──2011年──
 
⇒目次 ⇒2010年 ⇒2012年 ⇒表紙
 
  
■1月13日 方向音痴からのお知らせ。
 
・2007年…6勝1敗
・2008年…1勝1敗
・2009年…1勝
・2010年…2勝
 
 これは街角で見知らぬ人から道案内を頼まれた際の成績で、犯罪的な方向+地理音痴に相応しくない道案内依頼頻度を幾度も独り綴り嘆いてきた自分の境遇を踏まえれば、高勝率かつ少回数と捉えられます。昨年は6月9日の時点で2回を記録して将来が不安視されたものの、その後は半年以上を平穏に暮らせましたし。
 意に反した道案内を重ねる内に気付いたのが、相手が必ず明らかな年上なこと。これは二者の年齢に関連性は無く、若い人ならば電子機器で自力解決出来るからでしょうか。しかし、困り果ててGPSで表示した現在位置の地図を華麗に読み間違い、余計に混迷の度を深めた経験が一度や二度では済まないベテランマッパーがここにいるので、思い掛けず迷子と化した時にはデジタル社会への警戒を怠らないで下さい。科学は身を滅ぼします。
 
 万全の準備で張った予防線を現場における軽率な選択で突き破り、今年早くも京都府内を存分に彷徨った者からの忠告でした。
 
■1月29日 情報復旧サービス未終了。
 
 ドリームキャストをインターネットに接続するには、本体にサーバーから接続情報をダウンロードしておかないと無理なのに、それが修理や初期化で消えた際に復旧するサービスが遂に終了となり、中古品を乗り継いでパソコンへの移行を拒んできた自分のような人も遅かれ早かれ絶滅──そんな物淋しい思いを吐露したのは、2009年5月19日のこと。改めて断るまでもなく、ここに最低でも1人残っているのでまだ絶滅していませんが、それはさて置き。実は昨夏に「情報復旧はブロードバンドなら現在も可能」とのご報告があり、自分も先月に接続情報無しの本体を購入したので真似っこすると、本当に以前と変わらず出来てしまいました。
 ドリームキャストのブラウザが飛ばされる専用ページに載った終了告知は何も修正されておらず、ユーザーからの要望に応じて延長させたとは考えられません。個人的には歓迎しますけど、サービス終了を聞いて本来は行うつもりだったユーザー登録抹消の手続きを不要と捉えた人もいるでしょうから、住所や氏名を含んだ個人情報を預かる会社としては無責任ですよね。そもそも、セガ⇔isao.net⇔DTIの関連性が現在は不明瞭で、その抹消をどこに頼めば良いのかすら今となってはよくわかりません。
 
 isao.netからプロバイダ事業承継後の独善的な運営姿勢と、濡れ衣の可能性が低そうなメールアドレス流出疑惑で下がる一方だったDTIの株は、もう底を突き破ってしまいそうです。
 
■2月12日 殺人事件+報道=殺人。
 
 サブカルチャーに影響されて人を殺すような奴は、殺人事件の報道にも影響されて人を殺す──そんな旨の一文を読み、うんうんと共感した記憶は残ったのに、肝心の出典はすぐに忘れてしまって。可能性を辿っていこうにも心当たりが無く、就寝中に夢の中で見聞きしたのだったり、誰彼無しに自然と発生した普遍的な認識だったり、どんなに探しても無駄に終わるケースを考慮し、捜索は早々と打ち切りました。この手の教訓は得てして、一般人な本人の持論より著名人や新聞からの引用とした方が説得力が高まる為、そこは大事なんですけど。
 生誕から10年以上のこの悩みが先日、不意に解消されて喜んでいます。村上龍『イン ザ・ミソスープ』より「ホラー映画を見て殺人を思いつくようなバカは、殺人のニュースを見ても殺人を思いつくものだよ」が元で、細部は違えど大意は間違えておらず一安心。ただし、正確に言えばセガサターンマガジン1997年12月5日号の連載、布施英利「ゲームとアートの微妙な関係」からの孫引き。あぁ、本を捨てない人間でヨカッタネ。
 
 この年に起きた神戸連続児童殺傷事件と、ネオ・コウベ・シティが舞台のアドベンチャーゲーム『スナッチャー』を絡めたコラムで、社会的な悪影響を盾に取って創作物を公権力が規制することに反対ならば、今でも的を射た意見と捉えられるでしょう。インターネット上で自分好みの情報を入出力可能な現在と異なり、マスメディアから一方通行の主義主張を受け入れざるを得なかった時勢に、反論の機会すら与えてもらえないゲーマーへの貴重な1ページです。
 
 
⇒2011年9月11日 殺人事件+報道=殺人2。
 
■2月25日 ノートリップ。
 
 忘れっぽい性格を忘れてしまう程に忘れっぽい如月さん、買っておくべき物・やっておくべきこと・調べておくべき言葉等々を携帯電話のメモ機能に羅列し、不測の事態を予防してきました。ただ、面倒な行為を効率化出来るならどんなに面倒な対策でもやり遂げる程に面倒がりでもある如月さん、入力の手間を惜しんでメモの文字数を過度に減らし、解読不能になってしまう時が珍しくありません。過去の自分は未来の自分を物凄く信頼しているようですけど、実際にはあまり通じ合えないのです。
 
 直近の解読不能が今日の題名で、no tripと受け取って首を傾げてたら、正解は「ノートとリップクリーム」でしたとさ。
 
 
  
■3月5日 カヒミとNOMBRILL.
 
 自分が十代の頃に大好きだったアーティスト──カヒミカリィの唄う『DANS MON NOMBRIL』は、生涯最多再生曲にも拘らず題名を発音出来ないと暴露したのは、今や遥か彼方な2004年11月14日分ですが、先日に思いもよらない問題が。1996年に購入の本曲が収録されたミニアルバム『MY FIRST KARIE』の帯と歌詞カードに記載の曲目リストのみ、3つ目の単語が「NOMBRILL」になっていると初めて気付いたのです。書籍からゲームソフトまで正式名称での表記に拘りたい者としては、どちらが正しい綴りなのか調べなくてはいけません。
 
 カヒミカリィに紐付けしたフレーズ検索の使用例は混在かつ拮抗で、ウェブ上の仏日自動翻訳とフランス語辞書はドリームキャスト名物の文字化けで利用断念。そこで奥の手と言う名の妥協で、海外サービスのYahoo! Babel Fishを頼りました。ここは運営元は変われど仕様は約10年前から別段の改悪はされず、2001年にバージョンアップが終了した当方の超古代ブラウザにも優しいんですね。
 唯一の日本語対応の和英翻訳は文字化けするものの、入出力に半角文字しか用いない仏英翻訳は思った通り大丈夫で、「nombril」「nombrill」は両方が「navel」の意と出ました。勝手に近似の単語で処理した可能性を踏まえ、併せて「nombri」「nombrilll」を確認するも該当無し。当初の目的達成には至っていませんけど、どちらも正しいフランス語だと判明しただけでも十分な成果でしょう。
 
 実は今回はもう一つ、初めて気付いた積年の誤りがあります。それは「カヒミカリィ」の正式名称が「カヒミ・カリィ」だったこと。彼女の数多き作品は15年間も我がCD保管場所の特等席に居座り、その文字列を帯やジャケットで日常的に視界へ捉えてきたのに、中央の黒点を完璧に見逃し続けた事実を信じられません。もう、「清原絋さんは清原紘さん」の時と同じように、急いで証拠隠滅しないと。
 
■3月31日 献血ルームに感じ取る。
 
 3月5日に予定していたら、その2日前に昨夏以来となるHLA適合成分献血の要請が寄せられ、前回と同様に留守番電話を聞いて折り返すと、既に他の人へ協力を仰げたので次の機会にお願いしますとの返答。ただ、何かしらの事情でお鉢がもう一度回ってくる可能性を考え、来週まで待機しようと決めた8日後、東日本大震災が発生。被災地より遠く離れた大阪府在住と言えども、全国的な血液需要の増加は避けられないはずで図らずも最適のタイミングにと思いきや、社会的な意識の高まりで供給過剰気味との報道を受け、再度の自主待機を。そんな事情から21日に、通算26回目の献血をしてきました。
 最近の時勢を踏まえて相当な混雑を覚悟しつつ献血ルームに赴くと、待ち時間は普段と同じ約1時間で一安心。血液は足りていると言う認識は、結構早く世間に浸透したのでしょうか。ただ、献血を断られる人が目立ったことが普段と違って、今までなら多くて1人が今回は4人もいらっしゃいました。えっと、その辺りのプライバシーを待合室は全然配慮しておらず、特に聞き耳を立てていた訳ではありませんので、念の為。
 
 ただの偶然かもしれませんけど、問診と検査で引っ掛かってしまう人が多いのは、献血慣れしていない人の割合が多い裏返しだと受け取れます。それは自分にとって、マスメディアから目を背ければ以前と大差無い日常の中に感じ取れた、3月11日以降の数少ない変化です。
 
■4月14日 ポトポト。
 
 2月25日分に続き、メモとの意志疎通について。紙類をごちゃまぜに詰め込んだ箱から、アーケードゲームのタイトルが鉛筆書きで20個以上並ぶメモ用紙1枚が現れました。ゲームセンターでのクリア記録なのはすぐにわかり、コンテニューの有無・使用キャラクター・達成日時の記載付で、1995年前後に継続して書いた様子。2人用で連コインを投じて捻じ伏せた『ラビオレプス』『ワルキューレの伝説』『カプコンワールド2』から、独りで黙々と攻略した『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』『ニューマンアスレチック』『ガンバード』まで、単なる固有名詞の羅列に別個の懐かしさを感じられる自分を、小さくも嬉しく思います。
 ただ、その若かれしゲーマーの伝言曰く、当時に『ポトポト』なるアーケードゲームを1コインクリアしたらしいのに、これに限っては聞き覚えすら無い完全忘却状態。この在り来りで投げなりなタイトルは、セガのアクションパズルだと検索で判明しましたが、怖い程に心当たりがありません。難易度とインカムが極端に低く、入荷→即クリア→迅速撤去の悲しい運命を辿ったのだとしても、画像を見てもプレイ体験を思い出させない印象の薄さに、今や興味津々です。どこかに設置されたり、何かで復刻されたりないでしょうか。もう、凄く『ポトポト』でぽとぽとしたい。
 
 週3日は通った場所ですら一部が真っ白に消えてしまう記憶を、小さくも淋しく思います。
 
■4月28日 嫌いな物は先に食べる派。
 
 これからは腹筋と腕立て伏せを毎日しようと思い、就寝前に必ず実行と決めました。怠けるに相応しい理由を見付けたい時に限って一生懸命になれる自分だけに、生活リズムへ強引に組み込まないと駄目だろうとの判断から、予防線を張ったのです。
 
 それはきちんと日課に出来たものの、やがて疲労への拒否反応で就寝を迎えるのが苦痛になってしまい。嫌なことは先に済まそうと、定時を入浴前に前倒ししました。
 それはきちんと日課に出来たものの、やがて疲労への拒否反応で入浴を迎えるのが苦痛になってしまい。嫌なことは先に済まそうと、定時を夕食後に前倒ししました。
 それはきちんと日課に出来たものの、やがて疲労への拒否反応で夕食を迎えるのが苦痛になってしまい。嫌なことは先に済まそうと、定時を帰宅直後に前倒ししました。
 それはきちんと日課に出来たものの、やがて疲労への拒否反応で帰宅を迎えるのが苦痛になってしまい。嫌なことは先に済まそうと、定時を起床直後に前倒ししました。
 
 それはきちんと中略、定時を就寝前に前倒しして…この循環はどこまでも果てしなく、起点から12年が過ぎて4サイクル目に入った今も終わりが見えません。裏の裏は表みたいな話ですね。
 
 
  
■5月14日 グサッとしますよ。
 
 歯を食い縛ったり、瞳を潤ましたり、泣き喚いたり、本気で逃げ出そうとして大人に押さえ付けられたり。小さい頃に診療所や保健室で予防接種を受ける度、どうしてこんなにも大勢が注射を痛がり恐がるのだろうと、当時は不思議がっていました。自分みたいな線の細いもやしっ子でも、チクッとする数秒間を鼻歌交じりで待てるのに、腕っ節の強さで普段は威張っている健康優良児がぎゃーぎゃー喚くこともあり、殺される訳でもないのに羞恥心を上回る恐怖心を感じなきゃならないなんてと、気の毒に思っていたのです。
 さて、上で「当時は」と断りを入れたのは意味があり、自覚してから2年は経つでしょうか。献血にて採血針が己の柔肌を貫く瞬間を、痛みへの怖さから直視出来なくなったのは。この時の痛覚を擬態語で表せば、以前の「チクッ」が現在は「グサッ」にレベルアップしており、鼻歌なんてとんでもない。当初は担当看護師の技術力を疑い、今日の人は針の刺し方が下手なんて感想を抱きましたが、濡れ衣らしくてゴメンなさい。昔から痛覚が少し鈍い感があったので、その関係かもしれません。
 
 今や注射への反応が「歯を食い縛る」になった如月さん、願わくは「瞳を潤ます」に悪化しないことを。
 
■5月27日 広小のカモシカは今。
 
 2003年10月29日には「顎」でしたが、自分にとって数少ない身体上の自慢を地道な努力で伸ばしていき、念願の「胸」が2009年7月13日に叶っていました。何の話かと言えば、床に座り左右に足を開いて体を前に倒してゆく、開脚前屈。無意識の内にコツを掴んだのか、前触れ無く胸を床にべったり接着出来るようになりまして。ちなみに、約2年前の小事を正確な日付込みで振り返れるのは、こんなくだらないことでも当人には感激もので、きちんとメモしていたからです。どうだ参ったか。
 そんな『苺ましまろ 2』の29ページで美羽が言うところの「広小のカモシカ」は、悲しいかな短期間で絶滅しました。今や、おでこと床の軽い接吻がやっとで、しかも一度行うと次までに数日の休養を要します。原因は全容解明済みで、あまりの感激に調子に乗って開脚しまくり前屈しまくりで充実の日々を送った結果、元から少々の古傷を抱えていた左の太股の筋が音を上げてしまったせい。歩いたり走ったり飛んだりは一切の不具合がありませんけど、開脚前屈だけは通常の柔軟運動と別種の痛みが生じて全然駄目なんです。うん、短い春でした。
 
 直立から上半身を前に倒せば手の平が床に沈む程の柔らかさは我が身に保たれた為、今後は開脚を伴わない前屈を誇示していきます。それはもう31ページの美羽のように、落ちた消しゴムをしゃがまずに拾いまくりです。
 
■6月14日 郵便局→auのお取次ぎ。
 
 携帯電話のキャリアを先月末、ソフトバンクからauにMNP(=電話番号維持・手続き及び手数料必要)で乗り換えました。auは2000年から8年半使っており復縁になりますが、ソフトバンクに不満を感じた訳ではなく、以前のプロバイダ変更と同じく「特定の一社と契約を続けるメリットは探すのが難しい」ので、月月割(=端末毎に決まった一定額を24ヶ月割引)の終了をもって卒業は規定路線。乗り換え前に市場を観察すれば、プランからキャッシュバックまで更に消費者有利になったみたいで、どこで利益を出しているのかしら。
 
 特定の一社と契約を続けないメリットの一つとして、郵便局の「お取次ぎサービス」を初利用。これを通じてauと契約すれば、3ヶ月後に2000円相当のカタログギフトが貰えます。条件・書類記入・手数料は一切無く、紹介受付センターのフリーダイヤルに掛けるだけとくれば、知らないと丸損でしょう。ただ、ウェブサイトやリーフレットの案内文が不親切で、素直に読むと「センターが指定したauショップで特定の日時に新規の契約」と受け取れ、「自分が指定したauショップで曖昧な日時にMNPの契約」では無理と誤解されそう。自分も確信が持てず、電話で確認して手続きに入りました。
 あと、本来は次の手順にauショップからの折り返し電話が含まれているのに、センターへの電話1本だけで手続きが完了したことへの戸惑いも。広告チラシで当たりを付けたそのショップに色々と訊いて──有り体に言えば、他店との比較検討を経て決定する予定が狂ってしまいましたから。結局は、昨冬モデルの15機種が0円端末+その場で15000円キャッシュバック+500円クオカードのおまけ付で、誰でも割(=基本料金割引率最大の代わりに2年縛り)以外のオプションは不要と言う、想像以上の好条件で即決しましたけど。
 
 お取次ぎの利用は、郵便局にリーフレットを取りに行くところから。封筒大に畳まれたカラーのチラシで、置き場所は卓上が多いと思われます。ただし、auのリーフレットは「auひかり」も存在する為、きちんと「auケータイ」を持ち帰るように注意を。はい、経験談です。
 
 
⇒2011年8月29日 ジジのタオルセット。
 
■6月30日 ドリームキャスト卒業1。
 
 1998年12月に始めたインターネットへの接続をドリームキャストだけで継続し、読めないページや使えないサービスが増殖してゆく様を書き連ねてきましたが。ウェブサイト制作で利用しているジオシティーズの運営元──ヤフーへのログインが不可能になった2週間前をきっかけに、やっとこさパソコンを購入しました。ドリームキャストのブラウザが最後にバージョンアップしたのは2001年で、笑ってしまう程に久々な環境の進化ですね。
 この歴史的な個人的決断の詳しい背景や購入後の体験談は後日にして、今日は自分のウェブサイトに施した変化についてお伝えを。ドリームキャストへの最適化優先で妥協したり、原因を掴めずに放置したり、不具合を認知出来なかったり、パソコンの一般的なブラウザによる閲覧で犠牲になっていた部分を、以下のように改めています。
 
 
架空の空〜The Fanciful sky
 日記拾い読み用フレームにおいて起こりがちな誤作動を修正。デザインの微細な変更点も少々。
 
メガドラレシピ
 縦長解消の為に横幅を少し広げ、レイアウトの崩れていた幾つかの表を修正。デザインやナビゲーションの微細な変更点も多々。
 
セガサターンBBSライブラリィ
 iswebからジオシティーズに移転させた為か、文字コードを手動でEUCにしないと表示不可。ファイル数が大量なのでとりあえず、インデックスのみを修正。
 
 
 他にも色々と手を加える予定ですが、著しく貧弱なブラウザと狭苦しい画面サイズで制作してきた作用から、端末や回線速度を問わずに閲覧が可能な長所はきちんと引き継ぎたいと思います。
 
 
  
■7月13日 ドリームキャスト卒業2。
 
 前回の続き。12年以上もインターネット上で苦楽を共にしてきたドリームキャストとの蜜月関係は、ジオシティーズ=ヤフーへのログインが前触れ無く不可能となり、唐突な終焉を迎えました。6月15日から新導入の文字認証を、入力フォームの不具合と言う些細な原因ながら通過出来ないのです。インターネットに接続する時間の大半がウェブサイト制作の自分には一大事な上に、その3週間前にはヤフーメールがブラウザから実質利用不能に化け、使い勝手の悪いメーラーを10年振りに再稼動させなければいけない難局も発生。そんなヤフーが立て続けにもたらした不幸により、長年拘ってきたドリームキャストによるインターネット接続から卒業した人は、他にもいらっしゃると聞きます。
 ヤフーがログインのセキュリティを強化した理由は多分、ソニーの個人情報流出が元凶と推察される不正ログイン騒ぎでしょう。つまり、ソニーがあんな世界規模の事件を起こさなければ、ヤフーは上記の対応を実施しなかったかもしれません。ドリームキャストを発売から2年半で生産中止に追い込み、貧弱なブラウザのバージョンアップを強制終了させた犯人も、同社のプレイステーション2。最後の最後までドリームキャストユーザーに迷惑を掛けるとは、もうソニーの製品なんて買ってあげない…そんな消費者の特権的台詞は、auへのMNPで選択した0円機種がBRAVIA Phone S005だったり、初めて購入した携帯電話もC305Sだったりで、言えませんけど。
 
 次回はパソコンの購入前後について。
 
■7月28日 森絵都の筆癖。
 
 何年も更新していないページとは言え好きな作家として挙げている割に、感想は酷評が目立ってしまう森絵都の作品群。今回追加の『ラン』も例外となりませんでしたけど、幸いにも「どうしても合わない要素が性描写」が一切存在せず、必然的に「頻出単語兼行動のセックスをセックスとしか言い表さない」なんて不満とは無縁で済みまし…うん?
 
 
「 そしたらドコロさんにスカウトされて、シューズがほしけりゃ市販の五パーセントで買えるところに連れてってやるって昨日、怪しげな知り合いの倉庫に連れてかれて、アシックス買って家に帰ってよく見たらアセックスだったけど 」
 
 
 新井素子における莫迦みたく、森絵都にとって何が何でも捩じ込みたい単語なのでしょうか。
 
■8月13日 ドリームキャスト卒業3。
 
 前々回の続き。ドリームキャストでヤフーにログイン出来ない→ジオシティーズにログイン出来ない→ウェブサイト制作が出来ないのドミノ現象で、インターネットに接続する動機の大半を奪われた6月中旬の如月さん、不測の事態に焦ったのかと言えば然にあらず。来るべき日への布石として、実店舗におけるパソコン売り場の偵察は何年も前から行っていたにも拘わらず、閉店セールの激安特価だろうがキャッシュバックで実質無料だろうが動じることなく手ぶらで帰宅してきたように、元からパソコンへの恋心が小さいのです。それはドリームキャストからの卒業後の進路に、プレイステーション3やWiiを有力候補に挙げるくらい。だから、困った現状を率先して改善しようとは思えず、必要に強く迫られるまでは現状維持で構わないとの軽い心持ちでした。
 そんな基本方針を数日で転換させたのが、新聞に大手の外資系直販メーカーが出していた一面広告。23インチフルHDディスプレイの一体型+HDD500G+地上デジタルチューナーの新品が、セキュリティソフト付で送料込みの69800円とは、高価な品だけにトラブルの確率を低くしたいと通信販売は選択外でしたが、5万円でシンプルなのを買うか10万円で地デジ付を買うかを迷っていた者にとって魅力的価格。ここの広告は法人向けが多いので紙面を精査後、ヤフーとの絶縁で出番が急減したドリームキャストを起動させ、当該製品の情報に当たりました。昨秋発売時の元値は79800円で、巷の評判は上々の様子。しかも、電話ではなくウェブ経由だと更に3000円安いことが判明し、購入を躊躇する理由は見付からないと即決同然で注文に至りました。
 
 流石にドリームキャストで2011年にオンラインショッピングは表示・動作・セキュリティの問題があり、注文は広告にも記載のあったモバイルサイトより。レトロゲームのプレイ用にブラウン管テレビは捨てられず、2015年までCATVのデジアナ変換で凌げるから地上デジタルテレビも未所有で、更にはDVDの再生機器すら持っておらず、中性能のパソコン+適度な大きさの地デジ+DVDレコーダーが一度で手に入り、その後に売価変動を一ヶ月程見ても底値で買えたみたいで、相当なお買い得感…と思いきや、近似のパッケージが今月は更に更に5000円安くなっており、もしや早まったか。
 
 次回は、注文から僅か36時間で到着して本気で驚いたのも束の間、2時間後には初期不良でサポートセンターに電話で助けを乞うたり、不可思議な請求書が届いて電話やメールで問い合わせたり、小さな不具合に見舞われたのと時同じくして初期不良解決後の様子をサポートセンターが伺ってきてこれ幸いだったりと、少し慌ただしかった最初の一週間について。
 
■8月29日 ジジのタオルセット。
 
 携帯電話の乗り換えで、auのMNPと同時に利用した郵便局の「お取次ぎサービス」の後日談。本件では利用者控えみたいな手続き済みの証拠が発行されないことに不安を覚えさせられつつも、リーフレット曰く3ヶ月後に送付とのカタログギフトは1ヶ月弱で無事に到着し、同封の葉書を投函すれば約2週間で意中の贈り物が届いて大団円を迎えました。このカタログギフトは一般的な有り物で、auシカやリスモくんのようなauグッズは一つも含まれず、折角のサービスなのに特別感が無くて少し残念でしたが、食べ物・飲み物・鞄・タオル・台所用品・文具等から350品以上と選択肢は充実していますね。
 
 ちなみに、ど・れ・に・し・よ・う・か・なと楽しく悩んで着地したのは、ここでしたとさ。
 
 
  
■9月11日 殺人事件+報道=殺人2。
 
 長年追い求めていた一文の出典が、セガサターンマガジン1997年12月5日号の連載、布施英利「ゲームとアートの微妙な関係」からの孫引きで、村上龍『イン ザ・ミソスープ』より「ホラー映画を見て殺人を思いつくようなバカは、殺人のニュースを見ても殺人を思いつくものだよ」だと半年前に判明し、今件は全面解決と思いきや。先日、よもやの新情報が発掘されて困惑しています。
 
 
 このようなバーチャガンを使ったゲームが、将来の殺人鬼を養成するものだとは単純には思わない。作家の村上龍は『寂しい国の殺人』という本で『ホラー映画を見て殺人を思いつくようなバカは、殺人のニュースを見ても殺人を思いつくものだよ』と書いている。たしかに、銃を乱射するゲームで殺人を犯すようなバカは、新聞記事の殺人のニュースに影響を受けて殺人を犯すかもしれない。
 
 
 この引用元もまた、セガサターンマガジン1998年4月24日号の連載、布施英利「ゲームとアートの微妙な関係」だったり。どちらかが正しいのか、どちらも正しいのか、真実を明かしたいなら対象の二冊を読まなければならないようです。
 
■9月28日 ドリームキャスト卒業4。
 
 一月半前の続き。初期不良は「キーボードで日本語入力が出来ない」とありがちなものながら、自分みたいな初心者が初っ端から知ったか振りでいじって爆発でもしたら困りますし、不測の事態が続出しそうな今後の為にも標準で付属の1年間無料電話サポートを活用しておこうと、他力本願を決め込みます。しかし、外資系メーカー故の不親切さか説明書等の同梱書類が極めて役立たずで、問い合わせ先にしても日本語マニュアルなのにアメリカ在住者向けの電話番号しか書かれていません。そこで手元に残していた新聞広告に記載のフリーダイヤルへ初めて繋ぎ、注文以外にも到着済み商品に関する受付があって安堵するも、そのようなサポートはこちらだと別のフリーダイヤルを教えられる見事なたらい回しを経て、ようやく目的の窓口へ到着しました。
 状況を伝えたところ、インターネットに接続されていれば遠隔操作で直してくれるとのことで、その確立までに必要なURLや数字の入力以外は画面を見守るだけで無事解決。ただ、初期不良が根深かったのか、オペレーターの知識が足りなかったのか、所要時間は30分を超えています。カーソルとダイアログボックスの動作から明らかに作業が順調でない様子が窺え、いつしか受話口から一切の物音が聞こえなくなったのも、マイクをオフにして助力を求めた証拠でしょう。知らぬ間に電話が切れたのかもと「あれ?」と声を出した途端に返答があったので、こちらの音声は聞こえているようですけど。尚、この会社はオペレーターがアジア系外国人で日本語能力が怪しいなんて悪評が根強いものの、本件では発音の若干の違和感のみで意思疎通に問題は生じませんでした。
 
 少し慌ただしかった最初の一週間、次回に後半を。
 
■10月13日 おっちょこちょい・8。
 
 2年半越しの第8回。自分の所有物を整理中、1996年から翌年に掛けて購入していたパズル雑誌『イラストロジック』を発掘しました。当時の成果を確認すれば記憶を裏切らず、根気なんて無いさな自分らしさが十分に詰め込まれ、回答率は全号で半分以下。ナンプレや推理系等、イラストロジック以外の多様なパズルは特に、中止や放置が目立ちます。そこで我が頭脳と知識の成長を紙上に証明すべく、シャープペンシルと消しゴムを味方に15年間塩漬けの難問へ立ち向かったら、クロスワードパズルでこんなヒントが。
 
 
・隠して嫁いだ奥さまも多いはず?
 
 
 シャッキン・リコンレキ・カクシゴ…なんて後ろめたい単語ばかりを連想した如月さん、正解が「ツノ」だと気付いた時の居た堪れなさと言ったら。
 
■10月29日 15パズルの再来。
 
 将棋盤のような正方形に、二個一組の記号がマスの幾つかに一つずつ書いてあり、「1マスは線1本」「曲げる方向は直角のみ」「全てのマスを使う」の条件を守り、同じ記号を直線で繋げる──ナンバーカップリングパズルに対し、1996年の自分はお手上げでした。ルールは理解しても、理詰めで初手を導き出せません。これに限らず、パズルは根拠無しに始めるのはご法度でしょうし。
 前回からの流れで、15年前に購入のパズル雑誌に再挑戦中の身に、当時のままのパズルが立ちはだかります。自分の知識レベルも困ったことに当時のままですが、今はインターネットに救援を要請すれば迅速に助けてもらえる便利な世の中故、自力解決はさっさと諦めました。以下、得られた情報の纏め。
 
 
・一般的には「ナンバーリンク」と呼称されている。
・条件に「全てのマスを使う」は存在しない。
・理詰めでは解けない場合が多い…!
 
 
 かつて15パズルでも似た経験が。
 
 
  
■11月6日 メールアドレスの変更。
 
 約12年前に他力で作成してもらった無料のメールアドレスが、今月末で有料化とのこと。これはブラウザ弱者のドリームキャストに優しいばかりか多機能で最初は活用したものの、今やメインのメールアドレスを秘匿する為の転送でしか使っておらず、別段の思い入れも無いので自然消滅を待つことにしました。そもそも、近年のメインはURLからバレバレな当ウェブサイトのアカウントにおけるYahoo!メールであり、転送のワンクッションを置いたところでスパム対策等への効果は疑問でしたし、月額315円を渋って一つのメールアドレスを失っても特に悪影響は受けないでしょう。
 
 何ヶ月も不通で放置した実績のあるメール送信用ページは、迅速に更新しました。
 
■11月17日 ドリームキャスト卒業5。
 
 一月半前の続き。パソコンの同梱物に見当たらなくて訝しんだのが、請求書です。クレジットカードによるオンラインショッピングだから受注完了時のメールで代用かと思いきや、数日後に葉書で到着。それによれば、今回の購入品は「Loilo Super Loilo Scope ダウンロード版 3841円」らしく、きょとん。別人の注文と取り違えた気配がぎゅんぎゅんするけど、本来なら66980円なのだし一か八か気付かない体で…なんて、とってもいけない誘惑を後ろ髪引かれつつ振り払い、即日電話で問い合わせます。しかし、モバイルサイトの件はメールでしか受け付けないとの返答で、解決までの手間は前回同様となりました。ああ、もう、面倒ばっかり。
 真相は、パッケージに付属の動画編集ソフトがパソコンとは別注処理になっているだけで、誤解させて申し訳ありませんとのこと。実はそんなものが付いてくるとは露知らずの如月さん、目が点になったとか。例の新聞広告にはセキュリティソフトの記載しか無く、モバイルサイトでも完全に見逃したようです。尚、パソコンの請求書は翌日に封書で、動画編集ソフトのシリアルキーは翌々日に宅配便で届きました。パソコンの直販で世界的規模な大会社なのに、初めての買い物で多数の無駄を感じさせられて驚きでしたが、今回の購入品の公式ページにおいても入力端子のコンポジットをコンポーネントと誤記し続けており、社風が適当なのかもしれません。
 
 次回でようやく、ドリームキャストの卒業から一週間に起きた出来事を書き終えられます。
 
■11月29日 お莫迦な大阪府民。
 
 今回は大阪府知事と大阪市長のダブル選挙で、我が地元に前者のポスター掲示板は設置されたのに、なぜか後者の方はまだ…なんて、大阪都構想とは無関係な大阪府で数日間、勘違いしていました。でも、府知事選より話題性の高い市長選は前代未聞ですし、清濁併せて大量の情報が提供された背景もあり、意中の候補に投票する権利が自分に無いのを誤認した人は少なくないでしょう。府知事選における無効票の比率が、例年を大きく上回っていたりして。
 
 どちらに転ぶにしろ接戦は確実だし、報道を見聞きするのは深夜で構わないだろう…なんて、情勢をちっとも見極められなかったことも付け加えます。
 
■12月10日 ドリームキャスト卒業6。
 
 一月前の続き。パソコンの起動から数分後に毎回、バックアップ用ソフトのバージョンアップを促すポップアップがうにょっと下から現れるや否や、タスクバーに引っ掛かって画面右下に埋まってしまうようになりました。それは決定出来ない・動かせない・消せないの三重苦で延々と居座る反面、ウィンドウを侵食するような不利益は無く、バックアップにしても今はいいやと放置していたら、パソコンの到着日にやり取りしたサポートの担当者より携帯電話の留守録とパソコンのメールアドレスに、その後の調子を問う連絡が。これは好機と現状を深夜にメールで返信すれば、翌日の夜に携帯電話へ着信があり、前回と同じ遠隔操作に委ねて今度は5分と掛からずに一件落着です。
 ドリームキャストによるインターネットへの接続を止め、初めて購入のパソコンが到着して一週間に起きたトラブルは、これで全て。それからの半年では、キーボードとマウスが利かなくなったり、CDやDVDを読み込めなかったり、テレビが映らなくなったり、他にも自分の誤解なのか機械の誤作動なのか不明な現象に多々見舞われましたが、サポートに頼らなければいけない程の困難には遭遇していません。これは対応スキルが向上したのではなく、変なことが起きても致命的でなければ見て見ぬ振りの、事なかれ主義だからだけど。なぜそうなるのか、なぜこうならないのか、疑問を一つずつ挙げようものなら切りが無い。
 
 未だにスキルの会得速度をトラブルの発生回数が上回っており、日々増加する疑問が早く減少に転じて欲しいです。己の勉強不足は棚に上げて。
 
■12月29日 暗闇戻る住宅街。
 
 いつの頃からでしょう、外面を煌びやかな電飾で覆い尽くす下品な家屋が、12月の暗闇を憚ることなく侵食し出したのは。それは防音室にこもった人が室外に音楽を大音量で流すようなもので、少し滑稽。小さなクリスマスツリーだけを玄関に灯し、冷たい夜道をほのかな明かりで温めている素敵な家屋が近くにあったりすると、哀れですらあります。美的感覚と客観性を持ち合わせていれば、細かい理屈を並べなくても「恥ずかしい」と思えて当然なのに、恥を忍んで敢えてやっているとも思えません。
 
 ただ、今年は誰でも推察可能な複合的理由からか、軒数が著しく減少しました。これを良き契機として、自分と違った価値観の人が減ることに期待します。
 
 
 
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