分の感覚と現実の乖離に驚かされます。
 これは毎年の夏に懸念される非常に弱い肌の調子が、今年は落ち着いていたからでしょう。春先と梅雨入り前に全身が大荒れになり、それこそ眠る時に手袋をしないと駄目なくらいの状態となった時には、この数ヶ月の苦労を想像して憂鬱にさせられましたが、本番の7月と8月は平静を取り戻してくれました。
 
 暑さが嫌なのは大前提で、それによってもたらされる体の異変が更に嫌なんですね。
 
■9月5日 裸の大将を思い出す。
 
 子供の頃、フジテレビ系列で不定期に放送されていたドラマ『裸の大将』が好きでした。芦屋雁之助が扮する放浪の天才画家の山下清が行く先々で出会う地元の人々との交流を描いた作品で、一度は主人公が死亡する形で終了したのに復活する程に人気があり、覚えておいでの方も多いでしょう。
 話の流れは決まったもので、山下清が小騒動を起こす→親切な人が助けてくれる→母親の遺言と称しておむすびを食べさせてもらう→清の存在によってその人の悩みや問題が解決→清から貼り絵のプレゼント→それを見た人に「貴方は山下清画伯!」と正体がバレる→追い掛けられるので逃亡→ダ・カーポが唄う『野に咲く花のように』が流れてエンドロール。お約束の固まりのドラマでした。
 
 唐突にこれを出したのは昨日、パンを食べながらお茶を飲んでしまい、うげげとなったせい。このドラマでは劇中におむすびを食べる場面が頻繁にあり、その際に用意される飲物がお茶ではなくて水だったことから、自分も騙されたつもりで真似したら本当に騙されてしまった経験があって。現在の体験と過去の体験が結び付き、古き記憶は掘り起こされた訳です。
 
 脈絡あるんだか、無いんだか。
 
■9月7日 おにぎり率・おむすび率。
 
 前回では悩ましい問題に直面しました。それは『裸の大将』における山下清の好物が「おにぎり」だったか、はたまた「おむすび」だったか。芦屋雁之助の口調を心で再生させても甲乙付け難く、そこで行ったのが検索エンジンによる多数決で、単語の表記で迷った際に安易で便利な解決策です。結果を下記します。
 
おにぎり…約150万件
おむすび…約17万件
 
 圧倒的大差で勝利なので採用、とするのは早計。これは世間一般での使用数で、ドラマ名を検索ワードに追加しましょう。
 
おにぎり+裸の大将…約500件
おむすび+裸の大将…約300件
 
 やはり勝敗は変わらないので採用、として良いのか。重要なのは件数よりも比率です。
 
おにぎり…約0.0003%
おむすび…約0.0017%
 
 なんと5倍以上も突き放しています。つまり、後者は前者より『裸の大将』との関連性が高いと言える為、「おにぎり」を却下して「おむすび」を採用しました。長時間に渡る詳細な調査、お疲れ様です。
 
 回や場面によって、「おにぎり」「おむすび」が併用されていた可能性もありますね。
 
■9月9日 百分率の失敗。
 
 証拠は隠滅済です。誤字脱字のチェックは毎回すれど、検算までは手が回りませんでした。自分で計算した訳ではないので、検算していても気付けなかったでしょうが。確かに昔から「君はケアレスミスが目立つ」と注意されてましたね。
 
 何の話なのかわからない…そんな方が多い程、惨め恥ずかし如月さんは助かります。
 
■9月11日 メガロポリスの謎?
 
 小学生の時に週に一時限あった図書の授業で、飽きもせず繰り返し読んでいた一冊の児童書は、とても印象深くて今も忘れません。その本の題名と言えば…えっと、完璧に忘れてしまいました。
 気を取り直して、内容について。主人公は確か同世代の男の子で、粗筋は…えっと、完璧に忘れて以下略。つまり、繰り返し読んでいた事実以外は忘却の彼方で、今やそれすらもあやふやになっています。
 
 微かな記憶を手繰り寄せれば、題名は「カタカナ約6文字+の謎」で、雰囲気で再現すれば『メガロポリスの謎』みたいな感じ。表紙の装丁は濃い青色で、主人公の少年たちがSF的な都市を背景に銃らしきものを構えていたような。でも、如月さんは記憶の捏造上手なので、全然違うかもしれません。
 
 この少ない手掛かりに心当たりのある方がいらっしゃいましたら、ご一報下さい。
 
■9月13日 権利を放棄して。
 
 如月さんの住む選挙区は激戦区として有名にも拘らず、立候補した4人中3人が当選しました。当選率75%の大激戦って、確かに復活権は有権者次第とは言え、こんな結果だと投票する意味に疑問が。誰を選ぼうが誰もが通ってしまう、そんな小選挙区比例代表並立制は再考をと一有権者として願います。
 
 投票に行ってから言おうって?ごもっとも…。
 
■9月15日 禁じられた遊び。
 
 先日に続き、小学校の図書室でよく読んでいた本について。主人公は男の子で、母親は亡くなっていて、中盤で父親と一緒に列車に乗って旅行に出掛け、父親がギターで母親の好きだった曲『禁じられた遊び』を演奏する、そんな粗筋の作品も思い出しました。題名は案の定、不明。当時は題名だったり著者だったり、内容以外には興味が湧かなかったのでしょう。
 ただ、粗筋の他に1つだけ、今も残る記憶があって。それは初めて目にした『禁じられた遊び』なる文字列に、まだ年端も行かぬ自分が「えっちぃ」と連想していたこと。理由を尋ねられても困りますが、やはり「禁じられた」がいけないのか、はたまた「遊び」に引っ掛かったのか、その両方か。
 
 そもそも、どんな曲なのかも知らなかったので。おませとか、かまとととか、こましゃくれとか、誹謗中傷は止めて。
 
■9月17日 おにぎりおむすび後日談。
 
 7日にお送りした『裸の大将』と「おにぎり」と「おむすび」の相関関係は、知らぬ間に検索結果が大きく変化しました。
 
おにぎり…約150万件→約460万件
おむすび…約17万件→約45万件
 
おにぎり+裸の大将…約500件→約1000件
おむすび+裸の大将…約300件→約250件
 
おにぎり…約0.0003%→約0.0002%
おむすび…約0.0017%→約0.0005%
 
 注目すべきは「おむすび+裸の大将」で、前回より300万件を上乗せした「おにぎり」と同様に「おむすび」単独では大増加させたのに、「裸の大将」を加えたら減ってしまいます。「おむすび」と「裸の大将」の関連性が短期間で急低下した原因や如何に。
 
■9月19日 ──ダッシュの話。
 
 インターネット接続を開始した当初から不思議で、未だに不思議なままの疑問があります。それは、ウェブサイト上におけるダッシュの表記方法。文中の語句と語句と繋げる長い横線のことで、如月さんもたまに使う記号。使用する際には「  」と2文字分のスペースに取り消し線を引くと言う、妙に手間の掛かる方法で疑似的に表記しています。昔のドリームキャストのブラウザはコピー&ペーストもJISコードも未対応で、その時に閃いた方法です。
 
 本題。多くのウェブサイトではダッシュを「――」や「ーー」として、途中で切れた線で代替してやいませんか。もちろん、誰かさんみたいに変な方法を使うのはHTMLの文法上はお勧め出来ませんけど、ちゃんと「──」のように、ダッシュに見える表記があるのにどうして。プロの作家さんですら見掛けたので、気になって気になって。
 ドリームキャストは途切れて、一般的なブラウザでは繋がっている、なんてオチなのかも。数年前まで酷使していたワープロでは隣り合った文字を密着させる機能があって、それを「――」に指定してダッシュを表現していましたから、似た感じだったりして。
 
 如月さんがパソコンを入手する日まで、疑問は解消しないでしょう。
 
■9月21日 訓練で難問判明。
 
 常日頃から正義感に燃えまくっている如月さんとしては、外出中に引ったくりを目の当たりにしようものなら、地の果てまで犯人を追い掛けてお縄を頂戴してやろうと画策しています。しかし、口が達者なだけでは無意味で、身の毛がよだつような恐ろしい犯罪者に自力で抗えるのか、訓練で確かめました。ただ、実地で行うのは無理なので、舞台は夢の中ですけど。
 如月さんの目前で今まさに引ったくりが発生、2人の成人男性が互いに罵りながら力任せに鞄を奪い合っています。待ちに待った出番の到来、早速助けて差し上げないと…と、ここまでは予定通りだったのに、振り上げた拳の下ろし場所に困りながら成り行きを見守るだけに終わりました。
 
 加害者と被害者を見分けられなかったのです。引ったくりで争う姿は、結構な難問を突き付けます。
 
■9月23日 元の道には帰られた。
 
 ふと近道をしたくなり、普段は直線的に進む大通りに囲まれる住宅地に突入しました。何か重大な事実を忘れている気もしましたが、その日の青空はあまりにも高かったのです。
 いつもは真っ直ぐに行って、直角に曲がってまた真っ直ぐに行くのを、今日は斜めに進んでゆきます。道は曲がりくねって複雑な繋がり方をしており、目的の方角に向かって迷いなく。そして、見事に住宅地から抜け出した時、その事実を思い出しました。
 
 そう、如月さんは極度の方向音痴だったのです。どんな風に間違えたのか自分でも説明出来ないくらい、最初の突入場所に戻ったとさ。
 
■9月25日 魚か蛙か蛇か。
 
 体の火照りを感じて扇風機の風を浴びると、数分もしない内に寒くなってしまいスイッチを切る。そして、数分もしない内に体の火照りを感じて…と、堂々巡り。特に今みたいな、暑さと寒さの迫間にある季節に多いです。扇風機で涼しさを求めながら毛布で暖かさも求めると言う、傍から見れば奇天烈な行動を強いられるのは、体温調節が苦手なのでしょうか。
 
 或いは如月さん、変温動物なのかもしれません。
 
■9月27日 仕事が遅い。
 
 一昨年の春に日記を始めてから、他のコンテンツに手が回らなくなったのは周知の事実ですが。同時期に平行して制作を開始した別のサイトを、去年の秋から真面目に更新し出してからは傾向が一層強まり、当サイトには年単位で放置のページが多数。
 今度こそはあーしよう、暇が出来たらこーしようと思えど事態は好転せず。これを部屋に例えるならずっと掃除をしていない、体に例えるなら何日もお風呂に入っていないようなものですから、健全なサイト運営の為に何とかせねばなりません。
 
 今日は見事に汚名返上を果たし、2年前からの懸案だった歌詞の全作品リストを改装しました。いざやれば1時間も掛からないのに、なぜほったらかしにしてわざわざ気に病むのか、自分で自分がわかりません。
 
■9月29日 個人情報流出。
 
 突然ですが、如月さんの個人情報を流出させます。それも本名や住所や電話番号のような月並みなのではなく、一個人の核心に触れるとてつもなく凄いのを。
 
 
・ALT:18
・AST:15
・γーGTP:24
・総蛋白:7.7
・アルプミン:4.7
・アルブミン対グロブリン比:1.6
・コレステロール:202
・赤血球数:568
・ヘモグロビン量:16.9
・ヘマトクリット値:49.0
・平均赤血球容積:86.9
・平均赤血球ヘモグロビン量:29.7
・平均赤血球ヘモグロビン濃度:34.4
・白血球数:81
・血小板数:30.6
 
 
 ここまで、今回も献血の検査結果が全部標準値で良かったよ記念でお送りしました。
 
■10月1日 全局阪神まみれ。
 
 兼ねてから危惧されていた事変は予測を遥かに超える規模で、9月29日の深夜に起こりました。
 
・NHK→阪神タイガース優勝特番
・毎日放送(TBS系列)→阪神タイガース優勝特番
・ABCテレビ(テレビ朝日系列)→阪神タイガース優勝特番
・関西テレビ(フジテレビ系列)→阪神タイガース優勝特番
・読売テレビ(日本テレビ系列)→阪神タイガース優勝特番
・テレビ大阪(テレビ東京系列)→阪神タイガース優勝特番
・サンテレビ&KBS京都(UHF)→阪神タイガース優勝特番
 
 関西のテレビ放送はNHK教育以外、全滅。どの局も別番組なばかりか、毎日とABCはラジオでも特番を組んだようです。18年振りの前回ならともかく、今回のお祭り騒ぎは異様。大阪生まれの大阪育ちで大阪在住なのに中日ドラゴンズファンの如月さん、日本シリーズの終了まで他地域に逃亡したい。
 
■10月3日 内容無くして広告無し。
 
 先日から和ジオシティーズにて、アフィリエイトプログラムが開始されました。昔はレンタル掲示板のリンク用バナーやアクセス解析に付随する広告すら規約違反になると聞いたので、長年の利用者としては複雑な心境です。
 広告を貼り付けても価値が低下しない立派なサイトであれば、この機会を利用して喜んで小銭を稼ぎますけど、そんな真似をすると少ないお客さんがより少なくなりそう。やっぱり内容を充実させて、大勢から支持を受けて、初めて広告を貼る権利が生まれると思うのです。サイト制作者の鑑とか誉めないで下さい。照れるのでもっと言って下さい。
 
 そう強く誓った如月さん、ログイン後の色々なページに「アフィリエイトプログラム開始のお知らせ」が表示され、心が揺れ動いたり悪魔に囁かれてたりするとか。
 
■10月5日 闇の中。
 
 就寝時、夏場は然る事情から明かりを点けたまま朝を迎える如月さん、ありがたくも秋到来。無理して明るいままにする必要も無くなり普段は豆電球で、疲れ気味だと真っ暗にして眠ります。
 暗闇に覆われた部屋で微かに灯るのは、滅多に電源を落とさないADSLモデムのランプだけ…のはずが先日、奇妙な光景に出くわしました。その日は疲れていたので真っ暗にしたところ、いつもなら暗闇と同化して見えなくなるテレビの画面が、光を発して浮かび上がっているようだったんです。電源は入っていませんし、画面も黒いままなのに。
 
 明かりを点けてまた消しても状況は変わらず、不思議に思いつつもその日は豆電球で妥協してお休みとなりました。疲れのせいで幻を見たのか、単純にテレビのスイッチがオンになっていたのか、闇の中で起こった事件は真相もまた闇の中です。
 
■10月7日 如月VS吸血鬼。
 
 如月さんの健康的で美味な血液を狙い、未だに部屋の中を飛び回る蚊。一日に一匹しか見掛けないのに、撃墜しても撃墜しても翌日には新手が現れます。ここは地上からそこそこ離れた5階なのに、お構い無しの不届き者。夏場ならともかく、今や寒風の吹かんとする時期ですから、季節外れも甚だしい!
 
 とは言え、昨年も一昨年もそうだったような。秋になっても奴らが元気なのは、案外普通ないのかもしれません。でも、やっぱり鬱陶しくて、きーっ。
 
■10月9日 海外の話題を好む理由。
 
 ニュース番組にしろ新聞にしろ、国内よりも国外の話題に好んで触れるようになりました。それは前者を意識的に避けるくらい、あからさまに。理由は単純で、否定的な感情を無闇に抱きたくないから。
 事件や事故の初報を目や耳にした時、この国に住む大多数が最優先で確認するのは「現場が日本なのか」でしょう。そして、第三者の視点から情報に触れてゆく際に、その疑問への回答如何によって感情移入度やアンテナの立ち具合が違ってきます。誉められた心持ちではありませんが、何事に対しても分け隔てせず心を痛めるような聖人にはなれません。
 
 嫌な事件も悲しい事故も、海外と言う名のクッションが挟まれば、こちらの心境も楽になる。そうしないことには、報道と上手に付き合えない自分がいます。
 
■10月11日 予想大ハズレ。
 
 F1第18戦日本GPにおいて、佐藤琢磨は今年の散々な成績を帳消しにする素晴らしいレースを展開。アロンソやライコネンがスターティンググリッドで後方に埋もれた幸運もあり、惜しくも優勝こそ逃しましたが自身2度目の表彰台を獲得し、鈴鹿サーキットに詰め掛けた15万人の観客の期待に見事に応え…?
 
⇒佐藤琢磨「素晴らしい応援に応えることができず、とても残念です」
 
 スタートから数秒でコースアウトした時には如月さん、あまりの腹立たしさにキットカットを一口で頬張ったと言います。更にトゥルーリとの接触に失格裁定に、彼は4年目の鈴鹿で過去最低のレースを演じてくれました。もう、唖然。
 
■10月13日 予想大当たり(予定)。
 
 先週は母国グランプリを最悪の形で終え、不幸のどん底に叩き落とされた佐藤琢磨でしたが、ようやく今年の厄落としが済んだのか、昨日のF1中国GPでは今までの借りを倍返しするかのような輝かしい活躍を見せてくれました。ルノーとマクラーレンが全滅する幸運はさて置き、長年F1を愛してきた者として感無量です。日本人初優勝、本当におめでとう!
 
 研究の結果、前回の予想が外れたのは「後出しじゃんけんだったから」の可能性が非常に高いと判明したので、今回の予想は先に日記に書いておくことにします。次の日曜日の夕方を、乞うご期待。
 
■10月15日 駄目ページの作者。
 
 如月さんが和ジオシティーズで制作中の別サイトは検索エンジンに寵愛されており、1日50ヒット程度で被リンクも少ないのに、普遍的な単語でも検索上位に表示されます。1番目の時もしばしばで、閲覧者を満足させる立派な内容であれば構いませんが、単語が文中に入っているだけだったり、そもそも無関係な場合もしばしばだったり、無駄足を食らった人の舌打ちが聞こえてきます。
 
 乙一で表すと…先日、知りたいことがあったので検索してトップのページに飛んだところ、ちっとも役に立たない駄目ページだった。全く呆れたものである。どんな神経をしているのかと疑ってしまう。このサイトの作者は誰なのかなぁと確認してみると、残念なことに自分だったのである。どうもすみません。
 
■10月17日 今年のF1閉幕。
 
 昨日はF1中国GPの開催日だったから、こんな予想をした奴として今日は否応無く佐藤琢磨について書かなければいけません。本日に至るまでの経過を説明すれば──第1コーナーでのコースアウトにより他車と接触してスタートから数秒でレースを台無しにしたのが先週の日本GPで、後方グリッドから明らかなフライングを犯してスタートの前にレースを台無しにしたのが今週の中国GPです。えっと、悪化してます。
 
 今年の佐藤琢磨の惨状は、1995年の片山右京と被ります。前年に時折残した結果を踏まえて大きく飛躍するはずだったのに、様々な要因に邪魔されたにしろ主に自責が原因で棒に振ったところが。片山右京は調子を取り戻せないまま1997年に引退した訳で、そこだけは似ませんように。
 
■10月21日 裏切られ茶った。
 
 お酒とも煙草とも疎遠な如月さんにとって、子供っぽさから離れた唯一の嗜好品と言えば、コーヒーです。飲み物は小さい頃からコーヒー系統ばかり選んでいましたから、そこだけは大人びた舌を持っていたのかもしれません。今も昔も好きなのはブラックコーヒーではなくて、コーヒー牛乳の類だったりしますが。
 そんな大人っぽいお子様味覚健在の如月さんも、今年の夏から水分補給は普通のお茶に鞍替えしました。摂取量も非常に多く、一日当たり2リットルは飲んでいたでしょう。直接的な理由は脱水症状防止ですが、更に「お茶はカロリーが0」と言う健康への安心感も手伝っています。飲みたくなったら飲みたいだけ飲むなんてコーヒー系統の飲物には無理な芸当で、お茶ってば最高に素敵です。
 
 お茶に全幅の信頼を寄せる者が、下記のページを発見したのは幸か不幸か。無いようなもの、とは言え。
 
⇒お茶ってカロリーあるの?
 
■10月23日 いりません。
 
 付け合わせ。唐揚げなら唐揚げだけで、トンカツならトンカツだけが目的なのに、野菜をたっぷり盛り付けるのが余計。食べ物を残すと罪悪感を生じるし、頼んでもない嫌いな食材を食べさせられて値段も上乗せされて、本当に大損。以上の理由でコンビニでお弁当を買う際には、ほぼ丼物を選びます。
 
 Gコード。規則性無しの数字を新聞や雑誌で確認して入力する手間と、予めわかっている開始時刻と終了時刻を入力する手間って、後者の方が楽でしょう。これが記載されてから、テレビ欄が読み辛くなったのも難。尚、番組毎に固有の数字が割り当てられる=スポーツ中継の延長や臨時ニュースで中断した場合でも自動対応だと信じていました。
 
■10月25日 あんちょことの邂逅。
 
>そして私はひそかに
>"肉あんちょこ"を作って
>肉の種類を憶えようとしていた。
 
 たかぎなおこ『はじめてだったころ』より。あんちょこ、とは何ぞや。初めての焼き肉屋さんのアルバイトでメニューがちんぷんかんぷんだから困らないように、との話の流れで意味合いはわかるものの知らない単語でして。字面も発音も可愛らしくて、暇な時についつい文字で書いたり口に出したりしてしまいそうです、あんちょこ。
 手元の辞書に無記載で、インターネットに頼りました。「安直」からの変化とのことで、語尾の「く」を「こ」に変えるだけで段違いの可愛さを発揮していて、これを考え人はセンス良いです。
 
 そんな「あんちょこ」との出会いから、数日後。朝刊の社説を読んでいたら、そこに「アンチョコ」の文字を発見しました。今まで知らなかった言葉を短期間に連続して見掛けるなんて、神様の思し召しかしら。
 
■10月27日 音が揺らす襖の真相。
 
 昨日の22時頃の自室にて、外から小さな破裂音がした途端に襖が揺れました。寒さに愛着のある如月さんは冬も窓を少し開けており、これは風が舞い込む度にお馴染みの光景。音の種類も不審なものではなく、自動車が道路に落ちていた何かを踏んで音が鳴った瞬間、偶然に風が襖を揺らしたのだと解釈します。
 ただ、ほんの短い間隔で同じ現象が再び発生して、懐疑的になりました。音と襖の揺れが連動しているのは確実そう、だけどあんなに小さな音で衝撃が伝わってくるだろうか──なんて、考察に費やした時間は数秒のみで、1分後には忘れていました。
 
 この出来事の真相が暴かれたのは、23時頃のニュース番組。隣の市の工場が爆発炎上、時刻は22時過ぎ、爆発音は2回と報道され、腑に落ちました。直線距離で5km以上も離れているのに伝わってきた衝撃が、事故の大きさを物語ります。
 
■10月29日 花火を見てられない。
 
 夏真っ盛りに取り掛かり、秋も終盤となって完成。最初は他人を見下した小生意気な口調で大人ぶった子供の可愛らしさの表現を試みたものの、1番が出来上がってみると単に憎らしいだけで、全面的に書き直し。発案の段階では「私はこれから夏休みの宿題で夜空の絵を描かないといけない」→「花火が打ち上がっていると描くのが面倒」→「だから花火で夜空を汚さないで」とオチを付ける予定でした。
 
 4ヶ月振りに制作の『花火を見てられない』です。
 
■10月31日 僕、かりんとう…。
 
 ハロウィンと言われて連想するのは昔、NHKで放送していた『スヌーピー』のアニメ。ライナスがカボチャ畑でカボチャ大王を待ち詫びるその日、お化けに扮装して近所の家々を訪ね歩く子供たち。お目当てのお菓子を貰う度に、「私、キャンディー♪」「私、クッキー☆」と喜びの報告をし合うのだけど、なぜかチャーリー・ブラウンはどの家でお目当てからは程遠いかりんとうばかり与えられ、その度に「僕、かりんとう…」と周囲の歓喜を余所に独り呟くのでした。
 彼が何度も繰り返した「僕、かりんとう…」の台詞は、幼心に深く染み入りました。貰って落胆するお菓子として持ち出した品が的確で、淋しさの共感と同時に可笑しさまで生じさせて、名言だと思います。原文を調べたくても、手元に10冊程ある講談社や角川書店の原作ではお目に掛かれなくて残念です。
 
 尚、如月さんはかりんとうを食べたことがありません。チャーリー・ブラウンを見習わないと。
 
 
  
■11月2日 15パズルの逆襲。
 
 15パズルが、苦手。
 
 ジグソーパズルなら4つの角のピースを最初に見つけるとか、イラストロジックなら塗れないマス目にもチェックを入れるとか、どんなパズルにもお約束が存在するのに、15パズルでは全く掴めません。故に、適当にスライドさせて偶然に賭けるしかなく、何が面白いのやらでした。
 特に難儀させられるのは、1〜12を順番通りに並べて、最下段が13・15・14になった形。後は15と14を入れ換えるだけなのに、こうなると指を華麗に動かすこと幾千回でも他の数字の場所が入れ替わるだけで、むっきー。上三段を揃える前に四段目の並び方を調整しないと駄目と結論付け、15パズルと決別したのは遥かな過去です。
 
 インターネットなる力強い味方を得た如月さんは、幼き我を苦しめた15パズルへの復讐を誓いました。13・15・14の形からの解法なんて、検索で一発でしょう。長年の疑問が容易く解決される瞬間に類稀な歓喜を感じつつ、いざ検索。
 
 えっ、絶対に解けない…?
 
■11月4日 その日は諦めるが吉。
 
 使い切れないものが身近にあると居心地が悪い様を書いてから1年弱が経過し、残り容量はどうなったのか。日記をたくさん書きましたし、他のページも更新しましたし、自信満々の結果発表です。
 
 
・1年前の使用量…1.5Mbyte
・今現在の使用量…1.8Mbyte
・サーバースペース…15Mbyte
 
 
 見なかったことにしよう。
 
■11月6日 光らないのもあるよ。
 
 このフレーズを覚えているのは世界中で自分だけかもシリーズ、自己評価で大好評なので第二弾開催。尚、第一弾は「僕、かりんとう…」にしました。
 
 今回の「光らないのもあるよ」の概要。出典は1993年のラジオ番組『オールナイトニッポン』の火曜日で、電気グルーヴのフリートークより。これまた昔の話なので、うろ覚えで再現すれば…街で見掛けたガチャガチャの「光る人面犬消しゴム」に心惹かれたピエール瀧、早速購入して持ち帰り部屋を真っ暗にするも、消しゴムは光らない。騙されたと腹を立てつつカプセルに入っていた紙を読むと、様々な「光る人面犬消しゴム」が紹介されている端っこに「光らないのもあるよ」と注意書きが。おしまい。
 当時の如月さんと同級生1名には大ウケでしたが、あの爆笑を分かち合いたくても検索で実質2件しか見付からず、しょんぼり。同録が欲しいです。
 
 翌週にネタ葉書で「愛のままにわがままに、僕は君だけを傷つけないのもあるよ」とリスナーに弄られていたことも、付け加えて。
 
■11月8日 ぞっこんラバーズ。
 
 このフレーズを覚えているのは世界中で以下略、内部調査で大絶賛なので第三弾。
 
 今回の「ぞっこんラバーズ」の初出は中学生の頃、深夜のテレビ番組『2丁目ワチャチャTV2』で、千原ジュニアの発言「貴方は僕のこと、ぞっこんラバーズだった訳ですよね」から。吉本興業の若手芸人が勢揃いしてコントやトークを繰り広げる番組で、彼のことが大嫌いな視聴者が電話で本人と会話する「ジュニアを斬る」なる1回こっきりの企画で発しました。前後の会話も記したいけど、対義語が放送コードならぬ如月コードに引っ掛かって不可です。あまりに詳細に覚えていて、記憶が事実なのか逆に疑わしい。
 
 2年程前に検索した時には、自分が書き込んだ掲示板しか見付けられなかったのに、現在では数人の使い手を確認出来ました。よしよし、普及している。
 
■11月10日 明晰夢から略奪を。
 
 明晰夢で決まって試みるのは、本や新聞を読むこと。夢で体験した物語や音楽は著しく独創的で、創作の材料にぴったりな貴重品だから、それらが詰め込まれた可能性が高い出版物に目を通そうとします。
 でも、大抵は失敗。ちゃんと日本語で辻妻の合った文章が書いてあるのに、意味は全然わからない状態に終わります。夢の中にも色々と都合があるやもしれませんが、滅多に招いてくれない明晰夢で収穫もお土産も無しで帰るのは悔しい
 
 数少ない成功例としては『スノウ』があり、新聞連載小説の最終回が元ネタ。ある日の晩に街中から消えたぬいぐるみたちが、降り積もった雪の下に街と同じ大きさのクリスマスケーキを隠していた──そんな粗筋。あと、『わたしのことを好きになって』は、セラニポージの新譜としてラジオから流れた曲で、詳しくは2003年4月20日分に。どちらの主題も、現実の自分からは絶対に生まれない発想です。
 
■11月12日 現在⇔明晰夢⇔未来。
 
 如月さんがタイムトラベラーの資質を有しているのは、昨年2月16日分で想像出来ますし、最近では8月6日分も加わって着実に信憑性が高まっていました。そして先日、かの明晰夢にて新聞に目を通すと、欄外の日付に2007年の文字を確認。日単位から年単位へ躍進です。
 
 タイムパトロールのお世話にだけはならないよう、細心の注意を払って生活しないと。
 
■11月14日 プレーオフ改善案。
 
 千葉ロッテマリーンズが日本シリーズに続いてアジアシリーズも無敗で栄冠を手にしたそうで、他の球技と比較して短期戦では実力差が現れにくい野球でこのような成績を収めるのは至難の技でしょうから、本当に強い証拠ですね。でも、ペナントレースでは福岡ソフトバンクホークスに僅差の2位に終わったので、少し引っ掛りはあります。もちろん、これはロッテに責任は全然無くて、かと言って商業的に成功したプレーオフの中止も、今となっては非現実的です。
 そこで、改善案を。まずプレーオフは現状通り上位3チーム参加で実施し、勝利チームはパリーグの覇者としてペナントを獲得。その代わり、日本シリーズにはペナントレースで1位だったチームが出場するのは如何でしょう。ペナントレースの価値が下がらず、プレーオフで儲かり、セリーグ優勝のチームに歓迎され、極めて有効と自画自賛しています。
 
 パリーグの関係者の方は是非、ご検討を。
 
■11月16日 架空の空制作スタッフ編。
 
 明確な著者が存在しない書籍──例えば、新聞の取材班やTV番組の制作スタッフが執筆の場合、肩書きに「編」と付けて「○○取材班編」や「○○制作スタッフ編」と表記されがちですが。つい先頃まで、この「編」に対して強い拒否反応を出していました。ただし、同じ「編」でもコミックの「聖魔伝説編」や、CFの「最後のメール編」に異論はありません。
 
 ある日、編集や編纂の意味と気付き、拒否撤回。
 
■11月18日 見分けられた喜び。
 
 先日の日中。編隊を組んだヘリコプターが上空を通り過ぎる様子を何度か見掛けた如月さん、大きな事故でも起こったのかと推測します。来日したブッシュ大統領が小泉総理と共に京都府に滞在していたのが真相ながら、全然思い付きもしませんでした。
 
 今朝の冷え込みは特に厳しいと感じたら雪が積もっていたり、普段より賑やかな人並を訝しんでいると催し物をやっていたり。日常にこっそり舞い込んだ非日常をきっちり見分けられると、ちょっぴり喜んでしまいます。
 
■11月20日 汚名挽回しよう。
 
 色々な媒体から強要される、「高熱にうなされる」は間違いで「高熱に浮かされる」が正しいとの主張。しかし…そんな5月12日分と同種の話題。
 
 
Q:「名誉挽回」は正しいが「汚名挽回」は間違いである、これは本当?
 
A:新聞を始め大方の意見がこの立場に立つが「挽回」には巻き返しを図る意があり、解釈し直すと「衰勢を挽回する」「不名誉を挽回する」は正しい。「汚名返上」に訂正する必要は最初からなかった。
 
 
 北原保雄編「問題な日本語」の156ページより、大意を拝借。兼ねてから上記の解釈が有効だと密かに主張していた如月さん、持論を初めて肯定してもらえて嬉しいばかり。目次によれば鳥飼浩二と仰る方の執筆で、感謝の気持ちを毒電波で贈ります。びびび。
 とは言え、言葉遣いの正確性なんて専門家でなければ辞書でもなく、一般人の多数決で決められますから、現状で使うには勇気と覚悟が必要。誤用ではありませんと注意書きを添えるのは面倒だし、大手を振って「汚名挽回」と書ける日はまだ遠そうです。
 
 四字熟語「汚名挽回」が不当に着せられていた汚名を挽回してくれる日は、いつ来るでしょうか。
 
■11月22日 DCユーザー向け案内。
 
 インターネット上で絶滅危惧種に指定された「ドリームキャストでインターネット」なユーザーに向けてお送りする、サービスやツールの比較です。オプションの設定は、如月さん推奨の処理速度最優先タイプ。
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通勤ブラウザ
 文字化け対策の急先鋒として心の拠り所でしたが、最近は非常に重たかったりエラーが頻発したりで、使用は厳しいです。分割表示は面倒でもあり、50kbyteを超えたページをコピーしたい時には便利でもあり。
 
infoseek マルチ翻訳
 こちらも昔から知られていました。サーバーやページによって文字化けが改善されず、このページ自体が読めないのも悪印象。
 
Excite ウェブページ翻訳
 サービス開始当初はドリームキャストに非対応で全然利用していませんでしたが、infoseekの欠点がこちらでは感じられず好感触。
 
 
●テレビ番組表
 
 色々な場所で見られます。
 
Yahoo!テレビ
 読み込み後にフリーズと見紛う動作しますが、ラジオの番組表も付いています。
 
Excite テレビ番組表
 ヤフーよりも読み易く表示も圧倒的に早い代わりに、検索機能はありません。現在の時間帯を見るブックマークやリンクを設定する際は、URLからarea=XX以降の文字を削除しておくと良いでしょう。
 
goo テレビ番組ナビ
 検索機能は強力なものの、番組表は文字と背景の色が重なって閲覧には不向きです。
 
 
 主にポータルサイト提供のサービスを対象にしており、使い勝手を追求したい際には専門的なサービスを検討に加えて下さい。
 
■11月24日 瞬間接着剤+鞄=白煙。
 
 如月さん愛用の鞄はくたびれ気味で、ストラップと本体を繋ぐ部分に小さな切れ目を生じています。まだ実害は無いものの、放置すれば切断に至るのは確実なので、所有者の責任として補修方法を講じました。
 針と糸で繋ぎ合わせるなんて、裁縫の技術に見放されてた自分には無茶です。では、瞬間接着剤はどうでしょう。材質を踏まえていないのでて接着するかは微妙だけど、試す価値はありそう。
 
 そんな思考を経て実行したら突然、目に染みる白煙が発生。危険なので絶対に真似しないで下さい。
 
■11月26日 テキストを削れ。
 
 ドリームキャストでサイトを制作しているとパソコンでは想像出来ない様々な制約があり、ファイルの容量を50kbyte以内にしなければいけないのが代表格。これはテキストエリアの中を表示する能力の限界から発生する足枷で、2001年の夏に配布された最新のブラウザのみ該当します。最初のブラウザでは確か、その3倍は大丈夫でしたから。
 如月さんのHTML文書は飾りっ気に欠けた単純さで、今までは困らなかったのですが。先日、別サイトで作っていたファイルが完成がまだまだ遠い段階で制限に到達してしまい、無理にでも文章の端々を削除せざるを得ませんでした。
 
 その空しい作業中に思い出したのが、小説家を夢見ていた高校生の頃。一般公募の童話賞に応募せんと創作に励んだら、原稿用紙5枚以内の募集要項を意識せずに執筆した作品は10枚まで膨らんでしまい、先日と同じことをしました。ジャンルに合わせてひらがな主体だったのに、仕上げたら漢字塗れになってしまい、一次審査で落とされて当然です。
 
■11月30日 か弱いブラウザを守って。
 
⇒[myroom][ch@b][どこでもチャット]サービス終了と[ブログ][SNS]サービス開始のご案内
 
 これを簡単に説明すれば、ドリームキャスト向けに提供されていたサービスの全滅。今となっては実用性に乏しいものばかりとは言え、その価値が完全に失われていた訳でもなく、困る人も少しはいるでしょう。
 
⇒Yahoo!アバターからのお知らせ
 
 ライト版の提供が来春で終了。積極的には利用していないけど、着せ替え人形で遊んでいるようで楽しかったです。登録情報で性別を偽ったのも良い思い出。
 
 そんなこんなで、ドリームキャストユーザーが生き残るには厳しい冬が到来しそう。
 
■12月2日 Digital Divide Days.
 
 携帯電話を買い替えたら、もう触るのも怖いくらい。3年半の空白期間を経た最新機種は「めがぴくせるかめら」に「なびうぉーく」に「ぶりゅう」に「ぼいすれこーだー」に、今まで高嶺の花だった超ハイテク機能が備わり、デジタルディバイドの底辺で難なく暮らす者にとってはオーバーテクノロジー。それなのにフルスペックではなく普及モデルらしくてカルチャーショック、と如月さんの辞書にあるカタカナ語を全投入しました。もはや完全にデジタル人間です。
 店頭表示価格は9800円でしたが、キャリアからのDM・溜まっていたポイント・ショップとの電話のやり取りで各3000円ずつ割り引かれ、最終支払い額は800円に。これは噂に聞く、デフレとやらでしょう。残りは小銭だけだから鶴の一声でサービスしてくれないかな、なんて邪心が芽生えたのは秘密です。でも、受付のお姉さんが必要書類の書式を誤っていたらしく、開通まで30分も待たされたので正当な要求だと言えなくもありません。
 
 携帯電話を皮切りに、最新電化製品に囲まれた極楽生活に突入です。あとはテレビデオを液晶テレビ+ハードディスクレコーダーに、CDラジカセをコンポに、MDステーションをシリコンオーディオプレーヤーに、ドリームキャストをパソコンに買い替えれば完璧ですね。ざっと見積もって、5年は必要かしら。
 
■12月4日 彼女のlacate不可。
 
 如月さんの文章に欠かせないものと言えば、ブラウザと己の漢字変換能力の低さから発生する誤字脱字に他ならず、それはもう唇歯輔車の関係。今日も今日とて新しい誤字を発見し、秘密裏に修正したところです。潜伏場所は、1997年3月9日制作『Fanciful girl〜she will be back soon or later』でした。
 
(誤) We couldn't lacate her
(正) We couldn't locate her
 
 惜しい実に惜しい、一字違いで大違いですけど。当時の歌詞制作ノートで原文を確認すると正しい綴りで、アップロードの際にタイプミスしたみたい。更新履歴によれば、2002年10月のサイト開設時には存在しており、丸3年間も見過ごしていたと。
 
■12月6日 英詞制作秘話。
 
 前回の綴り間違いは、例の作品を翻訳サービスに掛けて発覚しました。以下に転載します。
 
 
 架空の少女〜彼女はすぐか後で戻るでしょう
 
 今夜、赤い月があります。
 「架空の少女」は月下の空を見上げました。
 赤は彼女の特に好きな色です。
 「架空の少女」には、月からの秘密が全くありません。
 
 彼女は赤毛を持っています。
 彼女には、赤信号があります。
 彼女には、赤い唇があります。
 彼女が「架空の少女」であるので。
 
 今夜、赤い月があります。
 「架空の少女」は月下の潔白な涙を流しました。
 あらゆる夢が壊れていました。
 「架空の少女」は死者と同じくらい良いです。
 
 少女は月下で消え失せました。
 私たちは彼女の居場所を見つけることができませんでした。
 しかし、今夜の赤い月もあります。
 
 
 以上、転載終わり。続いて、制作時に添えた意訳。
 
 
 赤に染まる月の夜。
 「夢見娘」は月光に包まれて、空を見つめる。
 彼女の好きな、月の色。
 「夢見娘」はその月の下だけで、素直になれる。
 
 彼女の赤い髪、赤い瞳、赤い唇。
 それこそ、彼女が「夢見娘」である所似。
 
 赤に染まる月の夜。
 「夢見娘」は月光に包まれて、清らかな雫を流す。
 夢という夢は壊れてゆき、
 「夢見娘」は死人のように動かない。
 
 月の光から消えた少女。
 誰もわからない彼女の行方は、
 あの赤い月だけが知っている。
 
 
 無料サービスの割には上手な翻訳。やはり、英和・和英辞書から作詞に使えそうな例文を抜き出し、繋げたり差し替えたりして完成させただけに、機械的な翻訳がし易いみたい。いや、それは自慢にならない。
 
■12月8日 ハイテクケータイの弱点。
 
 自分には猫に小判な新しい携帯電話は、高機能の他にも感心させられた点があって、それは説明書のお世話にならなくて構わないこと。前機種は操作方法に統一感が欠如していたり、意図不明な画面表示があったり、欠陥としか思えない動作をしたりで、説明書が手放せませんでした。今は親切過ぎて戸惑います。
 しかし、いわゆる「電波OFFモード」の設定だけは自力で見付けられません。電源を切っておきたいけど、時計としては使いたい時に便利な機能です。そこでちょっと悔しくも、説明書を初めて箱から取り出しました。ありました、電源OFF機能の文字。
 
 対応しておりません、ですって。
 
■12月10日 貴方…一体、誰?
 
 如月さんに苦手は数あれど、人の顔と名前を記憶するのが特に。以下、数年前の実体験を台本風に再現。
 
「○○君?」
 背後から呼びかけられ、振り向く。
「○○君やんな?」
 見覚えの無い顔だったので、困りつつ。
「はい…?」
「ウチのこと覚えてる?」
 即答で。
「え、誰?」
「えー、そんなん酷いわ…」
 ちょっと苦笑されつつ、胸の名札を指される。漢字の藤の字が目に入り、しばらく考え込んでから。
「あぁ、あの」
 中学の時に同級生で同じ吹奏楽部だった、フジ△△さんだと結論付けて雑談に突入。
 
 会話が噛み合うし、どこどなく面影も感じられたので、その場では自信満々でしたが。帰宅してから、はっと気付きました。あの人はフジ△△さんじゃない、吹奏楽部の一年先輩だったフジ××さんだって。しかも同じトランペットパートの直属の先輩であり、三年生引退後にはパートリーダーを務め、如月さんが二年の秋に退部を決行した時に号泣させてしまった重要人物。忘れる方が難しいはずです。
 
 同級生と思っていたので当然、タメ口。この酷い勘違いを隠蔽すべく、その後も敬語は一切使わずに接したのに、とても優しくお美しいフジ××先輩はいつもケラケラ笑ってらっしゃいました。出来の悪い後輩で本当に申し訳ありません。
 
■12月12日 貴方…一体、誰!
 
 前回と同じ時期に同じ出来事が、もう一件ありました。以下、数年前の実体験を以下略。
 
「すいません」
 真横に髭面の男性の姿。
「はい」
「…覚えてくれてるかな?」
 見覚えの無い顔だったので、困りつつ。
「えっと…?」
「あのー、郵便局で…」
 本当は誰なのかわからないけど、空気を呼んで。
「あー、あの!」
 郵便局でアルバイトしていた時の上司だと結論付けて雑談に突入、今日偶然見掛けた訳ではなく前々から話すタイミングを計っていたとのこと。
 
 また手伝いに来てね、機会がありましたら是非、なんて無難に社交辞令を交わして窮地を脱しました。未だに名前を思い出せないどころか、顔の記憶が曖昧ですらなくて皆無だったり。
 
■12月14日 イシバシハザマが優勝。
 
 年末恒例お笑いの殿堂、M-1グランプリの決勝進出コンビが決定したとのこと。エセお笑い評論家の如月さんは、1年前から推しているイシバシハザマに優勝して欲しいです。
 トクトミトコナミ風で縁起の悪いコンビ名とは裏腹に、独特なオチを放つ持ちネタを複数抱えているのと、ブサイクでもなければイケメンでもないのに舞台役者のような魅力を醸す容姿が将来性抜群。審査員ウケするタイプではないので、関西の新人賞レースよりも全国ネットのネタ番組の方が似合ってそうで、M-1グランプリは彼らにとって最適の舞台でしょう。尚、決勝進出コンビは以下の通り。
 
・笑い飯
・アジアン
・南海キャンディーズ
・チュートリアル
・ブラックマヨネーズ
・品川庄司
・タイムマシーン3号
・麒麟
 
 
 最後に今日分のスタッフを紹介します。
 
・タイピング:自分たち
・資料制作:自分たち
・アップロード:自分たち
・スペシャルサンクス:自分たち
 
■12月16日 還らざる如月越冬隊。
 
 一切の暖房器具を拒絶して靴下や毛布等の軽装備を頼りに手強い冬を迎え撃つ、そんな如月越冬隊の活躍を初めて紹介したのは、2003年12月11日のこと。その後も2004年1月21日2004年12月8日に経過報告を挙げましたが、今日は悲しいお知らせをしなければいけません。如月越冬隊、完全に連絡を絶ち消息不明です。
 電気ストーブを一週間も前から稼働させ、43度の湯船に毎日浸かり、飲物は沸騰手前まで温める。四つに分かれた季節の内の一つが与えてくれる寒さを頂戴して、体内から生まれる暖かさに幸せを感じていた奴が、今年の冬に限ってこんな生活を送っているとか何とか。本当にどうしたことか、温暖化にまっしぐらの地球を真っ青にさせる程の変貌です。
 
 遂に全滅の憂いを見てしまった如月越冬隊が、再び派遣される日は訪れるでしょうか。
 
■12月18日 15パズルへの復讐。
 
 15パズルが、かなり得意。
 
 ほんの一ヶ月前に正反対の発言をしていますが、努力家の如月さんは十数年も現状維持に徹した己の弱点を短期間で克服。男子三日会わざれば刮目して見よ、とはよく言ったものです。
 生まれ変わって最初の行動は、5年前に酷い目に合わされた相手──あるゲームソフトに収録のミニゲームへの復讐。ルールが15パズルなのはともかく、難易度が3×3・4×4・6×6・8×8の4段階もあるのが非常に非情で、15パズルに無力な当時は3×3以外には降参を余儀無くされました。久々の再挑戦は時間こそ少し掛かりましたが無事に完成させられて、今や自己陶酔寸前です。
 
 攻略法を知っての感想は、どうして今まで気付けなかったのか。こんなに簡単な仕組みだったなんて。
 
■12月20日 関西テレビ8ch.
 
 過去に「呪われた家族編」「ストーカー地獄編」の感想を書いた、フジテレビ系列の『放送禁止』なるドキュメンタリー番組。秋頃に待望の第4作目が関東地区で放送されたにも拘らず、こちらの関西テレビでは一向に決まらずやきもきさせられていたところ、テレビ番組表の検索で引っ掛かってくれました。12月25日の午前3時45分からで予約をセット。
 
 続けて、毎年必ず年末の深夜に放送されるF1の総集編も調べました。しかし、こちらは該当無し。例年では12月29日前後が多いから予定に出るのはまだ先かな、なんてついさっきまで悠長に構えていました。そしたら晴天の霹靂、今年は二週に分けての構成で第一部は日曜日に放送済と判明。本当にF1ファンなのか疑わしい隙っぷり。
 でも、本当?納得出来ずに新聞のラテ欄を確認すればやっぱりで、日曜日深夜の関西テレビに「F1」の文字はありません。F1総集編のような重要度の高い番組をローカル番組で潰すなんて愚の骨頂を、まさかそんな。半信半疑なまま調査を進めれば、自分の不注意ではないと証明出来て安堵しました。
 
 いやいや、安堵しちゃ駄目。開幕戦でも日本グランプリでも予選は頑なに放送しない等、兼ねてからF1中継を冷遇している関西テレビの本領が発揮された訳で、来シーズンの地上波関西地区が心配です。
 
 
 少し早いですが、冬休みに入ります。M-1グランプリの感想は来年に。
 
 
 
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