■戦法
 
 説明書に未記載のルールやCPUの思考ルーチンを利用した攻略法を、ここでは戦法と称した。実質的には裏技やバグの類だが、弱小大名の天下統一には必須で本作の寿命を大幅に延ばした立役者でもあり、使用の是非は各プレイヤーの裁量に委ねたい。
 
 
・先攻め…重要度 高
 作戦フェイズで先に侵攻を受けた城は野戦の結果に関わらず、その後に自分の順番が回ってきても侵攻が絶対に出来ない。これを利用して攻撃を低リスクで未然に防ぐ戦法で、軍勢の衆寡に影響を受けない為、リロードによる順番操作込みだと完璧に近い防御策と化す。実際に多用するのはリロードに頼る場面よりも、以下を参照。
 
・自城
 
兵数 :81
──────
軍団1:40
軍団2:40
軍団3: 1
・敵城A
 
兵数:40
 
・敵城B
 
兵数:40
 
 
 敵城Aに全軍団で攻め込みたいが、ターン順によってはもぬけの殻となった自城を敵城Bから攻められる恐れがあり、かと言って軍団2を守備兵として止めてしまうと、敵城Aに攻め込む兵力が確保出来ない状況。敵の順番が自分より先であれば問題無いが、そこを運任せにせず保険として軍団3を敵城Bに侵攻させて「先攻め」を行っておけば、どのような順番になっても自城→敵城Aの侵攻を成立させつつ、敵城B→自城の侵攻が成立しないと言う仕組みだ。
 
・退路遮断…重要度 高
 退却先が無い敗軍の武将は有無を言わせず討ち死にし、それに伴い所有兵力も消滅するルールに乗っ取り、予め退却先を全て遮断してから目標を野戦で破ることによって、敵武将と兵力を一気に壊滅させる。戦力に多大な差のある相手との戦い、特にシナリオ2とシナリオ4では多く要求されるだろう。偶然に成功させるのはやや難しく、プレイヤーがCPUの軍勢を強化済の自城に誘い出し、わざと包囲させておくのが基本形。その際は前述の先攻めとの自動二択が効果的で、詳細は以下に。
 
・自城A
 
兵数:小勢
 
・敵城
 
兵数:大勢
 
・自城B
 
兵数:小勢
 
 
 目前に強大な敵が迫るも、自軍が弱く抵抗出来ない状況。このまま何もしなければ絶対に攻め込まれてしまうが、自城A・Bに敵城への侵攻を指定しておけば、自分→敵の順番なら先攻めで敵の侵攻を食い止められ、敵→自分の順番なら自城A・Bどちらが攻められたとしても、攻められなかった自城が敵城を包囲して退路遮断成立に一歩前進と、どう転んでもプレイヤーの有利となる。
 野戦の舞台が敵にとっての自城だと、野戦後は籠城に移行して一手間余計に必要となる。そのターン内に落とさねば反撃の恐れが生じる代わりに、強制討ち死にと違って敵武将の投降を期待出来るのが喜ばしい。少々の運に左右されるが、冬の大雪に期待して地域の境界線で試すのも一考。
 
・休戦…重要度 高
 空城に対しては軍団配置の優先順位が低くなるCPUの思考ルーチンを利用し、緊張の続く国境から自軍を引き上げて特定勢力との間に局地的な休戦状態を作り出す。安全度で言えば同盟に及ばないが、その効果はこちらから崩さなければ意外と長続きする。
 重要なのは順番で、休戦を持ち掛けたい相手より先に自分の行動が回ってこなければ駄目だし、それに応じてくれるかも相手次第。また、自国と相手国以外に第三国の存在が関わってくる場所では、諦めた方が良い。休戦を作り出した次のターンで相手より順番を遅らせ、向こうの空城を攻めるのは常套手段。卑怯だと罵るなかれ。
 
・全滅…重要度 高
 野戦において全ての部隊を倒す──つまり、大将部隊を最後に撃破して勝利条件を満たせば、敗北側は退却先があっても現場から動けない。そこが敗北側にとっての自城であれば籠城に移り、逆であれば全員が討ち死にとなる。攻撃側で自分が全滅させられても、防御側でCPUを全滅させても成立しないのは、痛し痒し。
 この戦法が役立つのは大勢力の戦力を地道に削ぎたい時で、敵武将の総数を減らすことで遠回しに兵力の低下を招く。大勢力ともなれば兵力の回復が非常に早く、野戦で大将部隊だけを狙って勝利しても効果は薄いからだ。天下統一前に残った最後の勢力の処理や、滅亡で敵領を一気に奪取したい際にも有効。
 
・盾…重要度 高
 討ち死にを厭わず少数の兵で野戦に駆り出した部隊を指す言葉で、大抵は仕官や降伏したばかりの無能武将を用いる。最重要の役割は先手有利のゲームシステムを味方に付ける為、狙われ易さを生かして敵の攻撃を主力部隊から逸らしつつ被害を最小限に食い止めること。これの有無が野戦の勝敗を決すると言っても過言では無い。
 他に、敵を潰走させず全滅させたい際に相手の士気を安定させる餌や、行動順の調整や隣接支援効果の増強も掛け持ちさせる。兵数が0になっても討ち死にを免れれば、1に自動回復してくれるのも長所。ただし、盾を引き連れれば引き連れる程に、自軍の士気の減少幅は大きくなる。
 
・処刑…重要度 中
 不必要な武将の処分方法は用意されていないも同然なので、敵城への力攻めで代用する。1ターンの回数制限が無く、兵数1の武将は討ち死にの恐れありとくれば、力攻めの特徴は処分に使って下さいと言わんばかり。自城で囲んだ敵城を一つでも残しておけると望ましい。
 
・全兵鉄砲隊…重要度 中
 兵数と等しい鉄砲を与えた武将は、野戦で兵数が1ずつしか減少しなくなる。本作最強の防御策だが、鉄砲の確保が難しいのと余計な時間が掛かるせいか、率先しては用いない。大勢力との不利な決戦の際に、盾として使い捨ての武将を兵数5・鉄砲5程度にして、こちらの士気の低下速度を抑えるくらいだろう。尚、条件を満たしていても減り方が一定しない時もあり。
 
・一時撤退…重要度 中
 自分よりも先に順番が回った勢力の敵城を包囲中の軍団があれば、そのまま包囲させておくよりも隣接する自城に撤退させた上で侵攻させ直した方が、兵力の補充が利いて得。敵が城を守ろうと軍団を集結させていた場合に、合戦フェイズの順番が遅く回ってくれば反撃を回避出来る利点も。目的の敵城が一時的に無人となることで、第三国に横取りされる等の悪影響は生じる。
 
・土地転がし…重要度 中
 寝返り成功→力攻めで処分→寝返り成功を繰り返し、敵の武将と兵力を奪っていく。寝返りには多大な石高が求められるが、その武将が消えれば全てが返還されるので限られた元手でも次々に可能だ。処分の前に戦場で使い潰せば更に効率的で、「処刑」も参考に。自勢力が大名直轄領を持て余す終盤は特に有益。
 
・鳥もち…重要度 中
 包囲中の軍団は滅多に変化させないCPUの習性を突き、意図的に耐久度の高い自城を複数ターン包囲させて、余所を手薄にしたり徴兵を封じたりの実利を得る。後述の「誘い水」とは似て非なる戦法。
 
・政治再利用…重要度 低
 軍備・政略フェイズにおいて内政・調略・外交のコマンドを続けて実行する際、その度に人事コマンドの再編成で他の軍団から政治に優れる配下武将を移動させてゆけば、全ての行動で最良の結果を得られる。重臣に抜擢しない利点だ。
 
・駕籠屋…重要度 低
 行動済の軍団の配下武将は未行動の軍団に再編成で加えれば、1ターンの間に次々に複数の城へ運べる。上記の戦法と併用したり、どうしても足りない必要兵力の捻出に。
 
・一揆抑止…重要度 低
 一揆は空城でしか起こらない為、怪しい気配のする国の城に武将を配置しておくだけで抑止出来る。あまりに頻発するが諸事情で楽市楽座も行えない時、一時的な対処に。
 
・内政委任…重要度 低
 CPUの支配国は秋に石高・統治・商業のいずれかが上昇する為、季節と周辺状況を考慮すれば敢えて奪える城を奪わない選択肢も有り得る。石高が上がるとプレイヤーにとって最も美味しい。
 
・謀反封じ…重要度 低
 謀反は軍団が単独で配置されていなければ発生しないことから、常に複数の軍団を配置しておけば最悪の事態は封じられる。忠義の管理が行き届かないシナリオ4の豊臣家と徳川家で、心掛けにどうぞ。
 
・隔離…重要度 低
 寝返りは敵領と接した自領からしか発生しないので、絶対に裏切られたくない者は十分な忠義が得られるまで、敵領と接点の無い場所で過ごさせれば良い。ただし、対象者が重臣であれば「謀反封じ」の併用が必須で、武将であれば出奔の恐れはあり。
 
・錬金術…重要度 低
 統治度が著しく減少するので使いにくい過料銭も、能登国や大隅国のような城が単数の国で行えば「一揆抑止」が自動適用されるので、そこに居座れば過料銭を繰り返してもリスクはほとんど無い。
 
・誘い水…重要度 低
 敵領との境目において、実直に動員可能な兵力を配置すれば叩き潰しにくる大勢力に、僅かな兵力を宛がって適度な規模の反応を引き出す。CPUが誘いに乗れば、自城を包囲させてから反撃で「全滅」を目指すが、場合によっては「先攻め」も可。
 
・仲違い…重要度 低
 隣り合っているが同盟ないし休戦中の敵大名Aと敵大名Bに対して、プレイヤーがAの城を少数で包囲してBの侵攻を誘い、AとBの交戦を促す。シナリオ2の上杉家と北条家や、シナリオ3の羽柴家と毛利家が狙い目。ただし、CPUの攻城戦の処理が独特なことから、同盟決裂の判定はプレイヤーのそれよりも緩い。
 
・同盟解消…重要度 低
 同盟を破って侵攻を決定した瞬間に配下の忠義は大きく下がってしまうが、包囲中の同盟国の城を攻撃した場合は何事も起こらないまま同盟が解消される。意図的に作り出すのは困難ながら、敵対する弱小勢力が降伏先に同盟国を選ぶのはお約束でもあるだろう。
 
・掛け持ち…重要度 低
 侵攻と守備が両立せずに悩ましい兵力関係の際は、侵攻指定後の画面を注視して問題の敵大名が先に行動すればそのまま侵攻を、そうでなければ退却を選べば機会損失を防げる。
 
・追い討ち…重要度 低
 敵の大兵力に潰走を狙う状況で、自分の侵攻が先手かつ潰走後の敵兵力を下回る兵力で勝利出来るのならば、勝利→敵の侵攻→勝利で1ターンに2度の潰走を見舞う機会。初戦に投じる兵力を可能な限り減らすのがポイントだが、判断を誤って敗北を喫すると泣ける。
 
・水軍力削り…重要度 低
 大量の水軍力を有した勢力と戦う前段階に有効な戦法で、水軍力を一切上げずに敵との水軍戦をしつこく発生させて、相手の数値を少しでも削っていく。一度に仕掛ける数が多ければ効果が増すが、恐ろしく長引く待ち時間が致命的な欠点。
 
・山籠り…重要度 低
 地形の大半が山で覆われている野戦での防御側は、一目散に山奥へ逃げ込めば時間切れ勝利を目指せる。追い付かれることもままあるものの、どうしても負けたくない時に駄目元で。
 
・鬼ごっこ…重要度 低
 「山籠り」が不可能な戦場でも騎馬を編成した移動力の高い大将であれば、戦場を逃げ回って時間切れ勝利を目指せる。騎馬の反作用で防御力が低下する上に、兵力と移動力の両立も困難だが。
 
・忍び足…重要度 低
 時間帯や天候で敵の姿が見えない時の移動でも、一歩ずつ動かしてはキャンセルを繰り返せば敵の位置が掴める。何事にも慎重派の貴方に。
 
・超足軽部隊…重要度 低
 「野戦で後詰め部隊の移動力は後退した部隊を受け継ぐ」のバグを活用し、足軽の防御力と騎馬の移動力を両立した万能部隊を、僅かな費用で生み出す。例えば、足軽40×9・騎馬2×1・足軽1×1で侵攻し、足軽40を後退→足軽1を出陣→騎馬2を後退→足軽40を出陣で可能だ。
 
・重臣降格…重要度 無
 特定の重臣を是が非でも武将の身分に自力で戻したいなら、その重臣に武将を編成→家督相続を発生→その武将を後継者に指名で、何とか。
 
 
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