■おまけ話2
 
●ユニコーンナイト
 オープニングとエンディングで表示される大きな肖像画にてジークは白馬に跨っているのかと思いきや、このお馬さんには立派な角が。エンディングのチビキャラたちの行進でも同じくで、ユニコーンに守られているのなら毒化しない特性くらいは有しておくべきでは。
 
●魔女っ娘シェルファ ⇒参考画像
 大魔術師として名高いシェルファ=フレイアは曲名の「SORCERESS」とは裏腹に、アニメでは配下が黒い三角帽子を被っていたり、エンディングでは本人がほうきで空を飛んだり、不思議と「WITCH」な描写が目立ちます。そんな中で、発売前後のユーザーに彼女の正確なイメージを最も伝えたのが、中井覚(現・仲井さとし)氏による当CGではないでしょうか。本作においてパッケージに付属しない物品で見られる公式画像は、私が知る限りこれのみです。
 2018年の新事実。この表紙、元は『アドバンスド大戦略』よりヒトラーで、湾岸戦争の影響で差し替えられたものとのこと。詳細や元CGは複数人のツイッターで読めます。
 
●豹龍一騎打ち ⇒参考画像
 「魔女っ娘シェルファ」とは別の公式画像を見付けました。メガドライブFAN1991年6月号「ゲームQ&A」より、島浦孝全氏によるバストラルとベルフレイム…?若者っぽいし、紫色だしで、違和感強いですけど。
 
●LはLOVEのL
 血縁関係のある登場人物の名前の内、ジーク=フォーリアとバルマー=フォーリア及びバストラル=バインドアウトとボルマン=バインドアウトは、ファーストネームが先。なのに、エル=モアとエル=ウィンとエル=フォスは…?
 
●私は愛する
 英雄の名前、ミーア=マスについて。バハムート大陸の人物で特に奇異な響きですが、由来はエスペラントの「Mi amas」でしょうか。
 
●開発者からガイラム様へ
 戦略画面等で掲示されるマスターの小さな肖像画の下地にて、ガイラムのみ雲と思しき背景が描かれているのは、巨人族への畏敬の念に違いありません。
 
●バルマーの怪
 作戦フェイズでBボタンを押してコマンドを切り替えた時、羽ペンの位置が左に寄ってしまうのはなぜ。
 
●バルマーの怪・2
 バルマーのエンディングが無音なのは内容が内容だから演出と思いきや、自分の侵攻コマンド以外からエンディングに移行したら普段通りにBGMが。敵からの侵攻を返り討ちにした時の他、自動処理での決着・敵の戦争を見る・ゲームオーバー画面からの移行等で確認しました。
 
●バルマーの怪・3
 作戦フェイズで召集や召喚を実行する際、異種のユニットを同時に選択すると「同種の部隊ではない!」と注意されますが、バルマーとリッチーは同種扱いだったり。
 
●バルマーの怪・4
 バルマーが0SPの時に召喚を行うと「これ以上召喚できない」まで、その度に「SPがない!」がしつこく表示されて少し面倒です。
 
●バルマーの怪・5
 血に染まりしバハムート&レベル5&敵の戦争を見ない設定で、第2ターンにCPUのバルマーが初侵攻を中立エリアの南カルミスタ森林地帯に行い、まさかの死亡。大したモンスターは編成されない場所なので、惜しくも負けたのだろうと同ターンに偵察すれば、エルフロードB×1・サーペントA×1・ユニコーンA×2・ユニコーンB×5の貧相な面子が、平均HP25で生存していました。クロエルン城塞都市跡(19)の周囲に敵領は無く、初期戦力全員による勝利確実な戦いのはずなのに、マスターへの当たり所が極めて悪かったのでしょうか。
 数年後、完璧に同じ状況が起きたので今度も偵察すれば、エルフロードA×1・エルフロードB×1・ユニコーンA×1・ユニコーンB×6が、平均HP30で生存していました。これでは最高生存率決定戦の低成績も当然ですね。
 
●バルマーの怪・6
 倒されたマスターの領地は空白の中立エリアに変化しますが、真のエンディングへの過程でレイモンドに倒されたバルマーの領地は、死亡直後にモンスターが発生。レイモンドの行動はランダムイベントの前に挿入されるので、レイモンドとランダムイベントの間が中立エリアのモンスターを処理するタイミングなのでしょう。
 
●へなちょこマスター
 マスターの特等席である部隊欄最上部。そこに並ばせたジーク配下の戦士を侵攻させれば、レイモンドから「ばかもーん!ぜったいにいかせはせんぞ!」や「やめい!しににいくようなものだ!」と、マスター専用の助言が聞けます。戦士は暗黒魔法の死の呪文も対象外で何かとマスターとして扱われがちですが、この状況でもゲームオーバー判定・指揮権・反乱抑止・降伏拒絶・策略死亡耐性等は備わりません。また、イベントの地震に遭っても死なないチャームポイントを新発見して、安全圏で探索に専念させるには最適だと再認識しました。
 
●騎士の仕える主人
 ジーク軍では聖戦士に成長して、シェルファ軍では黒騎士に成長する、特殊な騎士。キャラクターカタログによれば「プライドが高く、それぞれ自分の主義にしたがって仕える主人を決めている」らしいので、オプションの戦術画面で他のマスターに仕えさせてみました。その上で成長させると、ガイラム・ベルフレイム・クリムト・バルマー軍の悪役たちは当然として、中立の性格とは名ばかりのバストラル軍はともかく、正義のエル=モア&エル=ウィン軍までもが黒騎士に。騎士は黒騎士になるのが正しい姿で、ジーク軍の処理が例外なのでしょう。また、中立エリアのモンスターとしても、エル=ウィン軍に紛れ込んだ時も、黒騎士でした。
 
●エルフ族の受難
 剣と魔法のファンタジーではお約束の「エルフは成長が遅い」の反映か、エルフ系の召集ユニットの獲得経験値は1クラス上のユニットとして算出され、成長速度で不利を被ります。クラスが二段階しか無い特徴を同様に備えるバーバリアン系には当てはまらず、種族の特徴を表現したと考えて間違い無いでしょう。尚、エル=モアとエル=ウィンは他のマスターと違いはありません。
 
●エルフ族の勘違いの訂正
 地と風の精霊魔法を使えるエルフとエルフロードのCPU操作時、他者には前者を使用してHP30を回復するのに、自分には後者を使用してHP20しか回復しない…と思いきや、実態は複雑でした。魔道士でゴブリンを、サラマンダーで騎士を、水の精霊でベルフレイムを、炎の精霊で水の精霊を、風の精霊で聖戦士を回復させても全て回復量は30になり、CPU操作のユニットよる他者に詠唱した回復においては、魔法属性と特性の影響を受けないようです。自分で自分の場合は、正確に20や30なのを確認。エルフとエルフロードもこのルールに従って、風の精霊魔法で自分20・他者30を回復させているのでしょう。
 
●デビルロードの受難
 海や密林等の足場の悪い地形において、大悪魔は快適に移動出来るのに、デビルロードは半減以下まで落ち込んでしまいます。公式ガイドブックの移動&技量修正表では正反対に設定されておりプログラムのミスでしょうが、キャラクターカタログのイラストで大きな翼を生やした前者と翼を持たない後者の相違を反映したのかも。
 
●人面獣身の謎掛け
Q:朝と昼は小さく、夜は大きくなるものは何か。
A:それはお前だ。キャラクターカタログと公式ガイドブックではスフ「ィ」ンクスなのに、ゲーム内ではスフ「イ」ンクスになるからだ。
 
●触れただけで相手に火傷
 大方の能力が似通った水の精霊・炎の精霊・風の精霊の内、炎の精霊のみ格闘用の攻撃にも熱の特性が備わっています。単純ミスなのか、キャラクターカタログの解説に即したのか。
 
●Aボタンを使ってあげる
 便利な割に忘れられがちな地味機能。
 
  • 侵攻時→偵察済エリアの状況を表示。
  • 敵からの侵攻時→侵攻を受けたエリアの状況を表示。
  • 戦術画面ヘクス時・命令中→マップ上にヘクスのマス目を表示。見にくい。
  • 戦術画面・攻撃コマンド表示中→命中率やダメージを表示、方向キーで双方の部隊を切り替え可能。ユニット毎に異なる地形による技量修正をゲーム中に数値で確認出来る、唯一の手段。
  • 戦術時・魔法コマンド表示中→レベル毎の成功率を表示、方向キーで上に同じだが片方の部隊の切り替えは不可。
 
●消えないカーソルの不備
 ヘクス画面で「突撃しますか?」と訊かれた際、画面上に残っているカーソルを動かせば、座標表示が少し変に。また、射程外のユニットにカーソルを合わせてから突撃を始めると、その突撃とは無関係のユニットがさも当事者のように点滅。これは格闘における「攻撃します」の表示直後でも可です。
 
●成功を保証するものではありません
 魔法の命中率は最高100%が算出されるものの、実際には100%でも失敗はします。デビルロードでゴブリンに恐慌を当て続けると30回程で見られたので、最高95%の攻撃と近い処理なのかもしれません。
 
●政策の実行をセーブさせない
 機能の「政策を実行〜」を変更→コマンドから終了を選択せずに手動ないし自動セーブ→そのデータをロードすると、なぜか変更が反映されていません。他の項目では起こらない非常に地味なバグです。
 
●召集<生存
 ゲーム終了の画面で精算される各項目は999でカウンターストップせず0に戻り、ユニットをひたすら増やせば召集が生存を下回る矛盾した数値に。尚、召集の項目は初期配置と召集と召喚を合計しているようです。
 
●仮置きモンスター
 モンスター襲撃の第二波以降において、モンスターどもは戦術画面から退却したと同時に消滅しますが、策略の強制退却で追っ払った場合は侵攻元エリアに戻ります。ただし、その中立エリアでは次ターンに必ず編成が更新され、定住を許しません。
 
●シーケンスイベント
 ランダムイベントのメカニズムは、種類の特定→発生の判定→対象エリアの決定となっているようで、セーブ&ロードで発生直前から仕切り直しても種類の変化は見込めません。
 
●強制指揮の可能性
 強制委任時、敵からの侵攻に戦前退却で無人の自領に逃げた際、そこには指揮権無しのユニットしかいないのに命令が指揮となるケースが稀に見受けられます。これを「イベントフェイズにおいて、前ターンで全エリア中最後の順番となったエリアに退却すれば、強制委任とならずに命令が受け継がれる」と予想し、前述の「政策&作戦フェイズ命令順ルール」を元に再現を目指すと、残念ながらハズレ。バルマーですら起きたので、条件が判明すれば英雄を雇えないマスターの不利が補えそうです。尚、軍事命令による侵攻で無人となった自領に、戦前及び戦中退却でユニットが逃げた場合、命令が委任ではなく軍事になるのは確認。
 その後の検証により、策略の隷属ないし外交コマンドの領地で獲得した自領に、戦前及び戦中退却でユニットが逃げた場合に発生とわかりました。実用性は皆無で、委任コマンドでカーソルが指揮を指しているのに「強制委任で指揮できない」やら、敵からの侵攻を開戦すると「敵の戦争を見ない」でも戦術画面に以降して「防御側に指揮官がいない!」やら、現状と矛盾したメッセージを楽しむくらいでしょう。指揮が可能なのは命令順1回に限られて以後は強制委任となりますが、呪縛等で命令順が巡らなければターンを経ても強制指揮は保たれます。
 
●波状攻撃大失敗の内幕
 CPU同士の争いで、同ターンに特定エリアから特定エリアへの侵攻を何度も繰り返すものの、結局は現状維持で治まる──これは思考ルーチンの矛盾から生じる正規の処理で、詳細は「敵の戦争を見る」だと明らかに。具体例を挙げると、退却先の無いエル=モアの本隊に疫病→そこにガイラムの本隊がジャイアント×1を侵攻→エルフロードの大群に先手で弓矢を連射されて死亡ないし退却→10回繰り返し→11回目の侵攻でガイラムが単独で侵攻→彼が最初の行動者になるも一目散に退却→波状攻撃終了となり、「敵の戦争を見ない」の場合は次ターンに侵攻元を偵察すると全員が無傷で生存していました。尚、同様のケースにおいて策略使用音が幾度と鳴ることもありますが、前述の「意味が無くない!」が同時発生しているのでは。
 
●観戦する
 膠着状態が続くことも多い観戦なのに、辛抱して最後まで見守ったとしても「○○が勝利した!」と表示されるだけでSEGAロゴに戻るのって、あんまりです。
 ちなみに、ジーク生存中の政策フェイズでスタートボタンを押すと現れる政策コマンドは策略のみ、レイモンドの助言が聞けます。無意味です。
 
●勝者無き観戦
 通常のプレイではマスターの生存数が1人になった瞬間にエンディングに移行しますが、観戦では他のマスターが全滅した後に中立エリアへ侵攻したことから、現在のターンが終了しないと「○○が勝利した!」は表示されないようです。勝利したマスターがまかり間違って中立エリアで倒されたら、一体どうなるのやら。
 
●併用不可の設定
 各種設定を任意に変更して自分好みの環境でプレイ可能な『バハムート戦記』に、成立しない組み合わせが一つ。それは基本ルールへのイベントフェイズの導入で、セットアップにおいて「イベントフェイズを実行」としても反映されません。説明書では「基本ルール=イベントなし」「通常ルール=イベント可能」と書き分けられており、仕様でしょう。
 
●初心者優遇策
 難易度がレベル1だとCPUの収入は、領地毎に半減及び端数切り捨てで下方修正されます。これにより「黄昏の秩序と暁の混沌と」のクリムトは開幕時、5ヶ所の領地を治めながら全てが1LPのエリアなので無収入に。
 
●LP・SPの由来
 LPとSPは何の略記なのか長年疑問を抱えていたら、説明書にLP=土地ポイント/SP=召喚ポイントと書いておりました。
 
●真のエンディングの真の条件
 真のエンディングで最後の条件は「バストラルのいるエリアへジークが侵攻」であり、裏技サイト等の「ジーク1人で」や「バストラルを倒す」は周知の間違い。しかし、開戦前の退却や策略の強制退却で失敗することもあれば、反撃用の策略でダメージを負わされてから移行の場合もあり、戦術画面の設定が簡易でも駄目と、正確に記したいなら「バストラルのいるエリアへジークが侵攻し、バストラルが戦争を選択」とすべき…かと思いきや、「ジークのいるエリアへバストラルが侵攻し、ジークが戦争を選択」でも可能で、「ジークとバストラルが編成されたヘクス画面の戦争が成立」が結論でしょう。
 また、レイモンドの遺言は条件に入っておらず、レイモンドが就任したユニットをクリムトに直接倒させる→バストラルを最後まで生き残らせる→ジークとバストラルが編成されたヘクス画面の戦争が成立を同ターンに済ませば、遺言を表示せずに真のエンディングが。更に、前述の「レイモンドと亀」を利用すればレイモンドの帰還すら不要で、「レイモンドを放浪させたまま真のエンディング」も可能です。
 
●復活を唱えなかったジーク
 真のエンディングにて、ジークが瀕死のバルマーに回復を唱えますが、続けて復活も試すべきだろうと重箱の隅をつついたのは私だけではありますまい。しかし、バルマーはディーンと共にベサルスネーガで貫かれたと解釈し、EDで死亡したユニットは復活不可とのルールに乗っ取れば、彼の行動は正しいのですね。
 
●偽りの帰還報告
 ゲーム終了の画面では各々が倒したマスターの数が表示されますが、第15ターンにレイモンドを旅に出して倒したバルマーの分はジークのマスター撃破数に含まれません。これを真のエンディングの伏線──レイモンドがバルマーをこっそり蘇生させていたからだと受け取るのは、穿ち過ぎでしょうか。
 
●待てばリセット不要也
 ターンオーバーと真のエンディングも終了後、通常のエンディングと同様にSEGAロゴまで戻ります。ただし、前者なら約3分が、後者なら約18分も待たねばいけません。
 
●100時間=99:00
 同時期のゲームソフトでは珍しい、プレイ時間の計測機能。00:00から1分ずつ進む表記で100時間超をどう処理するのか試したら、99:59の次は99:00に。更に60分を進めても同様で、時間は99でカウンターストップし、以後は分のみがエンドレスで刻まれるようです。当作における他の数値の処理を見るに、255時間でオーバーフローなんてことも考えられますが、如何に。尚、計測は戦闘画面のポーズ中でも止まらず、100時間を超えてからエンディング・ターンオーバー・ゲームオーバーを迎えても、特に変化は起きません。
 
●忘れられた裏技
 1P側のコントロールパッドを接続せずに電源を入れるかリセットボタンを押すと、専用の警告画面が表示。この裏技は当時の専門誌に掲載されたのに、なぜか現在のインターネット上では全然見掛けないので、たまには思い出してあげて下さい。
 
●データが破壊されている!
 壊れたデータをロードすると表示。こんな風にびっくりマーク込みで強気にこられては、こちらもついつい後込みします。
 
●ピアノ連打&レバガチャでどうぞ
 タイトル画面でオプションのメニューのMUSICかSOUNDにカーソルを合わせ、決定ボタンを押したまま一瞬遅れてキャンセルボタンを押すと、カーソル位置に対応したウィンドウが開きつつメニューが閉じてしまい、以後の画面や動作が狂います。入力のタイミングは極短ながら、決定ボタンを先に押せば連打でも構いません。あれやこれやがおかしくなっても基本的にキャンセルボタン数回で元通りになりますが、リセット必須状態に陥ることもしばしばです。
 これと似たバグで、プレイヤー担当のマスターに外交コマンドから援助を実行する際に素早くメッセージを送っていくと、ウィンドウの開閉が異常を来して一部のグラフィックが壊れます。方向キーやスタートボタンもメッセージ送りに対応しており、入力速度を満たしていれば適当にコントローラーをガチャガチャするだけでも発生。フリーズには至らないものの、最終的にカーソルが消えてボタンに反応しなくなるので、リセット以外での復帰は無理でしょう。尚、軍師のいるマスターには元々「プレイヤー担当のマスターへの外交を実行時、Aボタンでメッセージを送るとウィンドウが勝手に閉じて助言が表示される」なるバグがあり、壊れるグラフィックのバリエーションが増えます。
 
●エル=ウィン使用の真の条件
 タイトル画面でメニューを表示させる前にAボタンを2回以上押してからゲームを開始──エル=ウィンを登場させるコマンドとして有名なこの裏技、2回以上と言ってもAボタンを適当に連打すると稀に失敗してしまいます。失敗と判定される回数は15〜17回・31〜33回・47〜49回…と規則的に続き、16進法による弊害のようです。エル=ウィンを呼び出そうとAボタンを押した矢先に心変わりが起きた時、リセットボタンを押すまでもなくエル=モアに鞍替え出来るコマンドとして、今後は有名になるでしょうか。
 
●無視されるカーソル
 戦略画面や戦術画面で時折発生する、決定したコマンドが別のものに入れ替わってしまう不具合を、タイトル画面でも発見。メニューを開いてカーソルをCONTINUEかOPTIONSに合わせ、メニューを閉じてからスタートボタンを軽く連打すると、カーソルはNEW GAMEなのにCONTINUEないしOPTIONSに反応します。
 
●どれでもメッセージ送り
 戦略画面でマスターの顔ウィンドウが表示されていれば、Cボタン以外でもメッセージ送りが可能です。方向キーやスタートボタンのインプットを即座に確認したい時に便利…?
 
●押したままでの小技各種
 戦術画面の練習で各項目を選択する際に、Aボタン・Cボタンを押したままにして自動送り中、更に上キー・下キーも押したままにすれば送りが高速化します。ただ、選択箇所が上下に動いてしまいがちで役には立ちません。また、戦術画面の終了から設定画面に切り替わる際に、上キー・下キー・Aボタン・Cボタンのいずれかを押したままにしておけば、その後のBGMが消えます。
 戦闘画面の練習だと前者は不可能ですが、項目選択の際にAボタン・Cボタンを押したままにしていれば、通常は無反応のBボタンにも反応する別技が存在。後者の小技も稀にしか成功しない代わりに、戦闘画面から設定画面に切り替わる際にAボタン・Cボタンを押したままにすれば、部隊の指定が一つ進んだ状態に。
 
●簡易画面の罠
 簡易画面で移動したユニットの機敏値が密かに0まで低下するのは、思い切った仕掛けですこと。ただし、待機の加算分は維持されます。
 
●簡易画面の罠・2
 精神魔法の魔力向上は簡易画面において、一度唱えるだけで対象ユニットの魔力を限界値の200まで上昇させます。突撃され易く非力な者に厳しい簡易画面は、あらゆる角度からマジックユーザーに辛く当たりたいようです。
 
●うにょーんと伸びる
 簡易画面において、EDされない特性のユニットがダメージを1だけ負っている状態で回復や再生をさせると、HPゲージが奇妙な挙動を見せます。前述の通り特性のせいで効果が切り捨てられてしまうので、そのお詫びに見た目で楽しませてくれているのかもしれません。
 
●精気を奪っても
 簡易画面では停止中のユニットにEDする攻撃を命中しても、効果とメッセージは正常ながら体力吸収のグラフィックが表示されません。精気を奪う代わりに奪われたのかも。
 
●点滅消滅
 簡易画面で魔法使用時のカーソルを自身に合わせ、Bボタンでキャンセルするか「すでに実行した!」「意味がない!」を表示させると、コマンド実行中を表す点滅が止まってしまいます。移動しても改善されない為、同じユニットが一列に並んでいると紛らわしいです。
 
●兄妹愛
 オプションの戦術画面で担当をPLYとCOMに分けても、部隊リストの1番目が攻撃側・防御側共に同じマスターだと、双方がプレイヤーの担当になります。これはエル兄妹が同一人物扱いであることから、プレイヤー担当のエル=モアでCPU担当のエル=ウィンと戦おうとした時に気付き、まるで強い妹が弱い兄に手を出すのを躊躇したかのように見えて、思わず『天下布武』ばりのヒューマンファクターかと早合点したとか。この条件下では、通常は「退却できるエリアがない!」の防御側の退却が可能になり、ある種の実験では便利です。
 
●プレイヤーへのハンデ
 戦闘画面において、同ユニットをプレイヤーとCPUの一対一で戦えば明確なように、プレイヤーの方がCPUよりも能力が強化されています。CPUは難易度によって複数に増える分、プレイヤーに配慮したのでしょう。
 
●戦闘画面の罠
 戦闘画面終了後の戦術画面ではターンの表記が第1ターンに戻りますが、次ターンには正確な数値に直ります。
 
●戦闘画面の罠・2
 戦術画面で経験値を稼いでランクアップしてもパラメーターの加算は次戦までお預けなのに、戦闘画面に限っては即座に反映されます。
 
●フレイムフレイル
 ガイラムがサイクロプスに仕掛けられた戦闘画面では、前者のフレイル攻撃のグラフィックがブレス風に化けて、とっても強そう。後者と色違いキャラのジャイアントを含めた他のユニットや、ガイラムがサイクロプスに仕掛けた場合は見られません。
 
●角のあるもの同士
 戦闘画面でCPUのガイラムはフレイルの射程を過大評価しており、一対一の戦いならば目前で適切な間合いを調整すると、誰に対しても延々と空振りし続けます。その安全地帯から一方的に攻撃可能なユニットも多く、彼の配下からはミノタウルスが該当。ただし、真正面を向いたユニコーンは唯一の例外で、額から伸びた角の分だけ当たり判定が大きいせいでしょう。ガイラムも角付き兜を被っていますし、通じ合うものがあるのかも。
 
●バンパイア最強説
 戦闘画面において、命中した相手の身動きに悪影響を与えられる飛び道具の内、マンティコア・ワイバーンは毒に、バシリスクは石化に強い特性の相手には効果が出ません。そんな中、バンパイアのそれは特性に左右されず、バルマーだろうがガーディアンだろうが平気で金縛り状態に出来ます。
 
●リッチーの詐欺
 リッチーは戦闘画面で、Bボタンの攻撃を「ふつう」か「まほう」に切り替えられますが、どちらもお馴染みのエネルギー弾を放つだけです。
 
●ガーゴイルの受難
 ガーゴイルが戦闘画面で使える2種類の攻撃の内、Bボタンのものは当たり判定が無いのか絶対に命中しません。実戦でも活躍の場が少ないユニットなのに、こんな追い打ちまで食らっていたなんて。
 
●きょうのわんこ
 戦闘画面でヘルハウンドにブレスを放たせると、四肢を高速でじたばたして、愛らしいったらありません。
 
●自殺行為
 戦闘画面でのブレスでHPは減らないと思いきや、実際には僅かながら減少していく上に、戦術画面と異なりHPの残量に影響を受けない為、最終的には死んでしまいます。ベルフレイムはHPの減少を再生速度が上回り、ヒュドラはブレスではなく5WAY弾を放つ為、ドラゴンとヘルハウンドに限定の現象でしょう。
 
●火炎を打ち消す
 大方の間接攻撃を打ち消せる、フェニックスとサラマンダーが戦闘画面で使う火炎。直接攻撃とエネルギー弾以外であれば、弓・岩・ブレス・火炎・その他モンスターが備える様々な射撃に対応しますが、バンパイアが放つ一時停止効果付きの間接攻撃は例外です。
 
●シューティングゲーム
 戦闘画面の専用魔法「まほうのこうげき」によるエネルギー弾には画面に3発までの決まりがあるものの、発射間隔の制限は甘いので目標との間合いが狭ければボタン連打で連続発射が可能なのに、バンパイア・リッチー・大地の精霊・水の精霊・炎の精霊は等間隔でしか発射が出来ないようです。タイミングの調整で、理想の間隔に近付けることは確認。また、聖戦士と黒騎士は連打の最中に発射を休憩しがちな疑惑が。
 
●エネルギー弾の対処法
 戦闘画面で使用可能な魔法のエネルギー弾は、誘導性能の高さと画面外に出た時点で無効になる特徴で気付きにくいですが、発射から約3秒で消滅します。移動速度と地形が許すなら、くるくる回って避け続けるのも手でしょう。
 
●才能の違い
 魔法を使える英雄と魔法の使えないユニットの組み合わせでは、元から魔法を使えるユニットと戦闘画面での扱いが異なり、MP0だと魔法のウィンドウすら開かなくなります。
 
●似非ガーゴイル
 石化したユニットを飛行させたり、飛行させたユニットを石化しても飛行能力が維持されるのは、魔法の力だろうと納得も出来ます。でも、石化した小悪魔やマンティコアが戦闘画面で羽ばたきもせずに宙に浮かんでられるのは、不自然な姿。
 
●窮鼠猫を噛む
 石化中のユニットが格闘を仕掛けられれば絶体絶命──とは言い切れず、戦闘画面では極めて鈍いながらも操作に反応してくれる為、瀕死の相手であれば逆襲が出来ないとも限りません。最も可能性が高いのは「まほうのこうげき」を一発当てれば倒せる時で、戦闘開始後にボタン連打でエネルギー弾を放ってみましょう。また、敵がドラゴンかヘルハウンドならブレスによるHP減少での自滅を狙う手もあり、戦闘開始後にボタン連打で「かえんぼうぎょ」を唱えてみましょう。ただ、どちらにしろ成功は稀です。
 
●対空攻撃
 戦闘画面において、地上部隊が放つ放物線を描かない射撃は障害物に遮られますが、飛行部隊との戦いでは上空を狙うのか直進するようになります。エルフの弓矢・ヒュドラの5WAY弾・タロスの火球と射撃であれば例外無く、条件は対戦相手が飛行していることだけです。
 
●バリアの弱点
 戦闘画面でのバストラル・クリムト・バルマーの直接攻撃は、バリアを一撃で消し去りつつダメージを与えます。相手が無敵中でもお構い無く、この条件に限っては「!」も表示されません。妖刀ベサルスネーガとウィンドバーグは神々の武器ですが、クリムトの名無しの斧にも同様の設定が存在するのでしょうか。ただし、真のエンディングの過程でベサルスネーガを預かったジークは、そこまで凝れなかったのか該当せず。
 尚、バリアが防ぐのはダメージに限定され、速度の低下等の特殊効果には無力です。これは「むてきになる」にも当てはまります。
 
●戦闘画面での再生
 再生能力のあるユニットの回復速度はその数値に比例しますが、ランクアップと魔法による増加分は含まれず、水の精霊魔法の再生停止は回復速度が最低になるものの停止には至りません。再生能力の無いユニットでは魔法の効果が異なり、再生で最低の再生能力が付加され、再生停止によってそれを無効に出来ます。最も回復速度に優れるのはバルマーで、これはEDされない特性による再生値半減のルールが戦闘画面には存在せず、パラメーターが純粋に反映されるのでしょう。
 
●謎の攻撃力修正
 戦闘画面での攻撃力はユニットと地形、更に画面上の位置関係にも不可解な影響を受けるようです。一例を挙げると、通常は7発で決着が付くバストラル同士が砂漠で戦った場合、上・下・左からの命中では攻撃力が低下して9発必要になります。砂漠と同様の現象が起こるオアシスでは攻撃する側が泉に足を踏み入れていると、下・右・左=7発/上=15発に変化。尚、ダメージを受けるユニットの向きは影響無しだと思われます。
 
●2人が1人
 戦闘画面の地形に荒地か火山口を選び、動きが鈍くなるエリアでユニットを組んず解れつさせると、当たり判定が狂って双方が重なったり枠の外に弾き出たりします。必須条件は重なる方が地上部隊であることで、荒地で同じユニットを1つのパッドで操作すれば方向キーを右に入れ続けるだけで構いません。
 
●瀕死は戦死
 戦闘画面は戦術画面と死亡の判定方法が異なるのか、前者においてHPを真っ赤に染めての生存では、後者へ切り替わった途端に死亡することがあります。後述する「オプションの練習画面で片方が生き残っているのに引き分け」の原因…?
 
●EDの痛し痒し
 EDの回復量は戦術画面の場合、相手の残りHPを上回った分は無効ですが、戦闘画面では与えたダメージ値が純粋に採用。また、戦術画面での装甲に影響を受けない特徴は、戦闘画面だと「よろいをまとう」に覆されます。
 
●おっと、ひきわけだぜ!
 オプションの戦闘画面限定のメッセージ。口調が軽すぎだぜ。
 
●戦闘画面の違った楽しみ方
 オプションでのみ見られるCPU同士の対戦は調整不足なのか動作が不安定で、以下に再現性の高いお遊びを。
 
  • 魔法が使える同ユニットを同数で対戦させると、魔法を連発してMPを使い果たした瞬間に双方が完全停止。なぜかMPを使い果たすタイミングが遅れ、10人中1人だけが動きを止めなかった時も。
  • 魔法の使い手か図体が大型かつ広範囲への飛び道具を備えたユニットをCOM×5同士で戦わせると、処理が追い付かずに描写がコマ落ちして最悪だとフリーズも。最も激しいのはロック鳥とヒュドラで、もう何が何だか。
  • 「凍った海」での地上部隊は互いを延々と追い掛け回したり、静止したユニットに攻撃を外し続けたり、非常にお間抜け。
  • 「市街地」で特定の地上部隊は射撃が障害物に遮断されるのを認識せず、互いが命中しない攻撃を延々と放ち続ける。
  • 石化するユニットの動作速度を著しく低下させる射撃により、バシリスクの同数対戦は決着まで何分も掛かる。
  • 他にも、ユニットと画面の隙間に挟まれて動けなくなる、片方が生き残っているのに引き分けに、戦闘終了後に画面が切り替わらない等々。
 
●隠されマスター
 塩谷博明氏によるパッケージイラスト。表に真のエンディングを示唆していたジークが、裏にバストラル・シェルファ・ガイラム・クリムト・バルマーがおり、太陽に被さる飛翔体のどれかがベルフレイムだとして、誰かが足りない。
 
●真のエンディングの示唆
 BEEP!メガドライブ1992年12月号での公開前に、真のエンディングの存在を知っていたプレイヤーやライターがいるとは聞いたことが無いものの、メガドライブFAN1991年2月号の攻略記事には「なぜ闇の時代が到来したのか、その謎はエンディングで解ける」とのキャプションが。通常のエンディングでは全然解けませんから、思わせ振りです。ただ、前者と対照的に後者では真のエンディングに一切触れられませんでした。
 
●むっちゃんから現役プレイヤーへ
 本作は今も昔も、開発者のインタビューや制作秘話等が確認出来ない謎めいた一面を持ちますが、2005年にセガ公式サイトの公募企画において自分が採用された際、かの「PROJECT MANAGE むっちゃん」さんから頂けたコメントは、唯一の例外ではないでしょうか。当時にリンクは張ったものの、その企画ページは何年も前に消滅してしまっており、未見の方も多そうなので今更ながら転載します。
 
「長く遊べるようにと、少ない容量に「戦略」「戦術」「戦闘」を詰め込みました。が、まさか今も遊んでいるとわ・・・w嬉しいし、遊んでくれていることに感謝しますm(__)m(『バハムート戦記』企画担当・むっちゃん)」
 
●それは『パルスマン』
 バーチャルコンソールでの配信開始から終了まで約13年間、その公式サイトにて見出し画像のalt属性が「エレクトリック・アクションヒーロー誕生! その名は『バハムート戦記』!」のままでした。ソースで340行目。
 
 
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